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32歳の恋。

「女は強くなりすぎると、結婚できない。」

これはわたしの持論。今年満33歳になる独身女の、結婚までの道のりにまつわる戯言です。最近、失恋をしてちょっと深い傷を負いました。それからというもの、20代の頃とは同じテンションで恋愛はできないのだな、と悟り。とりあえず彼への思いをnoteに記して昇華させることで向き合おう、という思いで描いてみることにしました。


ドタイプが現れた!

友人の紹介で知り合った年下の彼。同業種だったこともあってすぐに意気投合、面白くて気が使えて、おしゃべりの上手い彼に一瞬で好意を持ってしまった。だけどその前に心を奪われたもの。それは紛れもなく、彼の外見、雰囲気、顔だった。要は、稀に見ぬわたしの「ドタイプ」だったのである。そんなドタイプの彼が目の前に現れ、しかも独身で、彼女もいない。これには「チャンス到来…!生きててよかった…」と完全に舞い上がり、出会ったその日に、わたしはすっかり恋に落ちてしまった。しかも当時のわたしは自分に優位な、追われる恋愛が続いてきており、当時お付き合いしている人もいなかったので、この波に乗れれば「イケるかも…!」と完全に高を括っていたのである。


30を超えると、恋はなかなか進まない

会って次の日からLINEが始まって、他愛もないやりとりが続く。そのうち、2人きりでの食事に誘われてテンションは爆上がり。会えるまでの数日間は、そりゃあもう、何もかもが輝き、楽しくてハッピーな毎日だった。食事に行く場所も一緒に考え、「お互いの初めてをしよう」という価値観も素敵で、退屈しない人だった。もちろんデートも最高で、会って、声を聞いて話をするだけでわたしは幸せだった。

その後も何度か会うきっかけを作ってデートをして、相手のお誘いでドライブデートにも数回出かけた。趣味の話、好きなアーティストの話、大学時代の思い出や過去に付き合っていた人の話。苦手な動物やお互いの家族の話まで。出会って2人で会うようになってここまで数ヶ月。着実に親密さを増していっていると思ったわたしは、完全に「お互い好き同士」だと思っていた。

しかし、待てど暮らせど次のアクションのない彼。次のデートへ行く約束もないままLINEだけがだらだらと続き、出会って一年という月日が経とうとしていた。


勘違いが生む悲劇

完全にやきもきしていた。だけどその時は「年下だから、なかなか自分からアクションを起こせないのかな。」と都合のいい草食系男子キャラを彼に当てはめては(笑)、「自分からいくべきか…」と悩み、「いや待てよ、あの時、好きな人には自分から告白をするタイプだ、と言っていたよな…」と過去の会話を隅々まで思い出しては、ここで焦っちゃダメだ、と自分に言い聞かせていた。しかし、わたしも年齢が年齢。進むのであれば早く次のステップを踏みたいと思い、思い切ってこちらから今の状況を打破する決意をした。勝算もあった。次に会ってデートをした後に、想いを告げる。そう決めたわたしは、

「つぎっていつ頃会えそうかな。」と彼にLINEを入れた。

ピロン♪軽快な音。すぐに返事が返ってきた。

「さて、告白までのカウントダウンが始まる…」とどきどきしながらiPhoneの画面を見た瞬間。世界がひっくり返った。

「そうですね、平日ならば、いつでも大丈夫です!そしてこれを伝えようか伝えまいか迷っているのですが…実はオレ、彼女ができたっす!」


「(°_°)」


えぇ…!!?

意外と冷静だった。

「へぇ!よかったね!いいなぁ〜。」と即レスしたくらい、冷静だった。

しかしわたしたちの関係は単なる友達だったのだ、という刻印は頭に一瞬で刻み込まれ、立っていられなくなった。わたしの他にも、好きな人がいたという事実。わたしと会っている間にも別にデートをしていた人が、いたという事実。どれもこれも、本当で、誰も悪くない。誰も悪くないはずなのに、数日間、涙が止まらなかった。

どんなに忘れようとしても、忘れられなかった。わたしはそんな彼を憎いと思ったし、金輪際顔も見たくないと思った。だけど涙が溢れ出てくる本当の理由は、「恋愛って、誰も悪くないのに傷ついてしまう人がいる」ということだった。言ってみればこんな恋愛沙汰は星の数ほどあるはずで、珍しい話でもないはずだ。わたしが人よりも繊細で、傷つきやすい性格だった、と言ってしまえば終わりそうな話だけれど、奥深いのは、たとえ同じ時間を共にしていても、2人は全く異なる感情の世界で生きていたのだ、ということ。


好きになってよかった

綺麗事ではなく、今なら素直にそう思える。(丸一年経ちましたが)少なからず、精神的に成長できたはずだ。こういった恋愛経験をすると、人は強くなってしまう。今後ずっと独身で生きようと覚悟をしてしまう人もいるかもしれない。しかし冷静に思えば、「顔」がタイプだったゆえの、失敗談。わたしが高校生くらいならば、すぐ立ち上がって次へ進めるくらいのかすり傷のはずだ。遅れた青春を、味わった気分。

それでもまた、最近気になる人ができた。今度は冷静に。しかしまぁ、進まないんだなぁ、今回も(笑)。また同じようなことを繰り返すのか、と半ば諦めながらの恋ではある。もしかしたら自分に原因があるのか…?と最近思い始めてきた…(焦)ここは、考えながら。

まだちょっと怖いけれど、新しい明日がみたい。

勇気をだして、進んでみようと思う。

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お読みいただき、ありがとうございました。

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