アヤワスカ5回目
5回目のセレモニーは、みんなにとって悲惨な夜だったよう。
ヴェロニカというロンドンに住むロシア系イギリス人の40代の女性が終始悪霊に取り憑かれ狂ったかのように喚き叫んでいた。長い時間。
もう、よくそんな元気あるな、と思う程に。
そのせいか否か、今朝のトーマスはかなり落ち込んでいる模様。ダメージを受けているように見えた。ヨガの先生のエミリーが励ましていた。
最初、叫んでいたのは勝手にエマだと勘違いしていたが、クロエがヴェロニカだと教えてくれた。勝手に勘違いしてゴメンね、エマ。
私の今回のビジョンは、正直あまり覚えていない。なんかまぁまぁ怖かったような気がするが、怖いビジョンだったため、わざと意識しないようにしていたのかも。怖いビジョンの内容は、やはり現実にあった悲惨な事件だ。
谷底に落ちた深夜バス、障害者19人を刺し殺した大麻信者、同級生を殺した長崎の女の子、人を殺してみたかったという明大の女学生、フランスニースの轢き殺し。世の中は悲惨な事件で満ち溢れている。
朝ご飯のときみんなヴェロニカの話をしていた。possessed(悪霊に取り憑かれていた)と言っていた。マリアの右肩が傷ついていた。それはヴェロニカがやったことらしい。
ヴェロニカがトイレから出てきたら、既に取り憑かれていたよう。マリアは怪我をして、マロカに入ったよう。マイケルが足を抑えて、ルークが腕を抑えて、シャーマンがその周りを回りながらイカロを歌っていたらしい。
エマはアヤワスカを飲まなかったので、苦しんでいるトーマスを助けに行ったそう。モハメドが教えてくれた。
モハメドは話していると落ち着く。キヨシみたいな感じ?アレクサンダーも辛そうだった。みんなヴェロニカの話をしていたが、彼女は何も覚えてないらしい。
嘘でしょ…。
モハメドが、もうアヤワスカを飲みたくない気持ちがあると言っていた。自分もヴェロニカのようになりたくないと。誰にでも起こりうることだと。全くもってそうだ。
昨日は寝ているか忙しくしているかで日記を書く時間があまりなかった。朝ご飯を食べたらマロカで寝て、フローラルバスをスキップして、昼ご飯を食べて、14時からグループミーティング。
ヴェロニカは参加していなかった。この日は最後まで彼女の姿を見なかった。しかしみんな彼女の話でもちきりだった。私が意識していた何倍もみんな彼女のことで頭がいっぱいだったみたい。
アレクサンダーはここを離れることを考えていたらしい。もっと英語が理解できたらな…。
でも3時間半も英語を聴き続けても頭痛がしないのはアヤワスカの影響なのだろうか。こっちにきて頭痛や病気は感じない。引きかけだった風邪も最初のアヤワスカで治った気がする。
この地域の人は病気などするのだろうか。昔は精神病患者や障がい者は外に出してもらえず祟りだと言ったりして隔離されていた。今もこの世界にそんな地域はきっと存在している。
オウム真理教の麻原なんかはなぜあそこまでのぼりつめたのか。どうして多くの人が彼を無心に信じたのか。彼にいつからどんな力があったのか。盲目の中で何を光に生きていた、そして今も生きているのか。
黒人奴隷の船の中を思った。シリア難民が夜の海に溺れる様子を思った。今も世界では沢山の人が命からがら生きている。どれほど毎日恐ろしいだろうか。
日本でも戦時中ひたすら歩いていた。歩けなくなった者を置いて行った。私がその時代にいたら、必ず置いて行かれる側だろう。私は置いて行かないでと叫ぶだろうか。
孤独は本当に恐ろしい。昨晩は孤独で不安だった。母が大丈夫だろうかとずっと気になった。帰ったら母にありがとうの気持ちを精一杯伝えたい。存在してくれてありがとうと。そして母に、毎日が楽しいと思ってもらいたい。一緒に楽しい生活を送りたいのだ。
徐々に私と思い出を共有してる人たちが死んでいって、私が思い出だと思ったり過去だと信じていることを誰とも共有できなくなり、自分の記憶の中だけにあるものだとしたら、それは現実だったのかどうかも分からなくなる。
輪の中に1人殺人鬼のような様子をした白人男性が1人いる。とても闇が深いように見える。ここのスタッフのよう。ノアも闇が深いように見えたが、それ以上だ。彼が全員を刺して回っても不思議ではない気がする。
とにかく今は日本に帰るのが待ち遠しい。早くお母さんに会いたい。
いま思うことか分からないけど、本当にヤバい儀式に参加してる。ヴェロニカはまだ姿を現さないけど大丈夫なのだろうか…。
アレクサンダー曰く大丈夫じゃないだろうと。彼女が笑って話している姿を見たい。
今日のプラントレメディーのあとのマッサージはマエストラのロウラがしてくれた。
そのあとダニエルやクロエが鼻から何か薬を入れられていたので、何か聞いたら鼻や肺に問題があるからそれの治療とのこと。私も鼻炎があるのでやってもらった。ニンニクのような匂いがしたが、色々入っているよう。みんな泣いていた。
それをシピボ族のシャーマンたちも面白がって写真やムービーを撮っていた。不思議な光景。
そして朝ご飯を食べてジャングルウォーク。マエストロたちが植物の説明をしてくれた。歩く植物がいた。本当に不思議だ。そこにしか生息しない植物。どうして地球はこんなにも違うのか。他の星はどうなのだろう。
みんなが私を強いと言う。私は強いのかもしれない。ただ無慈悲なだけか?強くなりたい。
ヴェロニカは英語じゃなく違う言語も話していたそう。誰も理解できない言語。3時間、叫び暴れ続けた。4〜5人の男の人に押さえつけられながら。尋常な力ではない。なんでヴェロニカにあんな出来事が起こったのか解明したい。あんなことは珍しいことだと言う。
ランチ後また村に散歩に行ったらアレクサンダーたちが来た。ココナッツジュースを買って飲んだ。そして坊主の男の人が見たと言うビジョンの中の宇宙人の絵を見せてもらった。他に見えたというパターンも描いていたが美しかった。あと2回のセレモニー。乗り越えて帰りたい。
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