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LOVE YOURSELFシリーズ以降にBTSが発表した5つのアルバムに、特典として封入されたmini版の花様年華 THE NOTESを和訳していきます。
mini版のNOTESの詳細は【資料①和訳まとめ-1】の記事を参照してください。
第一弾・第二弾に引き続き、第三弾の当記事では062(year22.05.28)~095(year22.07.31)のNOTESを整理します。
繰り返しの喚起になりますが、あくまでタイムリープをしているのはソクジン一人だけなので、ソクジン以外の6人のNOTESはどの世界線のものであっても、本人にとっては一度目の現実の出来事であるという認識を改めて念頭に置いて読み進めてください。
また、下線部は全て該当作品へのリンクになっています。
目次は読み飛ばしていただいて大丈夫です。今後考察をされるときに、見返すタイミングがあれば索引代わりに使ってください。
062【MOS:PERSONA】ホソク year22.05.28
⇒ ソクジンを追ってテヒョンも展望台に登る描写は、BTS Universe Trailerに登場するため、ソクジンが【花様年華】の記憶を失って”魂の地図”を探している世界線であるとわかります。この世界線では海のモーテルで口論になる展開はなく、そのまま疎遠な日々が続きます。
ジミンの言う「前に来た海」とは016のNOTESに記載がある学生時代に行った海。Love Yourselfペアポスター①ユンギ・ジョングク,②ホソク・ジミン,③ナムジュン・テヒョンには共通して「あの海から帰ったあと 僕たちはみな、ひとりだった」という言葉が書かれています。
063【MOS:PERSONA】ジミン year22.05.29
⇒ 母親の勧めで高校の卒業資格を得るための塾に通うジミン。未だにトラウマと向き合えていない描写があるため、056のNOTESの時点では、まだプルコッ樹木園に行くことが出来ないのではないかという推測が出来ます。
064【MOS:PERSONA】ソクジン year22.05.30
⇒ 「全てを始めたとき」とはウェブ漫画で描かれている海でタイムリープの力を授かった場面。あまり必要性のなさそうな古本屋への既視感が意味深に書かれていて、027のNOTESに学校のアジトでの光景として「ソクジン兄さんとナムジュン兄さんは本を読んでいて、」と記載があったことを想起させます。もしかすると、ソクジンがヒントの代償として失った【花様年華】の時代にナムジュンと訪れたことのある古本屋なのではないか…というのは根拠のないわたしの個人的な妄想です。
065【LYS承’Her’:LOVE】ホソク year22.05.31
⇒ Highlight Reel '起承轉結'で描かれている、幼馴染のお姉さんにケーキをもらうシーンから繋がる場面。ホソクのハッとしたような表情の正体は、幼馴染の声に、記憶の中の母親の声が重なったことへの戸惑いでした。
066【MOS:PERSONA】ソクジン year22.06.04
⇒ BTS Universe Trailerにも登場する書斎に掛けられた絵画は、テオドール・ジェリコー作『メデューズ号の筏』。唐突に登場する〈奥の部屋〉の存在は、物語の後半で重要な場面の舞台となります。
067【LYS承’Her’:LOVE】ユンギ year22.06.08
⇒ Highlight Reel '起承轉結'で描かれていた共同制作者の女性とのやり取りを回想する場面。「画面に映った三文字の名前」に関して、現時点で明確な記載はありません。
068【MOS:PERSONA】ナムジュン year22.06.12
⇒ EuphoriaからHighlight Reel '起承轉結'に繋がる世界線では、モーテルでの口論がきっかけで仲違いをしていたはずのナムジュンとテヒョンが一緒に過ごしていることから、口論が起こらなかった062のNOTESと同じ世界線であるとわかります。
「あの事故」とはナムジュンが家族を置いて単身でソンジュへ戻るきっかけとなった、花様年華 THE NOTES 1に記載のあるアルバイト先の死亡事故。ナムジュンはその事故で亡くなった同僚のジョンフンを、心の中で”テヒョン”と呼び、テヒョンの姿と重ねていました。
069【MOS:7】ユンギ year22.06.13
