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雨に導かれて出会ったのは、レインボームーンストーンだった

気になっているアトリエが、東京の中目黒にある。1点物のジュエリーやアートワークが常時展示されている場所で、自身に合った石やデザインを選んでオーダーメイドでジュエリーが作れるのだそう。

友人にその話を聞いて、とても行きたくなった。わたしも、自分に合った石を使ったジュエリーをお迎えしたいと思った。東京に行くときに機会があれば伺いたいと思っていた。

そのブランドが、Himi KiyonoさんによるHIMIKA。

そんなブランドが、わたしの住む大阪で、期間限定の展示を行うという情報を耳にした。「これは行きたいな」と思っていたものの、なかなか都合がつかず。今回はパスしなければいけないかなぁと思っていたところ、今日の午後の予定がすっぽりと無くなった(甲子園に野球観戦に行く予定が雨天中止になった)。「あぁ、これは今日行くべきということだ」と思い、心斎橋にあるアイギャラリーへ足を運んだ。

白を基調にした展示室の中には、いくつかのアートワークとジュエリーが。

アートワークは、大きなものから小さなものまで。静かなBGMが流れる中で見るアートは、自分の内側と向き合っているかのような感覚になった。

ひとつひとつの作品に添えられた文章も素敵で。遠くからアートを眺めて自分がそこから何を感じ取るのかを楽しんだ後、近くに寄って添えられた文章を読む。そうやってひとつひとつの作品をじっくり見る時間は、とても充実したものだった。

ジュエリーの販売も行われていたので、わたしもひとつ、お迎えすることにした。

わたしが選んだのは、レインボームーンストーンがあしらわれたネックレス。これが展示されている前を通り過ぎたとき、なんとなくこの石と目が合ったような気がして、惹かれてしまったもの。

もう一点、素敵なブレスレットもあって、どちらにしようかすごく迷った。ブレスレットの方の石は、「あ、わたしがいる」という感覚があって。なんだか分からないけれど、「この石はわたしみたいだな」と思って惹かれる石だった。

一方で今回選ぶことにしたレインボームーンストーンは、今のわたしにはなんだか気後れしてしまうような石で。惹かれるけれど、わたしはこの石にまだ見合っていないかもしれない、この石に追い付いていないかもしれない。でも、光が当たる度に様々な色に光るムーンストーンがとても素敵に思えた。さらに。身に着けてみると意外にもとてもしっくりきた。

「石に追いつくために身に着ける人もいるし、いずれ必ず追いつく日は来る。今しっくりくるものも悪くはないけれど、今しっくりくるが故にいつか身に着けなくなる日が来るかもしれない」

という、きよのさんの言葉に後押しされて、ムーンストーンを選ぼうと思った。

自分で選んだレインボームーンストーンがあしらわれたネックレス。大事にしたいと思うけれど、なんだか「大事にする」という表現はしっくりこなくて。「このジュエリーと共にこれからの人生を歩んでいくために、大切にしたい」という表現の方がいいのかもしれない。
いつかわたしがこのレインボームーンストーンに追い付ける日がくるのを楽しみに、このジュエリーを身に着けたいと思う。

素敵な展示を見られて、気に入ったジュエリーをお迎えできて、とても嬉しい。

良い1日だったなと思う。



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