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写真素材は、自分で撮って貯めとこう~3.権利に注意(1)~

こんばんは。綾芽アートデザインsanaです。
写真を仕事で使う時に避けて通れない、権利関係をざっくりまとめました。
長くなるので、2回に分けてお届けします。

※基本、一人での撮影を想定してます。
 大人数の撮影の場合は、別途、許可が必要となる場合もあるようです。

※知ってる部分でまとめましたが、私も法律専門家では無いので…。
 ご参考程度として頂ければ幸いです。

1.主に注意する権利

仕事用の写真を自分で撮影する際、注意が必要な権利は、次のあたりです。

■ 著作権…作品を作った人が有する権利
■ 肖像権…自分の顔・体を無許可で撮影・公表されない権利
■ 施設管理権…私有地は、そこの管理者が決めたルールに従う
       (撮影禁止・立ち入り禁止など)

1-1 権利を侵害してしまったら…

これらは、権利を有する人物が、被害を警察に申し立てた場合に、初めて処罰の対象となります。(親告罪)

大企業は、企業イメージもあるので、多少なら見逃す場合も多いようです。

しかし、一旦処罰となると、刑事・民事ともに、数年の懲役、〇百万の罰金を請求されます。
特に仕事が絡む場合は、自分の信用を下げないためにも、最初から侵害しない注意が必要かと思います。

ここでは、良くあるシーン別に記載していきます。

2.撮影シーン別の注意点

ここでは、次のシーン別に記載していきます。

2-1.街なか
2-2.遊園地・動物園・公園
2-3.電車・線路など鉄道関連
2-4.海外の景色

2-1.街なか

【おもな注意点】
 (1)私有地内での撮影
 (2)街に展示されている美術作品・建物
 (3)人物、芸能人・キャラクターのポスター

(1)私有地内での撮影

私有地は、管理者がルールを決められる権利(施設管理権)があります。私有地への立ち入り・撮影は、管理者の許可が必要です。

以下のシチュエーションで、仕事に使う写真の撮影がしたい場合は、管理者が撮影禁止にしていないか確認した方が良いです。

・店舗
店内での撮影禁止としている所も多いです。

・飲食店
店内・食事の盛り付けの写真も、商用使用する場合は特に、施設管理者の「撮影許可」が問題になります。店の責任者に確認が必要です。

・神社仏閣
京都奈良などの神社仏閣では、「ビジネスの撮影は別料金を支払う」としている所もあります。境内など撮影禁止の場所もあるので、注意が必要です。

街なかでは、なるべく公道で撮影するようにした方が無難です。
とはいえ、「どこで撮ったか判別がつかない写真」は、管理者が気付かず、問題にならないようです。

(2)街に展示されている美術作品・建物

街に展示されている彫刻などの美術品を、そのまま絵葉書等にして販売する行為は、著作権侵害となります。(著作権法46条)

建物は、基本は美術品ではないため、絵葉書などにして販売すること自体は違法ではないです。

ですが、「ライトアップされたエッフェル塔」など、芸術品として認められているものもあるので、建物単体の写真を仕事で使う際は、確認が必要です。

ただし、街なかに展示されている美術品・建物も、「街角の風景のなかに、偶然小さく映り込む」「意図した撮影対象の背景に、偶然小さく映り込む」という場合は、大抵は問題無いとされています。(著作権法 第30条の二)

一昔前は、写真に映り込んだ企業のロゴなども、せっせと消去していましたが、今はそこまで神経質にならなくても良さそうです。

(3)人物、芸能人・キャラクターのポスター

普通の通行人なら、上記と同じく「著作権法 第30条の二…街角の風景などに偶然小さく映り込んだのは基本OK」です。
ただ、個人が判別できない程度(手、足のみの体の一部しか映っていない。顔が見えないなど。)にしておいた方が無難ではあります。

芸能人やアニメなどのキャラクターは、他にも色々な権利が絡んでくる場合があります。
キャラクター・芸能人は、ポスター・モニター画面も含めて、最初から目立つ所に映り込まないようにした方が良いかと思われます。

■ 長いので2回に分けます。続きは次回で。■

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