⇒ ユンギが回想しているのは花様年華 THE NOTES 2に記載のある、ユンギを焼身自殺から救済し、毎日作業室に通ってユンギの退院を待っていたジョングクと酒を飲んだ時に言われた言葉。
070【MOS:7】ジョングク year22.06.13
⇒ 「生きることが死ぬことよりも苦しいのに」は、海からの帰り道で事故に遭った直後に耳鳴りのように聞こえた誰かの声。BTS Universe Trailerでは、ソクジンにタイムリープの力を与えた「緑と青の」瞳を持つ”猫”が、道路に横たわるジョングクの前に姿を現しています。
071【LYS轉’Tear’:YOUR】ユンギ year22.06.15
⇒ Highlight Reel '起承轉結'で描かれている、病室で横たわるジョングクを目の当たりにしたことで再び自暴自棄になってしまうユンギ。ホソクがジョングクの事故をみんなに知らせた日に連絡が取れなかったユンギの元に、ジミンが直接知らせを伝えに来ました。
横断歩道で腕を引いた「誰か」は共同制作者の女性。この後ユンギは再び音楽と向き合うことを辞め、酒に溺れる生活を送るようになります。「近寄るな」という言葉はユンギのLove Yourself個人ポスターにも登場します。
072【MOS:PERSONA】ナムジュン year22.06.15
⇒ BTS Universe Trailerに登場するウチャンについての記載があることから、ソクジンがyear22.08.30に彼女を交通事故で亡くして起きたタイムリープののちの世界線であるとわかります。
「田舎の村を離れて見て回った風景」は家族を置いて単身でソンジュに戻った日の回想、「バスの車窓に書いた文字」はお馴染みの〈生き残らなければいけない〉。
073【MOS:PERSONA】ユンギ year22.06.23
⇒ Highlight Reel '起承轉結'の世界線では音楽を辞めてしまっていたユンギでしたが、花様年華 THE NOTES 2で展開されるジョングク以外の5人が”魂の地図”探しに介入する世界線では、極端に自暴自棄になることはなく、実家から独立してアルバイトをしながら生活しています。
ソクジンがタイムリープを終わらせることだけに躍起になって6人を冷たくあしらう様子は、6人の記憶に残る学生時代のソクジンとは掛け離れたものでした。この日、この5人がチャットルームにジョングクを誘わなかったことが、意図せずのちにジョングクが抱く「自分に起きた事故に関する情報を兄たちが隠匿しているのではないか」という疑念を助長することへと繋がります。
074【LYS承’Her’:LOVE】テヒョン year22.06.25
⇒ Highlight Reel '起承轉結'で描かれていたテヒョンがコンビニで万引きを引き止めた女性と、親密になるきっかけの場面。
075【LYS承’Her’:LOVE】ナムジュン year22.06.30
⇒ 「黄色の輪ゴムで髪を結ぶ人」はHighlight Reel '起承轉結'で描かれていた歩道橋でチラシを配る女性。輪ゴムで髪を縛っていたことから、彼女も自分と同じように貧困に喘ぐ生活をしているのだと気が付いたナムジュンは、図書館やバスで何度も見かけるうちに次第に彼女を意識するようになります。
076【LYS承’Her’:LOVE】ジミン year22.07.03
⇒ ダンスに没頭するようになったジミンは、ホソクやホソクの幼馴染のお姉さんに対等なパートナーとして認められたいという想いが膨らんでいました。
077【LYS轉’Tear’:YOUR】ジミン year22.07.04
⇒ Highlight Reel '起承轉結'で描かれている、練習室でジミンとお姉さんがぶつかって転倒した場面。ジミンは過去を克服することが出来ず、何も出来ない自分に猛烈な無力感を覚えます。ジミンのLove Yourself個人ポスターには「嘘をついた 僕なんかを愛するわけがないから」という言葉と共に、雨空を切なく見上げるジミンが描かれています。
078【LYS轉’Tear’:YOUR】ホソク year22.07.04
⇒ 076,077のNOTESから繋がる場面。この時のホソクは、ジョングクの事故をみんなに連絡をしたときの返信もせずすぐにお見舞いにも駆けつけない5人に不満を募らせていて、ダンスチームの練習にも参加していません。停滞する不甲斐ない自分自身と比較して、彼女の飛躍を素直に祝うことが出来ませんでした。
