私が、有川浩さんに初めて触れた本

こんにちは!
私は、「好きな作家さんは?」と聞かれたら1番に有川浩さんの名前を挙げるくらい有川浩さんが好きです!
今日は、有川浩さんにハマるきっかけになった本
ではなくて
ハマるきっかけになった本を読むきっかけになった本を紹介します。

ややっこしいですね(笑)

簡単に言ってしまうと
私が初めて触れた有川浩さんの作品を紹介します!

私が初めて有川さんの作品に触れたのは大学2〜3年生の時でした。
(正確に2年生か3年生かうろ覚えです汗)
たまたま本屋さんをブラブラしていたら、ある帯が目に飛んできます!


「大学生が選んだ1位」


当時、大学生でなんとなくこの帯に惹かれて買いました。
そして、読んでみるとその面白さに引き込まれました!

そして、別の作品も読んでみたくなり、読んだある本のおかげで読書好きになりました!
(その本については、また後日ご紹介しますね!)


今日紹介するのは、
大学生が選んだ1位「塩の街」という本です!

【あらすじ】
人間が突然、塩になってしまう塩害が起こった世界の物語。
刻々と終わりに向かっていく世界の中で暮らす男と少女、秋庭と真奈。
そんな2人の元に現れた男は言う。
「世界とか救ってみたくない?」と。

物語は高校生の真奈が行き倒れの青年を拾って秋庭の元へ帰るところから始まる。
行き倒れの青年の名は、遼一。遼一は、重い荷物を持って、綺麗な海に行くために群馬から東京まで歩いてきた。事情を知った真奈は、なんとかならないかと秋庭にお願いをする。根負けした秋庭は、どこからか車を見つけてきて、由比ヶ浜へ行くことになる。
由比ヶ浜に着き、明かされる遼一の秘密。


私は、遼一と一緒に海に行った場面で好きな描写があります。

海も空も太陽も、誰かに見せるために朱に染まるわけではない。綺麗な景色に意味などなく、それはただ綺麗というだけのことだ。美しいと誉めそやすのは見ている側の勝手な評価で景色は美しくあろうとして美しいわけではない。

この描写が好きな理由は2つあって

①どんなことがあっても自然はそこに存在しているということを教えてくれる。
②心の持ちようで見え方が変わることを気づかせてくれる。

塩害という異常事態が起きた日本でも、当たり前のように日は昇り、沈む。
本文を読みながらこの描写に出会うと、想像の中だけれど海の残酷なまでの美しさが私の目には浮かんできました。
そして、どんな時でも自然はそこにいてくれるんだなと思わずにはいられませんでした。

そして、見え方というものは自分の気持ちで変化するよなと改めて気づかせてくれた描写でもありました。
心が荒んでいる時は、世界が灰色に見えたこともありました。いいことがあった時は、世界が薔薇色に見えたこともありました。
自分の主観で物事を見てしまって暴走するあまり、周りに迷惑をかけたこともあります。
そこにある事実や事象に対して、どう捉えるかは自分次第。
そんなことを考えるきっかけになった描写でした。


【あらすじ(続き)】
遼一を由比ヶ浜に残し帰路に着いた真奈と秋庭。順調に帰路に着けるかと思いきや一転、脱獄囚に出会ってしまう。人質に真奈を取られてしまった秋庭は仕方なく、脱獄囚と共に帰路に着く。自宅で一騒動あった後、脱獄囚が塩害にあっていることが判明する。そして、2人は脱獄囚を看取ることに。

遼一と脱獄囚トモヤとの出会いによって変わっていく秋庭と真奈の関係。

なぜ真奈と秋庭が暮らしているのか。真奈の身に何があったのか。
そして、2人の元にある男がやってきたことで2人の世界は大きく変わっていく。

2人の元を訪れたのは、秋庭の高校の同級生、入江だった。入江は科学者で、今回の塩害への対処法を調べていた。そして、塩害を止めるために元自衛艦である秋庭の力を借りに来た。危険な作戦だと知りつつ協力する秋庭。何よりも秋庭のことが心配な真奈。

好きな女のために国を救おうとする男と、好きな男を守るためだったら国が滅んでもいいと思ってしまう少女。

それでも秋庭は真奈のために塩害に立ち向かい、真奈もある決意で秋庭のことを待つ。そして、物語はハッピーエンドへ。


【好きなセリフ】

何とかなるのかどうかは分からない。だが、少なくとも自分が手を伸ばす自由はある。手は動くのだ、自分が伸ばそうとさえ思えば。
たとえ、それが届かなくても。
ー恋は恋だ。

それまで秋庭さんとの距離感に悩んでいた真奈ちゃんが自分の意思で秋庭さんにぶつかっていくシーン。真奈ちゃんの強さに力をもらえて好き。
思いは自分も努力しないと届かないんだなと再認識させてくれると同時に、婚活を頑張った友人の話が思い起こされたセリフです!


誰かを片側から思う時間は苦しくて楽しい。あの人はこちらを振り向いてくれるだろうか、笑ってくれるだろうか、自分をどう思っているのだろうか、ー自分があの人を好きなように、あの人も自分を好きになってくれるだろうか。
その人の仕草、言葉、表情ーすべての端々に一喜一憂して、一喜一憂することが苦しくて楽しい。いつか想いが叶うといいなんて夢をあてどなく見ながら。
そんな悠長な恋は、平穏な世界でしかしていられなかったのに。

平穏な世界に入られる今、こんな恋をしたいと思う。恋に一喜一憂するの楽しいよね思ったセリフ。

私は、有川さんの作品の大多数を読むとキュンキュンして恋がしたくなるんです!塩の街もその要素満点です!笑


どうか、あの人が無事に戻ってきますように。
世界なんかどうなってもいい、あの人だけが無事だったらそれでー他には何もいらない。欲しくない。だからどうか、
あの人をください。
あたしにとってすべての意味を持っているあの人。
世界で一番身勝手な祈りを呟く。

ここまで思える相手に出会いたいと思った。それと同時に、ここまで熱烈な恋は10代と言う年齢だからこそなのかなと思う自分もいて、もう戻すことができない時間のことを思うと少し切なくなりました。笑

物語は、塩害を収束させた後のことも描かれていますので読んでみてください!
その後の、秋庭さんと真奈ちゃん、入江さんに出会えますよ!


私は今、年間100冊ほど読んでいます。
でも、有川さんの作品に出会うまでは漫画とハリーポッターくらいしか読んだことがない人間でした。
出会いって不思議ですよね。
あの時、偶然「塩の街」を手に取っていなかったら今こうして読書会を主催することもなかったんです。
どこでどんな出会いをするかわからない。
そして、出会いって時間が経ったからこそ「あの時があったから」と気づくのかもしれないなとこの記事を書きながら思いました。

私は、この本がきっかけで有川浩さんの本を読み始めました。
偶然、本屋さんで出会わなければ今の読書が好きな私はいなかったと思います。
そう思うと本屋さんと作家さんてすごいなと思います。
本屋さん、作家さん、出版社さん、印刷会社さん、取次さん、運送会社さんなど。私が本を手にするまでに関わってくださった全ての方に感謝を伝えたいです。

そして、拙い読書感想文をここまで読んでくださりありがとうございました!

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