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立ち飲み屋でひとり呑みしている横の人々がかっこいい

1人の時が長い私。
よく1人で呑みにいく。
新橋とか虎ノ門があるところに会社はあるのだが、呑みに行く人がいない、でも呑みに行きたい…そんなモヤモヤした時に私は1人、居酒屋に行く。
ただ、椅子に座ってテーブルで食べ物を食べるような居酒屋には行けない。ちょっとサラリーマンのおじさんたちとか若い女のことたちとか合コンの帰りなのかなと思う若い男の人たちがワイワイ騒いでいる中には1人では行けない。

そんな時、私の強い味方は「立ち飲み屋」だ。
立ち飲み屋は、1人の人が多い。
店内に入ると、それぞれが酒を飲みながら、各々が美味しいと思うつまみをつまんで、iPhoneを見て自分の時間に浸る…。
左のお兄さん(30前半?左手には薬指、シャツ姿仕事帰り?)は、手元の小さな画面で大谷翔平の試合を観ている。
右のお姉さん(こちらも30代前半…?少し幼い感じ。地雷系女子の雰囲気を感じずにはいられない)は、二次元のかっこいい男の子が踊っている動画をひたすら観ている。
向かい側のおじちゃん(50代?なんか普通のタンクトップきているから自営業?)はしかめっつらしながら瓶ビールを味わっとる。
みんな静かに自分の時間を楽しんでいる。

普通のジョッキでビールを頼む私。1人飲みの大先輩たちは瓶ビールで赤星を呑んでいる。
そして自分の世界に浸っている。
嗚呼。なんてかっこいいんだ。
各々が周りの目を気にせず、酒を飲み、自分の心と体を癒している。

私の世代は、高校になったときはiPhoneがあるのが当たり前だった。
「イケている自分」をSNSに載せ、「いいね」待つだけの虚しい生き物。
「そんな他人のいいねとか気にしてないよー」っていう友だちもいるけれど、みんなストーリーとかインスタに投稿する時は必ず「盛れている」「イケている」自分だ。
そんな猫を被った偽りの自分を見せるの、めっちゃダサいと思う。
そういう奴らは私みたいにしょうもないことをストーリーに載せたり、映えてない写真を載せたりする私を「少し変なやつ」として捉えている気がする。
だから、26歳の女の子がおじさん、お兄さん、お姉さんに囲まれながら1人で立ち飲み屋って「かっこいいー」っていうけれど、結構心の中で冷たい目で見ていると思う。
みんな周りの目を気にして動いて馬鹿みたい。

1人飲みをしに立ち飲み屋に行くと、みんな自分に自信を持って、ぶれない自分を持って、生きている人が多いなと感じる。
「人生の先輩」たちの横顔を見ながら、好きなことにはとことん突き詰めて、ブレない自分を持って逞しく、堂々と1人で立ち飲み屋で酒とつまみを嗜む大人になりたいなって思うのだ。

周りの人の目を気にしている自分が馬鹿馬鹿しい。1人飲みしている26歳の女子を卑下しない。自分を貫いている1人飲みの先輩たちはかっこいい。
こんな自分でもいいんだと自信を持って明日を生きようって勇気をもらうのだった。

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