079【LYS轉’Tear’:YOUR】ナムジュン year22.07.13
⇒ Highlight Reel '起承轉結'で描かれている、バスで寝過ごす女性の手元にヘアゴムを置く場面。ナムジュンのLove Yourself個人ポスターには「後姿だけを見つめてる 今はその時じゃない」という言葉と共に、バスに揺られるナムジュンの姿が描かれています。
080【LYS承’Her’:LOVE】ジョングク year22.07.16
⇒ 花様年華 THE NOTES 2巻末の挿絵の中に、ジョングクがスマートフォンで聴いていたプレイリストが公開されています。どれも架空の曲ですが、そのプレイリストの1曲目は『I still believe(まだ信じてる)』。
081【LYS轉’Tear’:YOUR】テヒョン year22.07.17
⇒ Highlight Reel '起承轉結'で描かれていた警察から逃げきれずに降伏した場面から繋がるNOTES。テヒョンのLove Yourself個人ポスターには「離れていかなかったのかな 僕が違う選択をしていたのなら」という言葉が書かれています。
082【MOS:7】ジミン year22.07.18
⇒ テヒョンのアルバイトが終わるのを待っているジミン。046のNOTESでテヒョンが描いたグラフィティが登場することから、ソクジンが【花様年華】の記憶を失った後の世界線であるとわかります。
花様年華 THE NOTES 2では、この後ジミンは病院を訪れていることから、壁に描かれたソクジンの顔と重なった「また別の人の顔」は精神病棟に入院し続けているウ・ヒョンソンであると推測できます。
083【MOS:7】ナムジュン year22.07.18
⇒ 花様年華 THE NOTES 2で展開される、テヒョンの夢を頼りに”何か”を探して街を駆け巡る場面。「クローバーの看板」は033のNOTESでホソクの部屋から見える風景の中にも登場していました。
084【LYS結’Answer’SELF】ナムジュン year22.07.20
⇒ 姿を見掛けなくなった「黄色の輪ゴムで髪を結んだ女性」を気にしながら、図書館で高校時代を回想する場面。
085【MOS:7】テヒョン year22.07.23
⇒ 073のNOTESでのチャットルームのやり取りのあと、5人はそれぞれに”魂の地図”について探り、7人の学生時代のアジトである倉庫の教室に辿り着きました。教室の壁に残された落書きは、017のNOTESでソクジンが見つけていたもの。ソンジュの再開発計画の中で養護施設の立ち退き問題が浮上し、”魂の地図”どころではなかったホソクは不在です。
086【MOS:PERSONA】ジミン year22.07.24
⇒ Highlight Reel '起承轉結'の世界線では、花様年華 THE NOTES 1に「ジョングクの退院パーティにはジミンとテヒョンしか集まれなかった」という記載があり矛盾していることから、このNOTESはソクジンが【花様年華】の記憶を失った後の世界線であるとわかります。
「ソクジン兄さんに話したいこと」とは言うまでもなく、”魂の地図”について。5人が”魂の地図”探しをしている085のNOTESと同じ世界線です。「病院のドアを開けて走り出した時」はEuphoriaや054のNOTESで描かれています。
087【MOS:7】ホソク year22.07.24
⇒ 養護施設の立ち退き問題についての記載があることから、ソクジンが【花様年華】の記憶を失った後の世界線であるとわかります。この時ホソクが感じた「明確な線」は、物語の後半まで尾を引くことになります。
また、花様年華 THE NOTES 2にも同日のNOTESがありますが、このNOTESでの二人のやり取りよりもさらに心の距離を感じる内容で、タイムリープを繰り返すたびにどんどんと冷たくなっていくソクジンが表現されています。
088【MOS:PERSONA】ジョングク year22.07.24
⇒ ジミンの書いた張り紙が登場することから、086のNOTESと同じ世界線の出来事であると推測できます。ソクジンの車の傷は、実際にはソクジンが運転中の激しい頭痛のせいでガードレールにぶつけてしまったときのものでしたが、ジョングクの疑念を膨らますには十分な証拠となってしまいました。「僕の分からない話」は”魂の地図”の話。
