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接客の凸凹記録

今、お金を稼ぐために旅館で配膳をしている。いわゆるリゾートアルバイトだ。過去に、ホテルや居酒屋などでいろんな業態の接客はしてきた。ここは、

・宿泊料が高い(1泊3万円〜)!!!
・料理を出す際にしっかり料理説明を求められる。お客様のコミュニケーションもする。
・同時に3〜5組、お客様の相手しなくてはならない。

仕事量も多くて、接客の評価が直接返ってくるから、プレッシャー&大変さがある。けど、高い宿泊料を払っているから、お客様がと・に・か・く優しい!!料理説明する際、反応がいい人達が多くびっくりする。

いつもお客様に助けられています・・・(おい!)



まだ働き始めて1ヶ月頃、ようやく仕事を覚えてきた。ある時、最後のデザートを出し終わった時、お客様に・・・

「ここは、宿泊サービスよくて、料理が独創的で美味しくてよかった。何より、セリーヌさんに接客してもらって本当によかった

・・・・・・。

!!?????

わわわわわわわわわ!!!


初めてこんな言葉を言ってくれた。しかも、忘れないために一緒に写真まで撮った。

高級和食店の料理長と同じようなことをしてしまった・・・。以前、六本木ヒルズから歩いて5分にある、高級和食店で接客アルバイトをしていた。カウンター席8席のみの小さな和食店だった。けど、ミシュランで獲得したことのある有名な料理人が経営していた。だから、リピーターも多く、お客様から「美味しかった」と言って、記念に料理長と写真を撮って、帰られる方がよくいた。

料理長とお客様を写真を撮る係だったけど、どんなに頑張っても料理長に「美味しかった」と声をかけるから、私の褒め言葉はなかった。

要するに、裏方みたいな役割だった。それは今も変わらないと思う。けど、以前と違うのは・・・料理長は余程なことがない限り、お客様の前に出ることはない。

だから、接客の良し悪しは直接私に返ってくる。

料理長の話題になりやすい料理のおかげもある。けど・・・私の名前で、ストレートに褒めてくれるなんて、こんなことは今までなかった。

同時に片付けや料理の出すスピードも早くて、同僚にたくさん褒められていた。若干、有頂天になっていた。



いつの間にか、働き始めて2ヶ月たった。突然、主任からお客様のアンケートを見ろと言われた。アンケートにお客様のコメントが

「全般的に接客も良かったけど、接客した担当してくれた方が、新人?聞き取りづらく料理の説明がわかりづらかった。他のサービスはよかったのに、少しモヤモヤした。フォローしてください。」

胸に矢が突き刺さった感じがした。あまり反応がなかったから、料理に興味なさそうに見えた。だから、いつもより料理説明を端的に説明していた。そのせいか・・・いつも違う説明したから、口が噛みやすくなった。

主任に嫌味と怒られたけど・・・それよりも、反応がなくても、結構聞いているんだなぁ・・・。とあらためて反省した。

会社会議&交流で使う場合は、あまり料理説明せず、お客様同士の会話に集中できるようにするべきである。

けど、反応がないからこそ、反応や興味が引いてしまう説明の仕方があるんだなぁ。私の接客にまだまだ開拓の余地があるんだなとワクワクした(どMか!)。

また新人になった気持ちで少しずつ接客を覚えていこう。と心の中で決心した。



接客の仕事をするなら料理やお酒を伝えることはちゃんとすべきだと考える。旅館の方針だから説明すべきじゃなくて・・・

noteのイベントで、料理家・リュウジさんが言っていたけど、

リュウジさんがホテルマン時代、あえてお客様に料理に一言を添えて説明していたらしい。

「料理人は作りはするけど、伝えることはしない。」

もちろん全員ではないと思う。現に旅館の料理長は、タイトルの付け方から話題のあげ方まで計算して作っている。だから、接客をすると料理の話題になりやすい。

「食ってみれば、わかるでしょ!!」

職人気質の方は、言いがちだ。けど、味だけで違いがわかるお客様は、そんなにいない。てか・・わからない。美味しくても差別化にはならないのだ。

10時間煮込んだら10時間煮込んだと伝えないと、食べてもわからないのだ

だからこそ、料理で無頓着になりがちな人でも、興味持ってもらえるような伝え方&パフォーマンスができるようになれるといいなぁ。



最後に、旅館、どんなに宿泊人数は少なくても、配膳システムは、一人で8人以下のお客様で接客することはない。だから、個人レベルの忙しさは変わらない。

ここは、仕事量が多く、大変ではあるけど、一位二位を争うぐらい同僚や仕事内容が楽しいのも事実。

こんな恵まれた環境であるから、楽しんで精進していこう。将来、寿司職人でも接客は必要になるしね。

涙しか出ない。これを励みに邁進します