見出し画像

ハモリを極める4つのポイント

コンクールなどで同じ曲を演奏しているのに
なんでこんなにカッコよくハモってるの?
と思うことはありませんか?

楽譜通りに吹くだけではなく
ちょっとしたポイントを抑えることで
1ランク上のハモリを作ることができます
よ~

今回はハモリをブラッシュアップさせるための
4つのポイント
をご紹介します◎

■ハモリを磨く前段階のはなし

そもそも論のはなしを最初にしておきたいのですが…

ハモるとか、人と音を合わせる段階で(合奏とかパート練習とか含め)
楽譜が吹けていないのは問題です

吹けていないというのは
運指がわからないとかリズムがわからないとか
この手の「わからない」が残っている状態をさします。

ざっくり言えば
1回も1人で吹いたことがない、なんて状態で挑むのはダメです。

音程が悪くてもいいです。
タンギングが不発してもいいです。

楽譜に書いてあることが吹ける段階まで仕上げておく
これが個人練習の範疇
だということを忘れないでください。

■2つの役割

ハモる時には
主に中心になる音(合わされる音)とハモる音(合わせる音)
の2つにグループが分かれます。

>合わされる側

メロディーでハモる場面や
和音で中心となる音(根音と呼ばれる音を担当したときなど)
この手の役割を担った時は堂々と吹くのがコツです。

この時に
「合わせる側(ハモリ担当)」の気持ちを考えてみてほしいのですが…
頼りない、線の細いフラフラした状態に寄り添って吹くのは…
ぶっちゃけめちゃくちゃ合わせにくいのです。

>合わせる側

「自分いま主役じゃないな」と感じるときは
十中八九ハモリの役割です。

ハモリ役になったら耳と思考をたくさん働かせてください

まず、
ハモリとは相手ありきの手法です。
相手には主役級の人とハモリ担当の自分以外の音が存在します。

他にどんな音が鳴っているのか耳でキャッチして
どんな雰囲気を作っていきたいと思っているのかを感じて
サポートするのが仕事です。

ここから先は具体的な内容を一緒に考えてみます。

■押さえておきたい4つのポイント

ニシジマ的の独断と偏見的に
押さえておきたいな~というポイントが4つあります。

【 押さえておきたいポイント 】
1. 音程
2. 音量
3. タイミング
4. イメージ

1.音程

管楽器や弦楽器など音程を自由にいじれる系の楽器で
ハモリを突き詰めていくと
必ずしもチューナーの真ん中で音程を合わせることが正解じゃないことがあります

がしかし

それは第2段階のはなしで
まずはチューナーの真ん中を掴んでおくべきだと私は考えています。

>音の高さを記憶しておく

他の音が入ってくると無意識に音程が引っ張られている時があります。
これは私がレッスン等で見ている感触ですが、
自信のない音程を吹いている時にとても強く起こる現象のようです。

これを回避するには
吹く音の音程(響きの高さ)を頭(なのか耳なのか…)で覚えることが
とても有効です。

やり方はとっても簡単で

①まずチューナーで音を合わせる
②あったらそのまま目を閉じて音の高さを記憶する

とこんな感じです。

要はこれができてから
高い/低いの調整に入ったほうが整えやすい感触があります。

2.音量

音量はほとんど楽譜上で指定されていると思いますが
これは外から聴いた時にこのくらいの大きさで吹いてね
という指示です。
文字通りに吹いたからと言って作曲者の狙った音量にならないのが
難しい所であり、腕の見せ所でもあります。

>音域によって聴こえやすさの違いあり

音の高さには
高い音から低い音までの幅が存在しますよね。

この音域によって「聞こえやすい/聞こえにくい」音があります。

すんごくざっくり言うと

高い音:比較的聞こえやすい
低い音:比較的聞こえにくい


とこんな感じです。

数字の大きいパートを吹いている人は
比較的低い音を担当することが多いので
このことを頭に入れて対処しておくと
「聞こえない」とか「もっと出せ」みたいな注意が回避できると思います。

>和音の中でも音量バランスがある

実のところ
和音を「ハモらせる」ときには音程の他にも音量のバランスも重要です

和音には骨の部分スパイスの部分があります。
きれいにハモらせるにはカレーのスパイス配分のように
黄金比が存在します。

この塩梅を見極める材料として
和音のあれこれを知っておくと非常に便利ですよ~◎

3.タイミング

ハモリや和音というのは
自分以外の違う音が同タイミングで鳴っている時に起こる響きのことです。

>イメージはシンクロの演技

個人的に視覚的に見えるハモリとして
夏季五輪などで見る機会の多い「アーティスティックスイミング(旧称:シンクロ)」を例に出したいのですが
タイミングがピッタリで動く姿は圧巻ですよね。
まさしくあれの音バージョンを再現してほしいのです

この時のポイントとしては
聴いて合わせる、というより目押しで合わせていくリズムゲームのイメージの方が上手くいきやすいです。

4.イメージ

このイメージというのは雰囲気を作るということです。

楽譜には作者からの色んなメモ(発想記号や音量の指定)が書かれています

たとえば音量の指示に注目して話を進めていきますが
「フォルテ」と書かれていた場合
記号の意味的には「大きく」吹くのが正解です。

ですが、
この「大きく」吹くことで、どんな情景を連想させたいのか
そこまで想像力を働かせてみてほしいのです。

で、この時にハモっている場合
自分以外にも「フォルテ」を吹いている人がいて
その人たちと同じ「フォルテ」を吹く必要があります

ある人は「攻撃的」な印象を持って吹いているかもしれないし
ある人は「温かさ」を感じて吹いているかもしれない

「大きく」という指示から連想できることは
人の数だけあります。
これのどれが正解とか間違っているとかはそれぞれの箇所で変わります。

こういった細部もすり合わせておくと
パートという塊として、全体の良い戦力になれます。

■まとめ

今回はハモリを磨き上げるために
押さえておきたいポイントをご紹介しました

✔ (大前提)譜面通りの音、リズムで吹けるようにしてから臨む
✔ 音程、音量
の調節
✔ タイミング、イメージ
のすり合わせ

ハモリは相手ありきの手法です(大事なので何回も言う。)
他の人は何をしているのかな?
と耳を使ってみたりスコアをのぞいて見たりして
ぜひ周りの音にも注目してみてください◎

次回(5/3配信予定)は
ゴールデンウィークに盛り上がれるかもしれない(?)
音符カードを使った遊びをご紹介しようと思います。
息抜き内容なので気楽に眺めてください~◎


イベント全滅中なので純粋に生活の糧になります… いつまで続くんでしょうかね… さすがにだいぶダメージが大きくて泣きそうです(苦笑)