あなたは何人(ナニジン)ですか?@スイス旅行
ドイツ・スイス旅行で考えたことの続き。
ドイツで考えた正直さと心遣いのバランスについての記事はこちら。
スイスで、夫の友人である方の話を聞いたときに改めて思ったことがあります。
それは、自分が「何人(ナニジン)」であるかを自分で決めている人は、世界には沢山いるんだなということ。
彼はご両親の国籍が違い(フランスとイタリア)、生まれ育ちはドイツです。
そんな彼は自分のことを、フランス人だと言います。
どこのパスポートを持っているかとかそういう話ではなく、自分はフランス人であると、これまでの各国での経験や人との関わりを通して自分で決めているのです。
これはおそらく多民族国家だと珍しい話ではなくて、私がアメリカ留学時に出会った大学生は、このフランス人の彼と同じで両親の出身が異なり(二人とも欧州)、だけど生まれ育ちはアメリカという状況で、
「自分が何人なのかわからない」と零していました。
もしかすると、「自分が何人なのかわからない」というある種のIndentity Crisis(自己喪失)を経験し、その後自分で自分が何者なのかを決める、という経験をした人は、思っているより多いのかもしれません。
日本は単一民族国家なので、私は留学するまでこういった経験をする人がいることを全く知りませんでしたし、「自分が何人なのかわからない」と思う人がいるなんて想像だにしませんでした。
自分も周りも同じ肌と目の色をしていて、私たちは日本人なんだと、疑いがなかったです。
葛藤がなかったことは、日本人の両親をもって日本に生まれ育ったからこそ良かったことでもあり、
その一方で、「自分が何者か」に向き合うタイミングが与えられてこないかったということでもあるかもしれません。
自分が何人か、何者か、を自分で決めた人は、その分強いなとも思うのです。
自分がどんな人間で、どういうことを考えているかを伝えられる、自己主張・自己PR力にも繋がると思います。
私、そして同じように日本人であることを疑ってこなかった方々、
もしかしたら改めて自分に問うてみても良いのかもしれません。
あなたは何人(ナニジン)ですか?何者(ナニモノ)ですか?
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