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香席初体験レポ お香を愉しむ日本文化 香道はじめの一歩~あなたの知らない世界を体感あれ
お香と聞くと何を思い浮かべますか?
香りというと今はアロマの方が
むしろメジャーになっていますよね。
昔からの日本っぽい香りというと・・・
線香、におい袋、防虫剤とか?
非日常と言うか
ちょっと古臭いと言うか・・・
(おっと失礼)
あまりメジャーではないものに
なりつつあります。
香道に興味を持つ方は
よほど日本文化に興味がおありの方
ではないかなと思います。
私も日本文化に興味を持ってから
『香道』
という道があることを
しばらくしてから知りました。
![](https://assets.st-note.com/img/1670295120389-v2AyB2m3QG.png?width=1200)
香道とは・・・
貴重な香木の香りを
優雅な心持ちで鑑賞するもの。
作法に乗っ取り、その修練を通して
人格形成に役立てるものでもある。
なんかかっこいいですよね✨
一方で「敷居が高そう」
という印象を持ってしまいませんか?
私自身、お香セミナーまでは
受けたことはあるんですが
「いつか機会があれば香席にいってみたい」
と思いつつも
実際に香道を体験したことはありませんでした。
開催されているところも少ないですし
出会うきっかけに恵まれなかったんです。
ですが、今回
人生初 憧れの『香席』
を体験させていただくことができました。
(お先に失礼いたします。)
・『香席』なんて知らない
・知っていても実際には参加したことがない
という方がほとんどだと思います。
ですので、滅多にない
私自身の貴重な経験を
今回は紹介させていただきます。
人生初の香席体験レポいってみましょう。
聞香(もんこう)というもの
![](https://assets.st-note.com/img/1670295159069-HGZn0NptUl.png?width=1200)
お香文化を学ぶ中で初心者の私が
「お香ってなんかいいな」と思ったきっかけを
始めに共有させてください。
香りは通常は「嗅ぐ」ものですよね。
ですが、香道では香りを
「聞く」と表現します。
なぜ?って思いますよね。
これには諸説あるそうなんですが
この度、講師をして下さった
香道 安藤家御家流 門下
宇佐美 滋 先生のお話の中では
心を研ぎ澄まし
音を聞くように香りを聞く
という表現をされていました。
静かに香りを聞く
![](https://assets.st-note.com/img/1670295479995-knWsJ8JiNH.png?width=1200)
この言葉の中に
神髄が含まれているんじゃないかと感じます。
今や現代は喧騒に包まれ
静けさは求めないと見つけられないもの
になっています。
その「静けさ」の中で香りを楽しむという
贅沢で雅な行為。
忙しすぎる現代人には見えない
精神世界が香道にはあるに違いない。
そしてそれは
変革期にある今の日本人にこそ
必要なものなのではないか。
私はそう感じて
日本の香道に興味を持ったんです。
そして、実際に香道を味わう方法の一つ
『組香(くみこう)』
を体験する機会に恵まれました。
組香という雅な遊び
![](https://assets.st-note.com/img/1670295317792-OZOnMmwjO0.png?width=1200)
昔の雅な方々は
香りを文に忍ばせたり
着物に香らせたり
香りを日常に見事に組み込んで使っていました。
何より香りを愉しんでいたそうです。
その香りを愉しむ手段の一つに
組香(くみこう)というものがあります。
これはいわば 香り当てゲーム。
香木の香りを聞いて
その種類を当てるというもの。
流派によっても変わり
組香自体もいくつか種類があるそうです。
今回、香席で体験させていただいたのは
『源氏香』になります。
「源氏」の文字を見て
ピーンと来た方もいるかもしれませんが
『源氏物語』がモチーフになっているんです。
と言われても「?」だと思いますので
どのような流れなのか実際の流れを見ていきますね。
香りを当てるゲーム『源氏香』初体験レポ
![](https://assets.st-note.com/img/1670290502854-x1nQym4IZz.png?width=1200)
今回お邪魔したのが
新潟市中央区にあります
旧日本銀行新潟支店長役宅『砂丘館』です。
昭和8年に建てられた近代和風住宅で
日本銀行が直接設計を行った
完成度の高い住宅だそうです。
戦前の日銀支店長役宅で今も残っているのは
新潟と福島しかないという貴重な建物。
そんな格式高い場所で行われるとあって
かなりドキドキでお伺いしました。
今回の香席は
新潟市民大学の講義『日本の文化と季節の行事』
の一環として行われたものです。
ですので、はじめの一歩としては
かなり敷居を低くしていただけて
本当にありがたいきっかけでした。
さて、和室に足を踏み入れますと・・・
ありました。
![](https://assets.st-note.com/img/1670291073180-zJeS531U1r.png?width=1200)
これぞまさに
THE 香道
非常に「格好いい」オーラがプンプンです。
それでは、いよいよスタートです。
(内心は長時間の正座で足が持つのかドキドキでした)
香道を愉しむ『源氏香』のルール
江戸時代中頃から
平安時代に憧れて始まったと言われる
『源氏香』
ルールは以下の通りです。
