見出し画像

自由人の自由詩✧♡2024.8.6

2024年6月5日 

霧立ちて水滴纏う蜘蛛の巣が貴婦人つける首飾りに見ゆ


影もいい!
まだ働いていたころの夏休みの絵日記

 教師の仕事のいいところは夏休み、冬休みがあること。
 現在、教師は決して休みではないが、生徒は明らかに休みであり、その期間に自分の研修や趣味に没頭してもいい。
 私が勤め始めた当初は明らかに休んでもよかった。
 自宅研修と言った。何年ぐらい前だろう。
 その期間に、パチンコ屋に入り浸っている教師がいた。理由はそれだけではないだろうが、次第にそれは衆目の知ることになり、おかしいのでは?と、教師の自由な休みは無くなった。
 管理管理と教育界はどんどん狭き窮屈な場所になっていっているという印象である。教師などという仕事は多少泳がせて余裕があるほうが、子供にとって、いい仕事をすると思うが。(まあどの仕事でも同じ?)

偶然、日付は同じだが、この日記は数年前のもの

 ルネ・ラリックを気取り、デザインしてみたことがあった。
 だけど、この首飾りは、売れないだろうな。なぜなら蜘蛛の巣が張っているって悪いイメージしかない。

 閑古鳥が鳴いて誰も訪れなくて掃除もされず蜘蛛の巣が張っている。
 または、とんでもない悪女だから、彼女の蜘蛛の巣にかかったら、とんでもない目に合うわよ。

 このアクセサリーはどんなに素敵にデザインされても貴婦人には売れないと予想できるのが、残念である。


2024年6月10日

チュンチュキと雀が我を好いているチュンチュキチュンスキ我にスキする

 noteのスキが登場した?
 スキが10に満たない時から、1年以上経ち、こんなに読んでくれる方がいることに感謝💖
 しかし、このスキの数はお金のように感覚がマヒしてくるのか、もっともっとと、偶然、最高に獲得したスキを無意識に求める。

 承認欲求の暴走。

 しかし、前回私は、誰にも共感を呼ばない歌を詠んでやれ!とファイトが湧いたばかりだ。

 一番読まれたい記事や、大事なことを書いた記事がスキ数が多いわけではない。料理とか旅行とか、自分の武器は何かと考えてみたが、意外と私は、短歌かも。短歌記事に、スキが多いのは、短歌人口の多さなのか?
 
 もとい。雀やその他の鳥たちがやたらピチュチュチュ啼いている日がある。祝福?と思って鳴き声を受け取る。そしてできた歌。


2024年6月10日


庭なれば抜かるるスギナ朝露の宝石まといていときらきらし

 スギナの写真を撮っている自分に驚く。蜘蛛の巣もそうだけど、スギナやイタドリの朝露の写真も撮っていた。
 宮沢賢治の文が思い浮かぶ。

 わたしたちは、氷砂糖をほしいくらいもたないでも、きれいにすきとおった風をたべ、桃ももいろのうつくしい朝の日光をのむことができます。

 またわたくしは、はたけや森の中で、ひどいぼろぼろのきものが、いちばんすばらしいびろうどや羅紗らしゃや、宝石いりのきものに、かわっているのをたびたび見ました。

宮沢賢治「注文の多い料理店」序文

 蜘蛛の巣が首飾りに見えたり、スギナの朝露が宝石のように綺麗な朝が私にもあるのだ。


2024年6月28日

花成ればぽたりと落つる沙羅双樹 栄華に落つる物語に見ゆ

 庭の沙羅双樹の花を拾い始めた。
 椿もぽたりと首を落とす花かと思うが、沙羅双樹は、ほんとうに、そう。
 花が咲いたかどうか、咲きかけで、落ちている花もある。
 拾う花が次第に数が増えてくる。塀を越えて隣の敷地にも落ちているから、毎朝拾うのを日課にする。
 数を数えたら、400を超えた日があった。

花の首四百拾うその朝は 落ちた平家の首かと想う

7月6日

 自分の家の庭の沙羅双樹を見て、平家のことを想うなんて、あの平家物語の書き出しが、名文だからに他ならない。
 たぶん、花の首を拾う度に、これからも、毎年、平家のことを考えてしまうのだろう。
 罪な物語なのか、それとも平家の冥福は、そのために祈られているのか。

 

「いとエモし」読めば古典がいとおかし春はあけぼのめっちゃ推せるし

 「いとエモし」という本を買った。古典が苦手な高校生が呼んだらいいと思っていたが、なんと自分にめっちゃピッタリの本。
 大河ドラマ「光る君へ」のメンツ総出演で、とても面白く読んだ。