089【MOS:7】テヒョン year22.07.24
⇒ 退院パーティがあった日の夜の出来事。Highlight Reel '起承轉結'の世界線では、花様年華 THE NOTES 1に「テヒョンと姉の様子を見に来た母親が、暴れる父親を警察に通報する」描写があり矛盾していることから、このNOTESはソクジンが【花様年華】の記憶を失った後の世界線であるとわかります。
花様年華 THE NOTES 2には、”魂の地図”を探す過程でソクジンの父親の学生時代を知るテヒョンの叔父を訪ねた際に、母親の現住所が書かれたメモ書きを手渡される描写があります。
090【LYS轉’Tear’:YOUR】ジョングク year22.07.26
⇒ Highlight Reel '起承轉結'で描かれている、退院後、入院中に親しくなった女性に花を摘んでいく場面。「摘んだ野花」はホワイトレースフラワー、韓国では아미초(アミ草)と呼ばれる花でジョングクのLove Yourself個人ポスターにも描かれています。
091【LYS結’Answer’:SELF】ジョングク year22.07.26
⇒ 090のNOTESから繋がる場面。Highlight Reel '起承轉結'の世界線では、ジョングクはソクジンや他の兄たちを疑いながらも、「余計な憶測はしたくなかった」とあるように心の奥底にはまだ6人を信じたいという想いが残っている様子が描かれています。
092【MOS:PERSONA】ジョングク year22.07.26
⇒ 090,091のNOTESと同じ日付ですが、ジョングクの心境が大きく異なります。091のNOTESと比べすでに6人を信じていないような描写が続くことから、このNOTESは花様年華 THE NOTES 2で展開される世界線であると推測できます。
093【LYS結’Answer’:SELF】ジミン year22.07.28
⇒ 063のNOTESでは「今の僕には、したいことも出来ることもなかった」、077のNOTESでは「僕に出来ることはなかった」と、自分の無力さについて繰り返し考えていたジミンに心境の変化があった様子が描かれたNOTESです。
094【LYS結’Answer’:SELF】ユンギ year22.07.29
⇒ Highlight Reel '起承轉結'の世界線で、ユンギは酔って繁華街を放蕩していたところをホソクに叱責され、高熱にうなされた後再び音楽と向き合えるようになります。
いなくなってしまった「ギターを弾きながら一緒に演奏してくれる人」はジョングクの事故を知った071のNOTESで口論になってしまった共同制作者の女性。「母のピアノの鍵盤を捨てた」日の詳細は023のNOTESに記載があります。
095【MOS:7】ホソク year22.07.31
⇒ Highlight Reel '起承轉結'の世界線では、花様年華 THE NOTES 1に「挫いた足の病気休暇中に偶然訪れたハゴクの公民館で、怪我で引退した元ダンサーの男性と出会う」展開が描かれているのに対して、花様年華 THE NOTES 2では「ハゴクの街で中学時代のダンス部の後輩に声を掛けられる」展開があります。ホソクはツースターバーガーの優秀社員にも選ばれ、直営店である新店舗への異動を打診されています。
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お疲れ様です。
根気よく読んでくださってありがとうございました!
残り10個なので最後まで駆け抜けてもよかったんですが、時系列整理記事の区切りとの兼合いで一旦ここまでにしておきます。
最後になる第四弾の記事では、096(year22.08.02)~105(year22.08.30)のNOTESを整理します。次回の記事で、現時点で公開されているmini版のNOTESの最後の日付までご紹介できる予定です。
新しいアルバムにTHE NOTESが封入されてたらどうしよう・・・その時考えます! 無事、封入されませんでした!
〈次回〉
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※和訳まとめの次回記事はこちら※
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