グリーンブック

グリーンブックで人種差別を考える

*ネタばれ含みます!

さて記念すべき一つ目は グリーンブックです! 
グリーンブックという題名が特徴的で「どんな意味が込められているのだろう!」とより一層映画の内容に思いを馳せました!
見終えた今とても素敵な題名だと感じます。

・ここで一旦あらすじを…

実話を元に人種差別が色濃く残る1960年代のアメリカ南部を舞台に、黒人ジャズピアニストとイタリア系白人運転手の2人が旅を続けるなかで友情を深めていく姿を描いています

↑ほとんどこの一文で映画の内容は伝えられんじゃないかと私は思っています、簡潔に説明しようとすればの話ですが…!

更に詳しく紹介していくと、

1962年、ニューヨークの高級クラブで用心棒として働くトニー・リップ(白人主人公1)は、粗野で無教養だが口が達者で、何かと周囲から頼りにされていた。クラブが改装のため閉鎖になり、しばらくの間、無職になってしまったトニーは、南部でコンサートツアーを計画する黒人ジャズピアニストのドクター・シャーリー(黒人主人公2)に運転手として雇われることになります。

黒人差別が色濃い南部へ、あえてツアーにでかけようとするドクター・シャーリーと、黒人用旅行ガイド「グリーンブック」を頼りに、その旅に同行することになったトニー。出自も性格も全く異なる2人は、当初は衝突を繰り返すものの、次第に友情を築いていく。

この作品、トニー・リップ(本名トニー・バレロンガ)の実の息子であるニック・バレロンガが製作・脚本を手がけたのも魅力的です。


因みにですが、
私が本映画を観ようと決めたきっかけは、ポスター全体に大好きな緑色が使用されていたためであります!あとは、アカデミー賞受賞という言葉に惹きつけられました…単純です!
にしても中々グリーン一面のポスターってないですよね!色合いがきゅーと!🐥

そんなわけですが、
映画の正直な感想は、思ったより意外性や衝撃性がなく少し物足りなさを感じました。少し真新しさに欠けるかなと…
詳しく言いますと、本編始まりの段階から結末が見え過程の部分もある程度想像できてしまいました。
いや!しかし、🤔もしかすると私の想像は間違っていて中盤で衝撃的な事実が起こるかもしれない…!🤭と、今後の展開へ期待を膨らませてしまうようなオーソドックスな話の流れでありました。
「最高だった⤴︎」「まあ良かったよ⤵︎」と意見が二極化してしまうのは、アカデミー賞あるあるですね🗽

・だが実話を映画化だと考えると…
上記では、話に衝撃性や意外性がないとえらそうに書きましたが、このお話は作り話ではなく実話であります。
大概現実にあった黒人差別の時代背景を描く際は、重苦しく観るのもしんどくなってくるような感じですが、この作品は序盤から内容へ重さを感じさせず、ユーモア交じりであり、また日本で暮らし人種差別をイメージしにくい私たちにも当時の現状を強く印象づけしっかりと伝えた素晴らしい作品であると思います。


かなり匠に当時の状況描いていたのではないかと思います。←この描き方が私たちが鑑賞しやすい部分でもありますね!

さらに人種差別を学ぶ上では大人にも子供にももってこいなのではないかと思います。
白人目線で書かれているため差別をする側の残酷さがひしひしと伝わってきます。

一方で、シャーリーの奏でる音楽は物語にワクワク感を生み出しました。🎼
シャーリーが弾くジャズピアノはパワーと迫力に満ち溢れている!!体が勝手に前のめりに…完全に聴き入っていました!

トニー・バレロンガのキャラクターも好きですが、個人的にドクター・シャーリーが好きです。
なんとも奥が深い人間であるのが映画からも読み取れます。
堅物そうな感じもしますが、品のある姿は保ったまま粗野なトニーに影響され少しずつトニー色に染まっていくところがまた魅力的です。
その逆でトニーもシャーリー色に染まっていくのも面白いですね!
良きコンビだ!!

さて、
・私が印象に残った場面をいくつかあげまshow!

1.黒人差別が色濃く残る南部へ敢えてツアー場所に選んだシャーリーは、運転手に用心棒で粗野なトニーを選ぶシーン🐰
なぜトニーなのか。彼を選んだ理由を当時の社会背景を知れば知るほど胸を打たれ「はあああ、そういうことかあ」と納得していきます。

約30年間発行されていた黒人用旅行ガイド「グリーンブック」がないと安心して泊まれる場所も見つけることが出来なければ、夜遅くに外にいるだけで警察に呼び止められる、試着したいスーツも着れない、レストランで食事をすることもできない
なぜ?そんなことで差別するんだ?という疑問がいっぱいです。

(因みにグリーンさんという方がグリーンブックを作成したそうですよ!)

こうして日常で黒人差別をするにもかかわらず富裕層の白人は、
教養のためにシャーリーの演奏を聴きにくる
うーーーん それは真の意味で音楽を理解しているのだろうか。
日本にも差別問題は沢山ありますが、黒人差別はまた日本のものとは違うと感じますし現実的にイメージしにくいものでもありますね

2.ツアー中トニーが彼の妻ドロレスに送り続けていた素敵な内容の手紙が本当はシャーリーのおかげであったことにドロレスが気づいていたシーン🐰

シャーリーと出会う前は、黒人差別を行っていたトニー。
そんな彼を陰ながら見守り応援し続ける妻ドロレス。
彼女には差別という感覚がこの時代の人々と比べてあまりなかったのではないかと思われます。
そんな彼女とシャーリーの最後のやりとりは微笑ましくラストの場面にはもってこいでしたね!

さて、
そんなこんなで長々と感想を述べてきましたが本日はここまでに致します🧸

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