みとぼるぱすた(ミートボールパスタ)、作ってみたよ
お話に出てくるご飯って、食べてみたくなりますよね。
ぐりとぐらのカステラとかね。
拝啓あんこぼーろさんの『ドラッグストア昔話』で、
江戸時代から現代にやってきたおばあちゃん・キヨに、同じく江戸時代から現代にやってきて、今では現代の東京人になっているみちが、振る舞うミートボールパスタ。
お話に書いてある食べ物、どうやって再現するかは読者が想像するしかないのですが、
なんとありがたいことに、作者・あんこぼーろさん直々にレシピを公開しておられます。
そして、『ドラッグストア昔話』を朗読によって現実の世界に構築された功労者・シモーヌさんと、
シモーヌさんの妹さん・なんてねさんが、
こぼーろさんの家にホームステイされた時に、
こぼーろさんが実際にミートボールパスタを作って、ご馳走されてます。
本当においしそう!
私も、葵どんも食べたくなっちゃいました!なので、作ります!
まずは材料。
ひき肉、にんにく、クミン、ナツメグ、こしょう、たまご、黒砂糖、赤ワイン(の代わりの山ぶどうジュース)。
写ってないけど、パスタ、塩、トマト缶。
このレシピ、普通のミートボール、肉だんごレシピと大きく違うところがふたつ。
一つめ、
パン粉、片栗粉など、団子の形にしやすくする為の、つなぎが入ってない!
ふたつめ、
玉ねぎ、にんじんなど、香味をプラスする野菜が入ってない!
肉と、スパイスの風味だけでシンプルに仕上げるレシピです。
だから、肉はもちろん、スパイスはすごく重要!
こぼーろさんの書いたみたいに、ナツメグを7トン入れる心意気が大事。
オリジナルレシピでは、牛ひき肉のところを、牛さんの油が苦手なので、豚ひき肉を。
それから、ただいま断酒中(自主的にやってます)なので、ワインじゃなく山ぶどうジュースを。
この「妖精の宴」という名前のジュース、岡山で作られていますが、芳醇で美味しかったです。
まず、肉だけをボールでこね混ぜます。
挽き肉を捏ねてゆきますね。
挽き肉だけを無心になって捏ねてゆきますよ。
このときに、肉を練って粘り気を出すようにします。
タンパク質の組成を変えてやるぞ、私がこの挽き肉のタンパク質組成情報を書き換えてやるぞ、という、目を白目にして肉を捏ねるような、そういうガッツが見たいのです。
レシピに忠実に、タンパク質の組成を変えてやるガッツでこねます。それにしても、つなぎなしで、肉だけでもこんなにしっかりタネはまとまるのですね。
嘘偽りなく、もみしだけたかどうかを自分の胸に問うて、自分の中の菩薩が微笑んだのであれば、それはもう塩をいれるタイミングです。
自分の中の菩薩が微笑んだので塩3つまみ、
さらにこねます。
粘り気が出てきたら、次の段階。
肉の中に、赤ワインをほんのちょっぴりいれます。たぶん、10mlくらいですね。
これ、入れすぎると、量子の重みが反発しあって時空が歪み、その反応に耐えきれずに宇宙が爆発してしまう危険性があるので気をつけてくださいね。
宇宙が爆発するのに注意しつつ、ぶどうジュース(赤ワインの代わり)を入れて、
こねます。
卵、カレーペースト(刻みにんにくの代わり)、
挽いたブラックペッパーを、朝顔の種8つぶんぐらい
クミンシードは、爽やかさがすごい存在感なので、ひまわりの種4粒分くらい
ナツメグは、肉との相性バツグンなので、7トンぐらい
入れます。
葵どんは、にんにく味は好きだけど、にんにくそのものはきらいなので、カレーペーストで代用。
さらにこねまぜてから、ボール型に成形。
大きさは
チワワの子供くらいの大きさ
と、
だいたい仔山羊の金玉ぐらいの大きさ
の間の
ウミガメの卵くらいの大きさ
ですって。このくらい?
このまま加熱して、余分な油をペーパータオルで取り除きつついい色に。
カタチが、なんだか丸くないけど、焼けた肉とスパイスの匂いでこの時点で相当おいしそう。
いい香りが漂ってきて、このまま死んでもいい、って思えてきたら、そのオリーブオイルでミートボールをちょろろおんと炒めます。香り付けみたいな雰囲気です。じょじゅじゅじゅじゅわーって音がすると思います。
そしてその後、90mlほどの残った赤ワインをフライパンの中に入れて、強火でぶしゃああああっていう感じ。香り付けみたいな雰囲気です。梨汁ぷしゃあっ!!!って感じなんです。
ワインが煮詰まってきて、あ!なんか焦げ付く!あぁっ!助けて!ってなる前に、トマト缶をぶちこみますね。
鍋にトマト缶入りました。うちにはパセリがないので、代わりのバジルを入れました。
※このトマト缶を入れるくらいのタイミングでパスタを、茹で始めます。
トマトは、ダイスカットのもの、もしくはピューレ状のものが良いです。
トマトを煮込み、肉汁と、ワインとにんにく風味オイルと合わせてゆきます。
このとき大事なのが、強火じゃなく、中火もしくは弱火ってこと。
煮込みましたら、黒砂糖と塩で仕上げの味つけ。
トマトソースに黒砂糖、初めて入れました。コクが出た、ような気がします。
茹で上がったパスタを鍋に投入。加熱しながらソースとあえます。
出来上がり!
おいしい!いろんなスパイスが合わさった、複雑なおいしさです。
本格的なんだけど、田舎のおばあちゃんが孫を思うような、まっすぐなあたたかさも、感じる一皿。
自分の料理の仕方とは全然違うので、まるで人にご馳走してもらっているみたいでした。
『ドラッグストア昔話』が、
こぼーろさんによって文字になって、
シモーヌさんによって音になって。
さらに、
こぼーろさんが、シモーヌさん、なんてねさんにミートボールパスタをご馳走したい、と思ったから、このレシピが記事になっていて。
物語が自分の命を持って、現実世界にさまざまなカタチで姿を表していく不思議を感じます。
ありがとうございます。
ご馳走さまでした。
読んでくださって本当にありがとうございます☆