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ユニクロとZARAの戦略の違いとは?!


こんにちは!アヤナです。

今週はもう第4弾です!!早い!!

今回はアパレル業界から業界トップの規模であるユニクロ(ファーストリテイリング)とZARA(インディテックス)を取り上げたいと思います。

最近記事でも拝見したのですが、

アパレル業界の売上でいうと、
1位 ZARA(インディテックス)
2位 H&M
3位 ユニクロ(ファーストリテイリング)
の状況。ユニクロはH&Mはもう射程圏内なんですね。

そして時価総額だと
1位 ZARA(インディテックス) 9.3兆
2位 ユニクロ(ファーストリテイリング) 6.7兆
3位 H&M 2.4兆
(2020年8月時の時価総額)

の状況で、ユニクロの未来を明るく見る人は多いです!
売上、時価総額の面で、ユニクロがトップに躍り出る日も遠くないのでは?
またファーストリテイリング代表取締役の柳井正さんのインタビューや決算報告会の演説からもNO.1を狙っていく本気度がうかがえました。

同じ業界のブランドですが、コンセプトはもちろん、生産や販売戦略において大きな違いが見られました。

今回はそのあたりを解説していこうと思います。


1.アパレル業界の今/ 両者はファストファッションなのか?

下の図は、世界の主なアパレル製造小売業の売上推移です。

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インディテックス、H&M、ファーストリテイリングは右肩上がりで成長していることがわかります。H&Mはここ近年で停滞しているようです。

アパレルブランドはここ数年で、ファストファッションブランドとしての持続可能性の問題視で厳しい目が向けられているように感じます。

人々の環境問題意識の変化や、大量消費に対する考え方にも変化が訪れている中で、これらのアパレルブランドにも変化が求められているようです。

『ファストファッション』とはトレンドの服を回転数早く大量生産し、大量に販売することでコストを抑えて提供するブランドのこと。

なんとなく、ZARAやユニクロをファストファッションの括りに入れてしまう人も多いのかなと思いましたが、ブランドの価値観や持続可能であることへの取り組み、また根本の戦略の違いからもファストファッションブラントとは言えないことが分かりました。


2.   ユニクロとZARAの基本状況


戦略の違いを説明する前に、両者のブランドコンセプトや売上状況について触れていきます。

まず、ユニクロのコンセプトは 『Life Wear – 究極の普段着- 』
着飾るための服から、上質な生活のための服への変化を先取りし、世界中のどんな人の生活にもスタイルにも合う服を 『Life Wear – 究極の普段着- 』として届けることをミッションにしている。
ユニクロはファーストリテイリングが展開するブランドの1つ。国内、海外のユニクロ事業の売上は全体の8割を占める主力ブランドです。

ユニクロの業績は、営業利益は上がったり下がったりしているものの、売上はほぼ毎年成長しています。特に2012年くらいからのスピードが増しています。

ZARAの特徴『 ZARAを着ればオシャレになる。』
世界中のトレンドやお客さんが来たいと思うデザインを先取りし、真っ先にデザインし商品化、そして最速で世界中に届けることで、世界中に人々を豊かにすることをミッションにしたブランド。
ZARAもこれまで順調に売り上げを伸ばしてきました。

ちなみに売上は2015年から2019年にかけてユニクロ事業だけだと約5163億増えています。一方ZARA事業は同じ期間で、約6600億増えている。ZARAの方がこれまでは若干成長角度が高いと言えるでしょうか。

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両者の総合レポートから抜粋しました。ユニクロとZARAの店舗数は今のところほぼ一緒です。売上に対して占めるECの売上はZARAの方が占めているようです。また、どの国でブランド力が強いかも変わってきます。

また、ユニクロとZARAのビジネスモデルですが
両者とも『SPAモデル』です。ニトリの時も取り上げましたが、商品企画から販売まで、全て自社で行っています。

3.   ユニクロとZARAの戦略の違い

もう少し食い込んで、戦略の方です。

ユニクロとZARAは大きく分けて3つの戦略における違いがあると考えました。

一つ目は、コンセプトや回転数の違いです。

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ユニクロは究極の普段着と提唱しているので、ベーシックで機能性・上質な服を低価格で提供しています。代表的なのは、ヒートテックやウルトラライトダウンなどです。そういったヒット商品を生み出し、長く売り続けることを目指しているようです。
一方ZARAは世界のファッショントレンドをいち早く商品化し、それらの服を望んでいる若者や着飾ることに力を入れている顧客に届けています。店舗の服は早い時では1ヶ月ごとに品揃えが変わるように、デザインし商品化してから店舗に並ぶまで、たったの2週間という脅威のスピードです。

2つ目は、生産における違い。

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生産枚数や品目数にも大きな差があります。
最初の項目で、ファストファッションについて言及しました。ユニクロは服のコンセプトや回転数において、ZARAは生産における戦略においてファストファッションとは違う考えや戦略のブランドだと考えます。

最後に、生産国と物流についてです。

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それぞれのコンセプトや価値を届けるために、物流の戦略における違いも見られました。ユニクロはコスト削減や欠品を出さないための補充に力を入れてますが、ZARAはスピード重視。またトレンドの新作の服はすぐ売り切れるという感覚をお客さんに持たせることにより、すべて売れるようにしているとか。

