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なんかスキ

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よくわからないけど、スキだと直観的に感じた記事を集めてみた。  何がスキなのかは、集めているうちに気が付くかもしれない大笑。
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#創作

目覚めへの囁き

その時間が訪れる一日の終わり 街が寝静まった後の夜のその後の 飛び出してゆくその先へ いつものあの場所へ 時を越えて この場所を越えて 色とりどりのあの花の咲くところへ さあ いこう アクリル樹脂 B3サイズ 1995 夢の時間は大切な時間。3歳くらいの子供のころから、朝起きて玄関の外に出た時に表の道路一帯に残っている匂いを嗅いでいました。陽が昇って朝が来る前の匂いです。言葉を覚えた後には「おっきい人たちが来てたよ」って言っていました。その後にさらに「巨人さ

幻生生物

プロローグ  ここ数世紀の動物研究における最も大きなパラダイムシフトは、幻生生物発見のニュースによって引き起こされた。この未知なる生物の発見は、極めて主観的かつ予察不可能なものとして、進化論をはじめとする従来の生物学の根幹を大きく揺るがすものとなり、現在においてもその事情はまったく変わっていない。  ウルノー・ユーリオは次のように記述している。 「これらの生物は、確固たる物理的実在性を欠き、それでいてかつ只ならない直感的実在としての才覚を持つ。それはまるで人間の存在を前提と

いつか見た風景 10

「忘却の作法」  忘れたくないものたちには、それぞれに理由がある。それぞれには背景があり、プロセスがある。何よりそのものたちが持っている固有の匂いが存在する。だからそのものたちを忘れないために書くこの記録には、タイトルが必要だ。                     スコッチィ・タカオ・ヒマナンデス  今思い浮かぶ私のお気に入りのタイトルはと言えば、アンソールの「酢漬けのニシンを奪い合う骸骨たち」、ダリの「記憶の固執」、フリーダ・カーロの「死を考える」、シャガールの「

いつか見た風景 4

「夜の監視人」  トイレから出ると、ちょうど私の息子を名乗る怪しい男が帰宅した。    最初は警戒したが、案外気が利くいい奴だ。夕飯はどうやら毎日奴が当番のようで、何か買って来てくれたり、週に何回かは台所で料理も作る。奴は時々マシンガンみたいに話すから、何を言ってるのか全く分からないこともあるけど、後から必ず「別に怒ってる訳じゃないからさ」って気まずそうに言って来るんだよ。きっと何かやましいことでもあるんじゃないかな。そうそう、夜はリビングのソファに陣取って、寝るんだか寝な

新・編集部員加入!?〜編集部の雑談〜

北山:ひと月が経つのは早いね。今月も編集会議の時間です。よろしくお願いします。 さて、前回の会議から、フォロワーは何人増えましたか? 宮崎:約80人増加で、現在は315人。 四ツ谷:前回のひと月では150人伸びたから、増加数は半減だね。 宮崎:記事はたくさん出しているはずなのに……。圧倒的に伸びるものがなかったのが問題だと思う。やっぱり前回分では「路上インタビュー」の記事がそれなりに伸びたのが良かった。 北山:今月はゲストライターの牛窓くんが素晴らしいルポを書いてく