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フリーランスになったのは、自信があったからじゃない。嘘をつきたくなかったからだ。

私がなんとか、フリーランスの広告ディレクターで食っていけているのは、
新卒時代にお世話になったKさんが、自分の会社の仕事を発注して、
いろいろと優遇してくれているから、というのが大きい。

そんなへっぽこフリーランスで5年やってきたけど、
先日Kさんと飲んだ時に、「君の強みは?」と言われて言葉に詰まった。

「最近、インプットを増やすための勉強会とかに出た?
出てないでしょ。
フリーランスなら、自分を磨き続けなきゃ。
それができないのなら、会社員の方が向いているよ」
と。

はい、ごもっとも…。
Kさん自身、フリーランスでやっていけなくて就職した人だし、
ずっと、社員にならないかと誘ってくれてるので、
これは私を想っての言葉だと思う。

うん。私も自分が一匹狼で稼いでいくほどの、
才能と実力、持ってないと思うわ!!

天才的な一発で当たる広告コピーなんて書けないし。
地道にコツコツ努力して、平均点ちょい上くらいの結果を出す人ですよ。。
フリーランスになったのだって、絶対これやりたい!
って野望があったからじゃない。

ただ私は、自分に嘘がない状況に身を置きたかっただけです。はい。

会社員時代にやってた、自分がいい!と思えない商品を売る仕事…
いろんなことをはしょって、分かりやすく言うと、

「大企業でベースの研究力が高いから、そこそこ良いもの作れたよ。
まぁ、他社と違いはあまりないんだけど、なんか売れる広告作ってね!」

みたいな仕事に嫌気がさした。

そういうコピペで作られたような商品でも、
レスポンスがとれるコピーをつければ、それなりに売れてしまう。
そのために、残業して働く。
なんだかなぁ…と思っていた。

震災で流されなかった原料を使って商品開発して、
通販を頑張ってきた会社さんを、
広告予算がないからと、打ち切ることになったのもショックだった。
会社だから仕方ないけど、なんか嫌だな、と思った。

そんなことが積み重なっていた時に、社外でのコネクションができ始めて、
小さな会社さんや、個人事業主の方と知り合うようになった。

想いを持ってつくった事業をやっている、商品を売ろうとしている、
そういう方達と社外で出会って、お仕事を手伝ううちに、
なんか、お金になる感じはしないんだけど、
私は、こっちの方がいいなーと思い始めたから。

そんだけ!


独立当初は、自分のブランディングをしなきゃとか、
自分を売り込まなきゃと思ってたけど、
仕事で輝きたい!みたいな意識も、だんだん薄れていった。
彼氏からも、「文香はフリーランスだけど積極的じゃない」と言われる。

こんなゆるゆるで、よく5年もフリーランスやってるなーと思う。
そのうち、行き詰まって廃業するかもな、と思ってるけど、
ありがたいことに、コロナ渦でもお仕事をいただいている。

THEフリーランス!と、バリバリ働いてSNS発信する人達をみると、
ひけめを感じて、小さくなってしまうけど。

自分一人のちっちゃな暮らしなら、
お金を理由に、想いのある人の仕事を断らなくてすむ。
自分に嘘をつかなくてすむ。

多少、貧乏したっていい。人付き合いも少ないし、ブランド物も興味ない。
それで行けるところまで、いってみよう。
というのが、へっぽこフリーランスとしての私の生き方なのです。






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