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【映画の話】ジャッリカットゥ 牛の怒り

先日、シアターイメージフォーラムで見た映画の話をします。

「ジャッリカットゥ 牛の怒り」。



とても良いメインビジュアルですね。
「めちゃめちゃ牛怒ってるじゃん」って感想しか出ません。それに加えて「暴走牛VS1000人の狂人」という煽り!期待が膨らみます。

ちなみに友人に公式HPを送りつけたら、その仕様ゆえに「コンピューターウィルス送って来たのかと思った」って返ってきて笑いました。



そして肝心の感想ですが、


「すごいものを見てしまった」


…の一言です。
おススメしたいです。
でもおススメする人を選ぶでしょうから安易におススメしません。

ストーリーラインは至ってシンプルなんですよ。

「脱走した牛を捕まえる」だけ。

それがどんどん狂気をはらんでいって、原始的な人間の本能というか、野性を見せつけられるのです。牛はきっかけに過ぎないというか。


せっかくなので私の良かったポイント。

■音楽とサウンド
民俗音楽や人の声を織り交ぜた独特のサウンド。

冒頭の村人が目覚めるシーンからそうで、カメラワークもセンスが良く引き込まれます。
私はB級モンスターパニック映画だと思い見に来たのですが、一瞬で違うと悟り姿勢を正しました。

■俳優然とした人がいない
いわゆるスターな美男美女がおらず、全員が至って普通の村人でした。
それが話を引き立て、ドキュメンタリーのようなリアルさを出していたのです。
お世辞にも衛生的とは言えない精肉店。埃っぽい道路。夜になると何も見えない庭。
インドの田舎での暮らしを垣間見ることが出来た気がして興味深かったです。

■村人全員常に怒っている。
「そんなに怒る!?」ってくらい、絶えず誰が怒っています。
話し合ってる?喧嘩してる?あ、話し合ってるのね!となる程、日常が怒鳴り合い。
途中村の外にいた荒くれ者が帰ってくるのですが「マッドマックスかな?」って登場をしますし。
デカい肉切り包丁でバケツをぶっこわし、取っ手をぶつ切りにして弾薬をつくる場面も目からうろこでした。
もし私がマッドマックスの世界に迷いこんでしまった時のメモ:バケツの取っ手はぶつ切りにして弾薬の代わりに。

◼️歌って踊らない
私、インド映画は全て歌って踊るんだと思ってました。どんな深刻なシーンも殺伐としたシーンも、どこからともなく沢山の人が現れ歌って踊ると…しかしこの映画、歌いません。踊りません!びっくり。

ちなみにこちら海外版のビジュアルらしいです。


こちらの方がテーマに沿った良いビジュアルな気がします。
でもこっちだったら見にいかなかったかもな…
私は日本版のビジュアルが煽ってて好きです。



以上です。

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