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漢字「人」は支えあって生きているからが間違い?【日本人を愉しむための綺麗道】

先生:
人という字は人と人とが支えあっている姿なんだ!

生徒:
先生~!僕たちも支えあって生きていきます~!

画像はこちらからお借りしました:https://crea.bunshun.jp/articles/-/26859?page=2

う~ん、青春の1ページですね~。

ですが
これ実は間違いだって知ってましたか?

人って文字は元々支えあってないんです。
(ガーン)

もし知らなかったという方
今まで騙されてきたと気に病む必要はありません。
(いやね、病まないだろうけども。それは知ってますけども)

そもそも

これが間違いであろうとなかろうと
このような解釈が生まれたところにこそ

日本人らしさ

を感じることができるんです。

日本人が豊かに生きるためには
日本文化を知らねば!
と思うのは私、綺麗道ですが

今日は漢字から見た
日本人らしさについて語ってみたいと思います。

え?漢字とかメンドクサソウですって・・・?

大丈夫。

小学生でも分かるような内容でお伝えします!
さらっとついてきてください。

人という字の本当の語源は?

人という字は象形文字の一つです。

山も象形文字ですね

象形文字というと
ものの形から文字が生まれたものですよね。

んで、人という字は
一人の人が立っている様子を表しています。

ちょっと無理やり感あるけど

1人ですから

支えあっているというイメージは
元々の漢字の意味には
含まれてはいなかったんですね。

もちろん漢字の元祖 中国では
支えあって・・・なんてことは言われていません。

ではなぜ人と人とが支えあっているという
考え方が生まれたんでしょうか?

そこに日本人らしさを感じ取ることができるんですよ。

日本って中国より遅れてるの?

日本には元々文字がありませんでした。
弥生時代に入ると中国から漢字が伝来しました。

と私は習いました。

これだけ読むと
日本は文明が発展してなかったけれど
中国から教えてもらった漢字のおかげで発展したんだな

みたいな印象を受けてしまいませんか?

私もどこかで
「日本って遅れてる~」
と思っていました。

中国が先輩で日本は後輩みたいな。

でも、時代を経た今は
中国の漢字と日本で使われている漢字は
違うものと言ってもいいほどかけ離れています。

そこには日本人の性質が絡んでいます。

漢字に情緒を読む

人という字は人と人とが支えあって生きていること表す

支えあい💖

この解釈は、新渡戸稲造が生み出したもの
と言われているそうです。(5000円札の人ですね)

ってことは
せいぜい明治時代くらいからで
しかも個人が生み出したものということになります。

だからそんなものは偽物の解釈だ。
間違っている。

ともなりそうですが、そうはいっても

ただ立っている人より
支えあって生きている人の方が
なんだか心に響くと思いませんか?

人という漢字を見る度に
もっと周りの人との関係を大切にしよう
と思い起こさせてくれるような

”温かさ”のようなものを
文字から感じ取ることができます。

意味のない数字の羅列だけ見ても
心が動かないように

ただあるだけの文字だったら
無機質でつまらないですよね。

そこに情緒的な意味があることで
日本人の心には
特に響くんだと思うんです。

このように言葉や文字の中にすら
温度感や美意識を感じ取れるのは
日本人だけの特徴ともいえます。

他の国はどうなの?と思われた方も
いるかもしれませんね。

例えば中国を見てみます。

中国のあるお店の看板に
「馬殺鶏」と書かれていました。

あなたならこのお店に入れますか?

ちょっと入りたくないですよね。

でもこれ
馬殺鶏→マーサージーと読み
なんと「マッサージ」の意味だそうで。

なんだよ!紛らわしいなってなりますよね。

中国の人は文字に意味を見ていません。

「音」として文字を認識しているからこそ
物騒な文字でもなんら気にならないみたいなんです。

日本人だったらお店に
殺なんて文字は使えないですよね。

さて、もともと中国で生まれた漢字でしたが
日本人と中国人の感性は違いました。

なので、漢字を使うにあたって
意味や響き、感情、形なども踏まえた
新たなものが必要だったんです。

そこで

思い・想い

のように同じ意味でも
温度感やイメージが異なる漢字が作られるなど
日本独特の漢字が作られていきます。

日本人は独特の感性をもって
漢字というものを
日本版にカスタマイズしてきたというわけです。

外から来たものを柔軟に受け入れ
かつ使いやすいようにカスタマイズしていく日本人。

ものづくり
柔軟性
情緒性
繊細な感性

ここに日本人らしさの一端が見えますよね。

そして今の私たち日本人にも
その感性は引き継がれています。

スキ・好き・すき

同じ好きでもなんだかちょっと違う感じがするんじゃないでしょうか。

noteではスキ
本気で愛を伝えたいときは好き?

感覚なので、そりゃ個人差はありますよ。

それでも
文字を見て何となくイメージを感じ取る力が
私達にはあるんです。

これは日本人の強みでもあります。

もっと日本人に生まれた誇りをもっていきたいものです。

最後に少しだけ語らせてください

私がなぜ日本らしさ推しなのか
なぜ今回、急に日本人らしさなんて
言い出したかと言いますと

日本人らしさを語れるようになりたかった
からなんです。

ただ日本に住んでいる人だった私が

地に足付けて日本人として歩むためには
日本文化、日本人のことを
もっと知る必要があると考えました。

地球上には様々な国があって
様々な人種の人がいて

その中の
海に囲まれた小さな島国の日本。

よく
「四季がはっきりしているのが日本の特徴です」

なんて言いますが
この常に変化する土地に生まれた
私たち祖先は

日本独自の世界観を育み
ここまで繋いできてくれました。

言葉がない時代に始まった日本人の歴史。

だから言葉で伝えるのは難しいけれども
それでも言葉で伝えたいんです。

今の人たちは忙し過ぎて
言葉で言わないと足を止めてももらえませんし

日本人ならわかるでしょ?
といって感じ取ってもらおう
なんておこがましい話ですし。

時代的に見た今はまさに
大きなうねりに巻き込まれようとしています。

今、日本人であることを誇りに思えなかったら
生きる意味を見失ってしまうかもしれない。

私達どころか今後の日本を作るはずの
子どもたちには目指す未来が
なくなってしまうと考えたんです。

なので、「日本」というものを
「日本人」を言葉で伝えられる人になりたい
と今は考えています。

だから、私の今は
日本について深堀真っ最中です。

ここまでお付き合いくださり
本当にありがとうございます。

今日は
漢字から見る日本らしさのお話でした。

もっと日本を好きになろう
綺麗道こと古川綾子でした。

火曜金曜更新中

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本日の参考文献:漢字に託した日本のこころ/笹原宏之(NHK出版新書)


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