以上3つ説明しました。

4.ユニクロとZARAが両者力を入れていること

両者が同じく力を入れているポイントも説明していきます。
総合レポートや決算資料から特に取り上げられていた点を5つ紹介します。

①商品在庫管理システム

同社とも『RFID』という最先端の電子タグをここ数年で導入。

『RFID』・・電波を使いモノを識別する技術で、それを使った機器や識別対象のもにはるタグのこと。バーコードやQRコードをはるかに超える技術を持つ。

ZARAとユニクロはすべての服にこの『RFID』タグを導入。
そうすることで、在庫のリモート管理が秒速でできるように。
欠品の補充などもスムーズになり、人件費含む販管費の削減や倉庫自動化につながっている。

②持続可能性の追求

両者のアニュアルレポートに多く出てくるキーワードは『持続可能』『サステイナブル』。
人権、環境などすべての面から持続可能であることを追求していて改革がめざましいです。両者とも、素材や製品に使っている化学製品から、サプライチェーンのすべての過程で取り組み変化していくことを目指している。

顧客目線でも、投資家目線でも、ステークホルダー目線でも、持続可能であることはマスト条件になりつつある。良い変化ですね!


③店舗展開や店舗の役割

店舗展開は、どちらも一等地にブランドのPRになる巨大な店舗を作っていく方針だそう。ZARAはコロナの影響もあり今後1200店舗を閉店し、小店舗ではなく巨大店舗を中心に展開していくとのこと。
ユニクロもここ近年で、横浜、銀座、原宿などに、巨大な店舗を展開して、ユニクロのコーデネートや雑貨なども販売し、ライフスタイルを提案している。

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④デジタル化・オフラインとオンラインの融合

いわゆるDXや自動化、そしてO2O戦略を積極的に進めている両者。
店舗では、デジタルが融合するようになっている。

ユニクロでは、自動化やセルフレジが浸透し始めた。
またZARAでは試着室の事前予約をすることができたり、手元のZARAのアプリを見ながら商品の位置情報を提供してくれたりするシステムもあるらしい。

両者とも、オンラインショップで服を購入し、配送ではなく店舗ですぐ受け取れるサービスも展開している。配送側の負担もなくなるし、お客さんがすぐ欲しいものを手に入れられる点でも便利。ユニクロは国内でも始めているが、あまり普及はしていなくて、中国大陸での利用率がかなり高まっているとのこと。

⑤EC化

Eコマースを本業とする動きがどちらも強い。
ユニクロが2019年に打ち立てた有明プロジェクトでは、Eコマースが本業というスローガンを掲げるほど、EC化に力を入れている。

ユニクロは2020年8月の時点で、グループ企業全体のEC化はまだ11%ほどだと発表した。国内のユニクロ事業は売上の10%がEC、海外のユニクロ事業は売上に占めるEC売上はグレーターチャイナ・欧州が約20%、北米が25%と海外の方が進んでいる。ユニクロはECの売上は全体の30%くらまで押し上げたい方針だ。

また、ユニクロはGUで導入した着こなし発見アプリ StyleHintが 大変好評のようだ。 StyleHintは 、 世界中の着こなしをチェックできたり、画像検索で着こな しのアイデアを探せるアプリで、画像解析技術によって、 StyleHint 上でお客様がほしいと思った商品に似たデザインのユニクロやジーユーの商品を選び出し、お客様に提案。StyleHint 上で得た情報をもとに、 E コマースや店舗で購入されるお客様も増えてる。

一方ZARAは2019年度のEC化率は14%だと発表している。
コロナで店舗がほぼしまった2020年2月〜7月の間はECの売り上げが前年比74%増しでかなりオンラインショップで買い物する人が増えた。

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以上5つです。細かな方針や施策の違いはありますが、目指している方向は同じである点が多く見受けられました。

5.  ユニクロの今後

最後にユニクロが力を入れるべき点は何か?!
一目瞭然な点ですが、主に3点にまとめてみました。

①国内におけるEC売り上げを伸ばし、コロナ禍でも着実に売り上げを伸ばす。
・国内はもう8700億程度売り上げていて、もう限界なのではという声も上がっているが、EC化が低い日本ではまだポテンシャルがあるのでは。特にコロナ禍で店舗に足が遠のく客層も一定数いると思うので、Eコマースの宣伝とUX/UIの向上が肝だと思いました。

②コロナに対応した購入体験プロセスの充実。
・コロナで都心や人が多くいる場所への足は遠のく。しかし特に洋服はEコマースで見ただけで購入するのには気がすすまない人も多いのでは。ウェブやアプリで欲しい服を決めておいて、店舗でさっと実物を見たり、事前に予約した試着室で似合うか確かめて購入。スムーズに行けば店舗での滞在時間を削減し、お客様も安心して欲しいものがすぐ手に入ります。

③グレーターチャイナの売上を拡大・ヨーロッパで基盤を作る。
・人口から行くとまだまだポテンシャルがある地域が中国です。中国も広いので、場所にあった服の提案ができると良いと思いました。
・ヨーロッパの人に、ユニクロの意義やコンセプトを受け入れてもらえると、より強いブランドになると思いました。ファッションの最先端はヨーロッパ。そしてユニクロの掲げる価値観は持続可能な点や服に対する考え方の世の中の変化をとらえているのではと思います。


以上です!個人的には、ユニクロの方が私は服のデザインも考え方も自分に合っていて、日本のブランドなのでより世界に広がっていってほしいと思います!

いつの日かは、アフリカなんかにも店舗が増えると良いな、、!
(アフリカの街で、トヨタの車がたくさん走っているのを見てなんだか感動したから。W)


<参考資料>