買うの恥ずかしいケド( ´艸`)いい本💖


本のポスター

 すべてのページにイラスト付きって言うのも凄いし、美術教師的には目次が色ごとになっているのもツボ。
 ほんとに古典読める人は、本がこうでなくても、情景が浮かぶが、古典初心者には、なんか助かる。
 入門編なのだ。エモいわ。

2024年7月2日


吐く息が互いに美味し君と我 相思相愛木陰を歩く

 

 つまり、木の吐いた酸素を吸って、二酸化炭素を吐きながら私は歩いてる。とんだSDGSじゃない?植物と動物って。
 木陰で、意識的に沢山吸って、沢山、吐いてる。
 植物が私の恋人。

花咲けば君の名前を思い出す合って歓ぶ我が父と母

 父の好きな植物が、合歓の木。母は青森県で、父は秋田県の人だからそんなに簡単に会えなかっただろう。
 ある時、合って歓ぶという字をみて、そうか、父はこの名前も好きだったかもしれないと気が付く。肺結核でサナトリウムにいた父のこと。
 結核で小説を書いていたなんて一昔前の典型みたいな文学青年だ。
 合うが会うじゃないところが、性愛を連想させるが、どっちでもいいと、父母を想った。それくらい、二人はめったに会えなかったと想像する。
 父の病が発覚して、母は親から結婚を猛反対された模様。
 母が鬼籍の人となった今、親の人生を紐解いてみるべきかもしれない。


川べりの合歓の木


雲流る静かに動かぬ白い月 爪の一片ごとき勁さで

 露天風呂で整い椅子に座り空を見ていたら、風の強い日で、雲が次々流れて消えた。でも、爪のような細い月が、しっかりと青空に残った。
 白い雲と白い月は、色は同じだけど全く違うものだと言う流れぬつよさを感じたのである。


2024年7月5日

おざなりに散歩する人の犬になる 悪く言うなと我は吠えたり

 5分~10分、少し歩いてすぐ去る飼い主。
 私の50分散歩の10分の1ぐらい。
 同情してみたが、犬になったら、飼い主の悪口いうなと犬が吠えた。
 犬って、素敵な動物だ💖

疎に有りてマスクする人何防ぐ自らの心隠したまひて

 マスクするのは人の勝手だが、朝の散歩の全く密でない時もマスクしている人。その人と友達にはならないな。

風くんの歌💖


2024年7月8日

風渡り汗を干しては過ぎて行くあっという間の我の一日(ひとひ)

 確かに青森県八戸市も暑い。しかし、去年よりましだ。
 三日ぐらい26度の風の吹く日があった。嬉しい。冬は身を切る風が、夏は有難い。八戸は風の町である。


雨上がり散歩の人の少なさに歩いた我がスコシ誇らしき


2024年7月16日

露に濡れ蜘蛛の巣を引き歩きたる吾も生き物の一つなのです

 なんだか、とてもそんな風に感じた朝がある。



昼顔の可愛さ持って帰りたし我に少しは分けてはくれぬか

 昼顔の可愛さ分けてくれるならネコミミ付けてネコミミ村祭りに参加しているだろう。というぐらい昼顔ってカワ(・∀・)イイ!!と思う。

 謎のネコミミ祭りの本部はこちら👇

 

神に会う髪を梳かして顔洗ういつも起きまま歩きしものを

 これ、とても不思議なんだけど、朝に寺社神社探求しようと決めたら、顔を洗って散歩に行くようになった( ´艸`)
 なんかね、礼儀正しくしゃんとしてる!
 今まで、出会っていた人たちに失礼だった。


2024年7月17日

柴犬が2頭揃いて同じ顔可愛さ2倍で笑みがこぼれる

 親子なのか兄弟なのか、ほんとカワ(・∀・)イイ!!わ!


肉球が選んで歩く草の道足這いのぼる露の冷たさ

7月の短歌に提出


 もう愛犬はいないけど、犬が草の道を選んでたったったと歩いていたことを思い出す。飼い主は乾いた道路を行きたいのだけど、犬は直接肉球で地面に触れるから、熱いアスファルトより、冷たく湿って柔らかい草の上がいいよね。いや、いつも人間の都合に犬を合わせてたなと思い出す。

 先生が、この肉球はあなたのなの?と聞いてきたのが面白かった。
 そうか。自分ってことにしてもいいんだ( ´艸`)

 そういう解釈もある(⋈◍>◡<◍)。✧♡

 肉球を持つ我💖










この記事が参加している募集