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何をしたいかじゃなくて誰と働きたいかに変わって、フリーになる話

社会人11年目になって、何をしたいかじゃなくて誰と働きたいかという価値観に変わって、11月からフリーランスになる話です。

▼社会人10年まで

これまでブランディング・マーケティング歴10年。

プリントメディア世代でコピーライターの父のアドバイスからデジタルを知っておくことを進められ、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社(通称:DAC)に入社。

そこで出向した広告代理店で担当していた商業施設のクライアントや担当営業からデジタルプランナーの私にオフラインと絡めた提案を求められることが多くなり、統合的なコミュニケーションが考えられるように、当時デジタルを軸に雑誌・イベントなど統合的にコミュニケーションを実施していた株式会社MERYに入社。

そこで出会ったクライアントのより本質的なビジネスの課題に寄り添って支援したいという想いから、マーケティング戦略が得意な株式会社エフアイシーシーに。

▼詳しくは自己紹介ノートにも書いてます。ぜひご覧ください


株式会社エフアイシーシーではブランドマーケティングコンサルタントとして「クライアントリレーション」「プロジェクト設計・リード」「ストラテジックプランニング」を担ってました。

領域は「ブランド戦略・マーケティング戦略・コミュニケーション戦略」の3つです。

化粧品・日用品・キャリア・食品系などのクライアント様からもらった課題をマーケティングの視点から本質的なビジネス課題に捉え直し、その課題を解決するためのプロジェクト設計から中長期的にビジネス成長を促すブランドマーケティング戦略立案のご支援を行っていました。

プロジェクトによってはプロモーションも社内で担わせていただき、実行した施策の効果検証だけではなく、ビジネス成果貢献視点で効果検証も行ったので、自分が描いた戦略が、その戦略に沿った施策を実行することでビジネスにどう影響したかまでの一連の流れを経験できたことは、支援会社にいながら貴重な経験ができてとても感謝しています。

そんな有難い経験ができたからこそ、戦略を立てることが血肉になり、戦略が身体の後ろ側にある感覚になって戦略は後ろ盾でしかなく、大事なのは一貫性のあるブランド体験の提供を徹底することという考えに行き着きました。

採用市場において専門性が求められる時代に、このキャリアの積み方は珍しく貴重であるとよく言っていただけますが、デジタルプロモーションの実行領域から上流の戦略までボトムアップで全体像を見渡すことができるようになったのは、自分がその時の出会いから自然と感じて願ったキャリアステップアップでもあったので、恵まれているなと思います。

しかしながら、やっぱり実行領域でいかに戦略で定義した「ターゲット」にブランドが「提供する価値」を感じてもらい、ターゲットにとっての「意味」となって「記憶」に残り、「愛着を持ってもらえるか」が重要なのです。

それに気づいてしまったら、事業会社に行ったほうが良かったのではないか、自分でブランドをやったほうが早いのではないか…など、ないモノねだりな欲求や若干後悔した時期もありました。

そう。だから、自分なりに順当にキャリアを積んでもタラレバは出てくるんだなと痛感をします。

▼「何をしたいか」じゃなくて「誰と働きたいか」

コロナも大きい要因だったなと思います。キャリアって「こうなりたい」という未来があって、そこからバックキャスティングして積んでいくもの。でも誰もが予想しなかったタイミングでコロナが流行り、それに伴い私たちの価値観は一変しました。

そして

未来がどうなるかなんて分からないのに、今から未来を決めつけて、今の選択をする必要はあるのだろうか…?

と疑問を抱くように。

実際にこの3年間、自分自身もこの先どうなりたいか考えがコロコロ変わってました。

すると、自分なりのキャリアを積んでもタラレバは出てくると痛感したことと重なって「キャリアアップ」に全く興味がなくなり

逆にマネジメントに全く興味がなかった私が、一足先に経験したナレッジを会社の同僚に共有したいという想いが強くなり、社内でプロジェクトを立ち上げ定期的なナレッジ共有会やトレーニングを行うようになったり

MERY時代に仕事の相性が抜群だったクリエイティブディレクターと再会し、一緒に仕事やろうという話がとんとん拍子に進んだり…と

仕事を通して一生関わっていたいなと思う人とする仕事の心地よさ

に気づく出来事が、自然と引き寄せられるように次々と起きてきました。

ここでの学びは、自身のキャリアアップに興味はなくなったけど、自分が一緒に働きたいと思う人との仕事を通して自身の成長機会が異なる形で生まれてることです。

同僚にナレッジを共有する際には

分かりやすく伝えたいという想いから、なるべく難しい言葉を使わずに言語化するようになり、これはクライアントへの説明にもすぐに活かせて効果的◎

フレームワークに振り回されてほしくないという想いから、自分たちがやっているブランドマーケティングとは結局一体どんな目的のために何をしているのかの本質を伝えるために、ブランディングとマーケティングの解像度がどんどん高まっていく◎
結局大事なのは競合ポジショニングを踏まえた提供価値とターゲットインサイトの発見力!これについてはまた別途書きます。

再会したクリエイティブディレクターとの仕事でも

血肉となってる戦略が頭の中にありながら出てくるアイディアに対して意見を言えるように→アイディアから戦略に戻せるように。戦略が目的になってるディスカッションにならない◎

などここ最近でも自分自身が更に成長している実感が既に湧いています。
なので今、日々お仕事で携わってる方々には本当に感謝です。

こんな風に行動できるように背中を押してもらったきっかけとしてもうひとつ。

ある先輩に、共創するコミュニティが続くためには、ミクロな視点だと人が抜けることは寂しかったり痛手だったりするけど、マクロな視点でみればそのコミュニティ自体が存続していることが大事だから、そのコミュニティにはずっといる人も出入りする人もいていいと思う
という言葉をもらいました。

仕事も、今、自分が何を大事にしたいかという価値観が似てる人が引き寄せられるように集まってやっていくものなんだな、と思えるようになりなんだか気持ちが楽になりました。

そして私はやっぱりブランディングというものをやりながら考え続けることが好きなんだなってことに気づきました。好きなことを仕事にしてる訳じゃないと思ってたけど、10年以上もこの仕事に携わってるしこれからもやっていきたいので、もうこれって好きじゃん!と最近自覚しました。

10年かけて一連の流れを経験した今、もうあとは実行あるのみです。これからも自身のアップデートをしつづけながら、一緒に働きたい方々とブランディングとマーケティングに向き合い続けたいと思います。

とはいえ、人それぞれフェーズがあり、価値観も異なるのでまだキャリア積んでいかないと…と思う気持ちも重々承知しているため、ブランディング・マーケティング業界でキャリアの積み方に悩んでいるという方がいらっしゃったらぜひお気軽にお声がけください。

これまでこの業界の色んな方々に出会ってきたのと、自身もここに書いてない悩みがあって紆余曲折がありながらここに辿り着いてます。それをマネジメント視点ではなく、現場目線でのリアルな話ができる思います!

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