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#1-19 「本質」のまとめ方の例

前回(昨日)の記事で、私がプロジェクトマネジメントの本質を「失敗から学ぶこと」と考えている持論について述べました。

↓前回の記事

今回は、失敗から学ぶ際の”記録”の仕方、つまり、まとめ方の一つをご紹介します。

教訓として活かしやすくする方法はストーリーにすることだと思っています。
ストーリーにするというのは、感情を付けることです。

ただ、いきなりストーリー仕立てにまとめようとしても、ただの時系列の羅列になってしまったり、嫌なコトを思い出してモヤモヤしてしまうだけになるリスクがあります。

そのため、”下ごしらえ”として、プロジェクトで起こった出来事と自分の頭の中の考えを整理して体系化を目指します。

体系化へのステップ

体系化までのプロセスをものすごくシンプルにすると

 ①定義(仮説) ⇒ ②実行 ⇒ ③分析 ⇒ ④体系化

という感じです。

①定義(仮説)

まず、対象を明確に言語化します。

前回の記事同様、私の「英語学習プロジェクト」を例にしてみます。

「英語学習プロジェクト」の直近の失敗に関する話です。

受験を申し込んだものの結局受験せずに”失敗”した時は、どんな取り組みをしていたか、という話です。
※前回の記事で書いていた「新たなるのトライ」より一つ前の取り組みです

【前提】
・最終的な目標は900点以上を取ることであるものの、800点の壁を越えられない
・一か月50時間勉強するという目標を立てている
・頑張りたい、と思いながらも全然勉強が手につかない

【仮説】
モチベーションを持てないことに対して、何かを改善をすれば、ブレイクスルー出来るのではないか?

スマホアプリで勉強時間のレコーディングの作業をしていたのですが、勉勉強を開始するタイミングで毎回スマホアプリを起動して、止めて……というのが、億劫に感じていました。
また、カテゴリー別に時間の登録が出来るので「英単語」「文法」「精読」「リスニング」……と、勉強内容によって分けていました。

けど、勉強にそんなに前向きじゃないのに、さらにタスクが増えていて、ナマケモノな私には、ちょっとオーダー過剰でした。


よくある社会人の勉強のアドバイスとして、自分のモチベーションに頼ると失敗するため、自動化の仕組み作りをするのが良い、というコツを聞きます。

そこで、とりあえず、プロの提供している学習コンテンツを利用して、勉強時間のレコーディングもシステムに任せてみることにしました。

具体的に私が行ったのは「STUDYing」というサービスのTOEICコース※に申し込むこと。
(※「TOEIC® LISTENING AND READING TEST 完全攻略800点コース」)

このサービスは、オンライン上で勉強をするのですが、その勉強時間が自動的にレコーディングされるので、一か月50時間勉強するという目的を達成したかの評価が出来ます。

また、お金を使ったというプレッシャーをかければ、ナマケモノな私にも発
破がかかるかもしれない、という淡い期待もあります。

②実行

元々取り組んでいたTOEICの学習教材の勉強+「STUDYing」を始めました。

しかし。
1週間くらい色々とパラパラ進行していましたが、2週目には、モチベーションが枯れて、毎日勉強することは出来ず。

起爆剤として、TOEICの受験の申し込みも完了したものの、結局週に1回勉強するかどうかレベル。
この時点で、「お金をかけたのに頑張れない自分」にさらに落ち込む。

数か月後、申し込んでいたTOEICの受験を諦める。


③分析

勉強時間のレコーディングは、今の自分にはそんなに大事じゃない。
まず、勉強を習慣化して、心理的ハードルを下げることの方が重要。

■心理的ハードルの原因考察
 ・勉強内容にスイッチングコストが発生しており、それが負担になっている(元々の勉強+「STUDYing」)。
 ・(自分の不甲斐なさに)ストレスを感じてしまい、課金したことで自分を追い込むのは合わない。
 ・「頑張らなきゃ」がツライ。(「頑張りたいこと」から取り組みたい。)
 ・「STUDYing」が自動的に勉強時間をレコーディングしてくれるのは、モチベーション低下は防いでくれるが、モチベーションアップにはならない
 ・モチベーションアップが根本的な課題かも


④体系化

”失敗”を受けて、今後の取り組みを再設定する。

今後の取り組み
 ・習慣化することを目標にする。
 ・「一日30分の勉強をすること」
 ・スイッチングコストをかけないように、使う教材を絞る。
   ⇒実現したら、次の目標を立てる

ストーリーにする

上記で体系化した内容を、ストーリーにしてみます。

英語の勉強頑張るぞ!と張り切るものの、いちいち勉強時間をレコーディングする面倒くささに負けていた私。
ナマケモノな自分に落ち込んで、よりモチベーションが保てない。
けど、それでも何とか頑張らないとと思って、何かを自動化する仕組みを考えてみることにした。
勉強時間のレコーディングをすることで、準備にひと手間かかっている。
そこを改善出来たらモチベーションに効果があると思った。
そこで、英語のオンライン勉強サービスに課金。課金したというプレッシャーも自分に与えるストロングスタイル。
いざ、勉強開始!

しかし……残念ながら、結局1週間くらいしか続かなかった。やらなきゃいけない教材が多くて、一つ終わっても、また次の教材をしなくては、という気持ちになり、達成感を感じづらかった。
また、「まず何から勉強しようかと考えるコスト」が発生していて、結局準備のためのコストがそこまで減っていないことに気付いた。

課金を無駄にしてはいけないと、思い切って、TOEICの受験の申し込みもして、自分に活を入れた。けど、結局課金したことを活かせるない自分自身に落ち込んでしまった。

そこで、今度は自分を甘やかしながら勉強する企画を立ち上げた。
自分に厳しく目標を設定しても、出来なければ何も意味ないからね。
次は、どうなるかな。

拙作

このように振り返りを言語化することで、おそらく同じ失敗をするリスクは減らせます。同じ失敗を防止することも、一つの成長です。

今回の話は、あくまで一例です。
色々試して、失敗とそこから学んだことをまとめやすい方法を見つけていくことが大事です。
(私も試行錯誤中です)

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