見出し画像

お金にものをいわせて恥ずかしくないのか ~3日3晩悩んで出した結論~

本当に手に入れたいものや本当に欲しいものがどうしても、どうにもこうにもどうやっても手に入らない。そんなとき、人はどうするのだろう。こういう極めて重要な決断の際(きわ)に、その人の人格や徳、価値観が如実に表れるといっても過言ではない。
ちなみに、上記の葛藤をそもそも感じたことがない、なんていう仙人級の方々は私のこんな日々強欲まみれのブログになんてそもそも目にも止めないだろうから、すでにここまで読んでくれている人は私の味方になってくれるに違いないと信じてやまない。

あのお方がこの世に登場したのは本当に最近のことだった。ふと見かけたけれど、なかなか声をかけれずにいた。だって、私には今いちおう人生の目標があるわけだし、それは普段から滔々と旦那さんにも伝えていた。だから旦那さんもずっと応援してくれてきたし、時にはそんな私に気遣っていろいろと合わせて一緒の人生を歩んでくれていた。だから、少しでも裏切るなんてできないと思ったし、すべきでないと思った。

「勝利の女神に後ろ髪はない」

昨日の日記に書いた我が実家の家訓に加えて、これも同様に大切な家訓の一つ。母のチコさんには幼少期からずっと言われてきた。何か勝負事をするとき、大きな人生の決断をするとき、頑張ってきた努力がようやく実るとき、そんな勝負の瞬間に、女神は待ってくれないと。のんきに「いいのよ、いいのよー、わたしまーつーわ。いつまでもまーつわ。」なんてことは絶対にないのよ、と。だから勝負事は一気に攻めなければいけない。それまでさんざん準備して備えてきたのだから、その瞬間は腹を括って一気に勝負。そんな人生の秘訣を体現するチコさんの姿を幼少期から目の当たりにしてきた。
バリバリ仕事一筋から結婚して家庭に入る、はなたれチビ2人が生まれる、田舎拠点を命ぜられて引っ越す、大型犬を買う、マンションを出る(追い出される)、家を建てる、家事育児に加えて仕事を始める、父のヤスの海外転勤の辞令に対して、あなたが行かなくても私は行くわバリに前のめりに帯同して駐妻になる、そして何よりきかん坊を2匹(いやほぼ3匹)育て上げる。そんなチコさんの破天荒もとい波乱万丈の人生が、とても豊かなのはひとえに要所要所で女神の前髪をむんずと掴んできたからに違いない。

そのDNAを割と濃密に受け継いだはずの私もまったく同感で、しかも今は人様のキャリアやひいては人生の転機に寄り添う仕事をしているだけに、勝利の女神が時にひどく気分屋で衝動的で、理不尽で自由奔放できまぐれんだったり、必死に掴もうとした前髪が「めっちゃ短いやん!」なんて瞬間に遭遇することは本当に本当に多い。だから、私自身過去に4-5回転職を繰り返すきまぐれん代表と化したときは、よく言えば前髪をつかみまくった証だし、悪く言えば新しい環境にアダプトできないやばいやつになりかけていた。そしてたどり着いたのが今の仕事。

だから、こういう人生一大事の勝負事は二度と時間(じかんとかいて「とき」とよむ)は戻らないという覚悟をして臨まなければならない。でも、最近40手前になり機敏性というか野生の感とやらがマヒしていたのか、私は勝利の女神の前髪をつかみ損ねてしまった。「まあ、次回でいっか」と。結果、二度とその方にはお会いできなくなってしまった。勝利の女神にこっぴどく振られたのだ。立ち直れないほどに。