【源氏香のルール】
①5種類の香木を用意する
1種類を5つ刻み1個ずつ香包みに入れる。
②5種類×5個=25包
の中から、5包を無作為に選出。
③参加者たちは、順番に5包の香りを聞いて
同じ香木を当てる。
特徴的なのが、答え方。
ここに源氏物語が出てきます。
源氏物語にちなんだ
名前の図を元に答えを合わせていくんです。
![](https://assets.st-note.com/img/1670291606593-Zi2fzY7L49.png?width=1200)
香道を愉しむ『源氏香』スタート
始めにこれが回ってきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1670291907747-hb9fo97nMK.png?width=1200)
右側の白い紙が『名乗紙』と言うらしく
答えを書くための答案用紙みたいなものです。
黒い箱の中には硯や墨、筆が入っていて
その筆を使い名前を書きます。
![](https://assets.st-note.com/img/1670292060056-Au86JULNJm.png?width=1200)
名前の書き方もお作法があって
・女性→ひらがなで2文字
・男性→漢字
というところも興味深かったです。
そして順番に香炉が回ってくるので
聞いたら次の人に回していくという感じです。
・3回吸って息を吐くときは床の間に向かって
・5回までは聞いてもOK
などお作法もいくつか教えていただきました。
途中の写真を撮れなかったので
この写真の奥にある香炉が
回ってくると思ってください。↓
![](https://assets.st-note.com/img/1670292159367-WphNvTr8r9.png?width=1200)
全部で5つの香を聞き
同じ香りだったものを当てていきます。
答えの書き方も特徴があります。
【源氏香の答えの書き方】
右から1番目の香、その隣が2番目の香として
縦の線を5本書きます。
同じ香りだと思ったものを上の横線でつなぎます。
それを名乗紙に書いていきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1670292343164-z0WVdGEgG9.png?width=1200)
例えば上の図だと
2番と3番が同じ香りだった
と意味。
どれも違う香木だったら
|||||
になります。
同じ形をあらわす名前は
この図から探して書いていきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1670292772654-oRe4JpcS61.png?width=1200)
ちょっと分かりにくかったかもしれませんが
とにかくあてっこゲームをするんだな
と思ってくだされば。
(雑)
参加者全員が答えを書いたら
このような謎の紙の入れ物に挟んで
回収していきます。↓
![](https://assets.st-note.com/img/1670292615472-S9GsA33Fuj.png?width=1200)
そして主催者側が
全員の答えを取りまとめ
いよいよ正解発表となります。
初めて挑んだ『源氏香』香り当てゲームの結果は?
デレデレデレデレ~~
それではわくわくドキドキ
人生初の香席『源氏香』体験
正解発表です。
どんっ
![](https://assets.st-note.com/img/1670293172007-N3IqtkX4ap.png?width=1200)
正解は 紅梅。
全員ハズレ!笑
ですがハズレても
当たっていた部分が得点になるんだそうです。
その結果
私(あや)は2点。
第2位という成績となりました。
わーい!おめでとう私
ということでこの場は終幕といたします。
実際に香席を体験してみて
香りの記憶というのは
本当に曖昧なものだと痛感しました。
たった5つも覚えられないんです。
メモは取っていいので
途中、香りの特徴をメモするんですが
どう表現していいかもわからなくて。
すっきり
もわっとしてる
畳っぽい
草っぽい
とか書いてましたが
結局良く分からなくなってしまいました。
![](https://assets.st-note.com/img/1670295960790-CXV7va5QtE.png?width=1200)
話によると
同じ香木でも切る場所によって
香りが違うなんてこともあるそうです。
火が強いと
これまた変わってくるみたいで。
「そんなん当てられっこないじゃん!」
とか昔の人は絶対言わなかったはずなんです。
そういった微妙な変化を含めて
香りを当てることを愉しむゲーム。
当てたら勝ちとかじゃなく
ただ場や空間や人とのやり取りを
愉しんでいたのではないでしょうか。
静かな空間で、鼻に全神経を集中させ
遊び心も同時に愉しむ
”余裕”みたいなものを感じます。
![](https://assets.st-note.com/img/1670296060253-cFxtyuxw73.png?width=1200)
やっぱり昔の日本人は
心が豊かだったんだろうなって感じます。
また一つ日本文化のとりこになった
綺麗道でした。
私の想う『綺麗道』は
愉しむことを大切にしています。
今回も『綺麗道』のかけらを見つけてしまいました。
あなたの『綺麗道』はどんなものがありますか?
火曜金曜更新中
綺麗道こと古川綾子でした。
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