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祖父の日

私は祖父に会ったことが一度もありません。

9月18日はお茶のあさひ園の創業者 日野政治の命日でした。

日野政治は私の祖父にあたります。
祖父は私が生まれる2年前に亡くなりました。

会ったことはないのですが、私は何かあると必ず仏壇に手を合わせます。嬉しいこと悲しいこと好きな人のこと。たくさんお話をします。受験の前の日も合格した日も就職試験に落ちた日も報告をしました。小学生の頃はミスチルのコンサートに行きたいと仏壇に唱え続けました。(結果行けました)


お茶屋を継ぐと決めてから、祖父に会ったことがないということが気にかかるようになりました。
「私がやろうとしていることは、おじいちゃんが生きていたら賛成するのかな?」
そんな想いがめぐるようになっていた気がします。

今年はコロナウイルスの影響で思うように売り上げを伸ばすことができなかったり、外に出て発信することができなかったり、お客様が喜ぶことができなかったりで悔しい思いをすることが多かったです。

大きな悔しさではないのだけど、小さな悔しさがこつこつ積み重ねられて結果大きくなってしまいました。

あさひ園の営業会議をした夜、私は夢を見ました。

夢の中には祖父が居ました。

見た目はとても若くかっこよくて、おばあちゃんが結婚するのもわかるなあってしみじみ思いました。

私は夢の中で、わんわん泣いていました。

泣きながら「やっと会えて嬉しい」と伝えました。そして「ごめんなさい」とも言いました。無力でごめんなさいって、何もできずごめんなさいって。泣きました。

そして最後に「必ずあさひ園をたてなおすから」と伝えました。祖父は泣く私をまっすぐ見て抱きしめながら「がんばれ」と言ってくれました。

がんばれ、と言われた瞬間に目が覚めてから涙が止まりませんでした。

自分の中にまだ燃える意志があったことに気がつけた気がします。

おじいちゃんが抱きしめてくれた温もりを私はまだ覚えています。

夢の中でだけど私はおじいちゃんに会えた。

創業者の祖父、そして2代目の父、そして3代目になる私。これで3人の気持ちを合わせられるって感じました。

これで大丈夫。

私はみんなの気持ちを大切にしながら、前に進んでいきたいと思います。

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