「プラスチックストローから紙ストローに変えました!」それって持続可能な社会に貢献するの?という問い。
SDGs(持続可能な開発目標)とは何か?
Sustainable Development Goalsの略ですが
持続可能な開発目標とは、国連の持続可能な開発のための国際目標であり、17のグローバル目標と169のターゲットからなる。
詳しくは、Wikipediaでも見ていただければいいと思います。
私の理解では、
SDGsというのは、この地球に、この世界に、様々な社会課題があり、それを全世界一丸となって同じグローバル目標に向かって、各国がローカライズしながら2030年までにターゲットの達成を推進していこうと言っている。
17の目標があり、それぞれ細かくターゲットが分かれている。
全世界共通で持つべき考え方の指標を与えられているということだろう。
そして、それを国として、公共として、民間として、学校として、個人として、○○として、責任を持って取り組もうと言っている。
ただそこには根っこで様々な問題がある。
”個人”として動く小さなアクションもとても大事です。
しかし動けない相手もいることを理解をした方がいい。誰も取り残さないために何をしたらいいのか?
例えば、貧困家庭に”環境”や”サステナブル”を盾に、「高いけど環境に優しいものを買ってくれ!」と啓蒙しても消費者として個人の行動は変わらないだろう。むしろ、生きるのに必死だから変えられないのだ!
貧困家庭だけではなく、消費行動として「安いものを買いたい」というこの根底にある人間が思っている気持ちを変えることはとても難しい。ごく少数の方々からスタートするしかない。そこからサステナブルであることを”当たり前”にしていくしかないのだ!
ただ、まず一歩は、社会を動かすことである。
”サステナブル” ”SDGs” ”エシカル ” ”ESG”を推進することが「カッコイイ!」「素敵だ!」という社会全体の流れを正しく創っていく必要がある。そこで活躍するのは、民間企業の力で、日本の場合、特に”マスメディア”の役割は大きいと思う。
「”SDGsウォッシュ”になっていないか?」
事業や商品をしっかり見定める目利き力はすごく重要なことだと思う。消費者へ伝えるのも、他でもない”メディア”の役目だ!!
SDGsウォッシュとは
SDGs + White Wash(ごまかし・粉飾)
やはり、本質的なSDGsに対する目利き力と適切に発信する力は、今後重要になってくる。目利き力というのは、様々な観点から情報を集約して、それについて意見を持つこと。
私個人としては、何より「それは本質的なのか」という問いを持ち続けなければならないと思っている。
民間企業は、周りに振り回されることなく、本質的なSDGsを行ってほしい。そしてSDGs自体が本質的なのかすら疑問を持って考えていかなければいけないと思っている。
何が言いたいかというと、持続可能な社会を実現する上で、全てにおいて、盲目に判断してはいけないということです。
「常に全体像にとって最適なのか」を情報量を持って判断していかなければ、次世代のために残すべき持続可能な社会なんて創れない!
例えば「単純にプラスチックストローを紙ストローに変えました!」ということが本当にSDGsに貢献していることなのか。それは断片的ではないか。
国や民間企業が今考えるべきはそれが本質的に環境へ社会へ貢献しているかどうかです。
そして個人として考えるべきは、SDGsウォッシュになって消費活動を利用されていないかどうか。
”プラスチックストロー”から”紙ストロー”に変える話は、本当は”プラスチックストロー”から”マイストロー”にした方がもっと本質的に環境に貢献できることかもしれません。
何が言いたいかというと、
(1)”プラスチックストロー廃止”が環境と社会に与える影響度
(2)”紙ストロー”が環境と社会に与える影響度
(3)竹やガラス等を活用した”マイストロー”が環境と社会に与える影響度
それぞれがどう影響するのか?
ただ横並びで盲目的に、
”プラスチックストロー”から”紙ストロー”に変える話は私は良いと思わない。
「なぜ、変えたのか?」をただ単に国としての企業としてのSDGsやってますアピールのみにSDGsを使われていないか。本来為すべきことは何なのか。ということ。
”プラスチックストロー”から”紙ストロー”に変える話を否定しているわけではない。何を成し遂げたいのか?ということが重要であり、そこを考えなければならないということ。
そこに国として、企業として、持続可能な社会に貢献しなければならないという意思があるのか!ということ。
国として、企業として、誇りを持って、各々独自性のある本質的なSDGsへの貢献を事業として創出していくことこそが、本来企業価値があがり株価へ反映されるべきことであり、利益追求型の資本主義社会を否定するのではなく、環境と社会を慮った事業を創出することで、正しく競争させることに意義があるのではないか。
そのような社会を創っていくことが、私たちが背負う、次世代の大人たちに対する責任なのではないか。
最後に
「SDGs後進国のように扱われる日本ですが、本当にそうなのでしょうか。」昔から、日本には商売に”三方よし”の考え方があったはず!
”世間”が少しずつ変容する中で、元々の概念を少しだけ今の世間(環境や社会)へアップデートさせたらいいだけではないか。私は国内のおける持続可能なビジネスとは?を考える上で重要な観点だと考える。
流郷綾乃(2020/12/12)
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