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忙しい人が自己否定せずに満たされる「タスクシュート」という時間術

「タスクシュート」という時間術をご存じでしょうか?
『先送り0』という本の中で、そのやり方について以下のように書かれています。

1.1日の初めに今日やることを決める
2.1日の終わりにその中で先送りした数を数える
3.1分でも手をつけたら「先送り」とはしない

jMatsuzaki、佐々木正悟.先送り0ー「今日もできなかった」から抜け出す[1日3分!]最強時間術. 株式会社技術評論社, 2024, 44p

え、それだけ?

私も最初そう思いましたが、まずは手帳に3つ書き出してやってみました。

例えば、昨日はプラン(やること)の3つの中に「noteを書く」を入れていましたが、やろうと思っていた朝の時間は結局、他の事に充ててしまったのでできませんでした。

でも、夕方になってあと数分でPCを閉じて子供のお迎えに行かないと!という時間になって、1分だけ着手することができました。
noteのタイトルを考えて、下書き保存しただけですけど。
「1分でも手を付ければ先送りにならない!」と思うと、やっとこう!と思えるのです。

『先送り0』の中でも、

人がやる気になるのは「これならできる」と思えるときだけです。

jMatsuzaki、佐々木正悟.先送り0ー「今日もできなかった」から抜け出す[1日3分!]最強時間術. 株式会社技術評論社, 2024, 78p

と触れられていて、本当にその通りだと思いました。

そして手帳に「先送り0」と書ける!嬉しい!
達成感と共に1日を終えられるだけでなく、せっかくタイトルや構成も少し考えたnoteを明日の朝は絶対に書くぞ!と続きをやりたい気持ちも湧いてきます。

この1分着手ルールについて本の中では、「終わらせる」より「始める」に集中する発想であり、その結果、「なるべく早く手をつけて、少しずつ進める」ことが可能になると説明されています。
私もまさにその効果をこの数日で実感しているところです。

そしてもう一つ、この本を読んでとても共感したのが、著者のjMatsuzakiさんの過去の挫折経験と、そこからタスクシュートを「現在」にフォーカスした時間術として活用している点です。

やりたいことならなんでもやり、実際にやりたいことを数多く実現してもきましたが、その先に待っていたのは一切の満足を知らない欲求と、日常の破綻でした。中長期的な目標をもち、その実現のために1つずつ生活をよくしていく努力こそが幸福であり、生きがいなのだと疑いませんでした。それを支えていたのは「期待」と「渇望」であり、そこに「安らぎ」と「満足」はありませんでした。

jMatsuzaki、佐々木正悟.先送り0ー「今日もできなかった」から抜け出す[1日3分!]最強時間術. 株式会社技術評論社, 2024, 28p


中長期的な目標を持ち、そのために日々努力すること自体は悪いこととは思いません。
問題なのはそのやり方なのです。

本の中では、先送り0は「逆算」ではなく「順算」アプローチであると書かれています。
逆算的なアプローチは「正解」が自明で確実にわかっているときにだけ有効です。正解のないプロジェクトや仕事、よもや人生などといったものに対してはとてもあてはめることができません。
変化のスピードが速く、状況がどんどん変わっていってしまうからです。

一方、目の前にある「今できること」に全集中し、様子を見ながら少しずつ形を作り上げていく「順算」的アプローチであれば、計画修正に時間を取られることもなく、柔軟に目の前のことに対応しながら物事を進めていくことができます。

タスクシュートでは、プランとして決めた今日やりたいことを、実際にどのくらいの時間をかけて実行したのかログを取ります。
このログ取りが、自分の見通しの甘さや過信に気づかせてくれます。そして現実的な見積もり時間がだんだんとわかってくるのです。
そうすることで、無茶な計画を立て「今日も終わらなかった…」と落ち込んで一日を終えることが無くなっていきます。

『先送り0』の中には、「タスクシュートで人生が変わった人たち」というコラムがいくつかあり、そこで語られる言葉からもその充実感を感じます。

理想のため、将来のため、未来のためと「次にやること」ばかり考えるのではなく、今この瞬間に時間を使っている行為へ、丁寧に意識を傾ける姿勢を学びました。そうしてみて、はじめて満足と幸福を感じられるようになったのです。
時間の使い方を知ることは、仕事にとどまらない、人生の研究であると彼は言います。

jMatsuzaki、佐々木正悟.先送り0ー「今日もできなかった」から抜け出す[1日3分!]最強時間術. 株式会社技術評論社, 2024, 104p


やることがあふれて、いつも時間に追われ、気持ちばかりが焦り、消化不良感、未達成感で一日を終わる・・・
そんな方にはぜひ、『先送り0』を読んでみてほしいです。


私は今、手帳に書いて試していますが、慣れてきたらこちらのタスクシュートクラウドも使ってみようかと思っています。


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