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過敏性腸症候群を治すなら「空腹時間」がカギ

前回の記事では「低FODMAP療法で自分のNG食品を見つけよう」というお話しをしました。

でも徹底的にFODMAPをした私も、「軽減」はしても、症状が「なくなる」ことはありませんでした。完治したのは、「体幹を鍛えつつ、学校に通ってた時」だけです。要は連動した療法が必要です。

体幹の大切さは前回お話ししたので省きます。
今回は、「食べない方法」についてお話します。

食べない時間が腸を掃除する

完治した時は職業訓練校という社会人向けの学校に通っていました。PCを触る学習なので、授業中は間食をしていません。これは、とてもラッキーな状況でした。

過敏性腸症候群は症状が人それぞれなので一概には言えません。しかし、「食べない時間」というのはどの症状の人にも大切な要素だと感じています。医学的に、厳密には違うことを言ってるかもしれませんが、解釈のひとつとして参考にしてもらえると幸いです。

「食べない時間」はメリットがこんなに

過敏性腸症候群ガス型だった私は、おそらく腸内に細菌も多く、ガスが発生しやすい状態。腸も過活動状態でした。
しかもお腹が鳴りやすく、高校生時代(一番症状がひどかったころ)は、恥ずかしいのでこまめにお菓子をつまんでいました。

しかし、お腹が「グ~」となっているときは、体が腸内を清掃している時間です。腸壁に残った消化物の残滓などを、前腸運動で排出します。

なぜ腸内で細菌がガスを発生させやすくなるのかというと、
「餌がある」
「細菌自体が滞留している」
という点があげられます。

その点、食べない時間を作ることで、
「腸内のえさを排出させる」
「細菌を排出させる」
ことが可能になります。ガスが必要以上に発生しないため、過活動を抑えることができるのでしょう。

※過活動というのは、腸にガスでパンパンな状態ではなく、それを排出させようと頻繁に活動している状態を想定しています。

どんな状態が「細菌が多い」の目安なのか?

腸内は基本的に弱酸性が理想的です。
いわゆる、善玉菌、悪玉菌、日みより菌のバランスが整っている状態です。

「善玉菌が多い方がいいよね?」
と思いがちですが、善玉菌は酸性で腸内が過度に酸性に偏るのもNG。

「悪玉菌には悪いイメージがありますが、私たちの身体に大切な働きをしてくれる必要不可欠な存在です。その働きは、肉類などのタンパク質を分解して、便として処理排泄するという動物にとってなくてはならないものです。」参考:腸内フローラとは

過敏性腸症候群の解説ページでは、「動物性たんぱく質の摂りすぎが原因に」という文言が並びがちです。しかし、食事を野菜メインに切り替えても症状が治らない場合は、腸内細菌が極端に偏っているかもしれません。

たとえば、おならをしたときに肛門が熱いにおいがきつい。これは何らかの原因でバランスが偏っているせいかもしれません。
もう一点、可能性をあげるとすると、食べる量が許容量を超えていることも考えられます。

こんなガスが出るようであれば、1週間程度、食事の内容を見直します。消化の良いおかゆと豆皿程度の副菜を数点(惣菜で大丈夫)、タンパク質は動物性植物性あわせて必要最低限の食事をしてみます。

タンパク質の必要摂取量は下記が目安です。

一日の摂取量=自分の体重(g)×0.001

体重が50㎏の女性であれば、50g程度の摂取が目安です。ハンバーグ1個が200gなので、いかに日ごろ過剰摂取になりがちなのかがわかります。

「痩せる」ためでなく「腸を休ませる」という考え方

「腹八分がいいなんてわかっとるわ」なんて思うかもしれません。
それができたら苦労しない、とも。

なぜ人間に食事量がストレスになるのでしょうか。
その答えは、この本にあると思います。

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脳はバカ、腸はかしこい (日本語) 単行本 – 2012/10/20
藤田 紘一郎 (著)

この本の中で、「脳は錯覚を起こしやすい」というエピソードがあります。
私の解釈ではありますが、食事による物理的な満足感と、脳が食事で得る快楽物質の発生を同一視してしまうと危険なのだと思います。「気持ちよくお腹いっぱいになるまで食べたい」と思ってしまうのは脳の欲求出会って、消化器官(腸)の欲求ではないのかもしれません。
このことを頭に入れて食事すると、暴食を少しでも防げるかも。ぜひ読んでみて下さい。

脳はつい、食べたい欲求を刺激しますが、それは体に必要なエネルギーとは限りません。三食食べるのは必要であっても、間食はなくし、食事量もほどほどにするのが、過敏性腸症候群を完治させる一つの要素です。



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