そう、私の大好きな安納芋パルムよ。1度だけ家の近くのドラッグストアで見たのに。「おお、今年もきたかー秋かあ。よし買ったる!あ、でもダイエットするって旦那さんに言ったしなぁ。『ダイエットはいいの?』って天真爛漫に聞かれるしなぁ。しかも今は両手にたー坊先生のオムツを2袋ずつ抱えてトイペもあるし。ま、明日でいいか。明日こよ♪」とあろうことにも女神の前をあっさり素通りしてしまった。人生最大の失敗。翌日ルンルンスキップで買いにいくとそこにいたであろう女神の姿は跡形もなく、しかも視点を下におろすと、あろうことか、「ただいま冷凍庫が故障して一部商品の入荷を制限しています」と。なぬー。
そして冷凍庫が復活したころには今度は市場から安納芋パルムが消えていた。一体なぜだい、過去にこんなことはなかったのに。今年は芋不足でも起きたのか!?
悩みに悩んで森永乳業さんのHPに寄ってみた。あわよくばオンラインで通販なんぞないだろうか・・いや、ない。ただ、「在庫が少なくてごめんなさい」のお詫びとともに、「お客様相談センターにご相談いただければ最寄りのお店での在庫をお調べします」とありまして。いやいやいや、お客様相談センターにそんなことを相談してはまずいでしょ、きっともっと深刻な相談が日々寄せられているはず。。でも相談していいって書いてあるしな。でもな・・迷うに迷った挙句、結局相談するのは気が引けるのでやめて、ネットを徘徊することに。

どうせメル●●とか、アマ●●とか、らく●●とかで破格の値段で売っているんでしょ、買わないよ、そんな転売ヤーのたくらみになんてのらないよ。私は誰がどう見ても賢い消費者代表なんだから・・のらないし、買わないけどさ。ためしに今後の参考までちょっと見てみよう。怖いもの見たさにネットサーフィンすると、やはり破格の値段で売っていた。
どうやっても手に入らないものが、ネットでやすやすと買えるこの状況。しかもそこには「破格」という名のビッグプライスがついてくる。ミイラ取りがミイラになるってやつ。破格の値段で買えるとわかった瞬間、とにかく買いたくて買いたい衝動が止まらない。まんまんと消費者の心理にはまる消費者代表以外の何者でもない。誰がこんな子供に育てたのだ。親の顔を見てみたい。

でも、こういうとき、不思議と一番にパートナーの顔が思い浮かぶという奥ゆかしすぎる奥様のわたくしなもので。そうだ、旦那さんに相談してみよう。週末、精米の後に立ち寄ったお店でビールを飲んですっかり気を良くかつ大きくした私は、旦那さんをお茶に誘うという名目でファミレスへ。すでにベビーカーで爆睡こいているたー坊先生を横目に三人でファミレスへ。パフェをどうぞどうぞと食べながら「#安納芋パルム」でツイッターを見せる。今までさんざん「あったら買って!」と毎日耳元で昼夜問わずコンコンとささやかれた効果なのか、旦那さんも「本当に市場にないんだねぇ」と理解を示すも、購入には全く興味なさげな様子。「でもさ、きっとアマ●●とからく●●だと買えると思うんだよね、焦る必要ないよね、でもきっと売ってるよね見てみよっか」とさりげなくアマ●●に誘導し、調べるふりをして、「あ、あったよ!やっぱり!わ、高いねー!どうする?でも買えるは買るよきっとこれ!」と今年一の愛嬌でさりげなくアピール。
すると、「今年はもういいんじゃない。こんな高いのわざわざ買わないよ普通。どうせ来年も出るんでしょ!」と言いながら、私の携帯のページを見た直後。
「てかさ、あやちゃん、これアマ●●のカートにすでに入ってるじゃん!!」とあっさり知的な奥さんの目論見がばれた瞬間なのでした。いつものほほんとして大抵のことには気づかないくせに、こういう時だけ嗅覚鋭いの、本当にやめてほしい。

結局2日間はカートに保存して、それでも寝ても覚めても夢をあきらめきれない母は、ついに3日目にカートのボタンをえいやっ。女神の前髪バッチコーイ!と全力全押しでぽちっとしたのでした。
届くのは今週末かな、楽しみだなぁ、ホクホク。

なぜこうも寝相が悪いのか
ブドウ狩りと一緒にブルーベリー狩りもした週末
最近たー坊先生がどはまりしている絵本


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?