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藝泊レポートVol.6・7「実装に向けたグループワーク」

2021年1月26日、2月9日に、藝泊の第六弾・第七弾を開催しました。

<藝泊とは>
新型コロナウイルスの感染拡大が懸念される昨今、観光業そのものが大きな業態変換を迫られる中、[未知]の作り方を研究し社会実装するAX ULTRA LABが、観光の主軸の体験である宿泊体験にフォーカスし、新たな価値創出を行うプロジェクトです。
プロジェクトの舞台は日本の観光の中核都市・京都。
京都芸術大学と、京都のブティックホテルHOTEL SHE, KYOTOと連携し、リサーチや提言に止まらない、「宿泊のアート体験」の社会実装を行います。AX ULTRA LABのコンセプトである産・学・藝の垣根を超え、宿泊のAX(Art Experience ™)を創出していきます。

二回に分けワークを進めてきたため、今回はまとめてレポートできればと思います。

前回は「食」というテーマにフォーカスしていく方針、並びに”音”、”オーブ(orb)”というアプローチ方法を全体共有。

そのあとは、グループに分かれて、社会実装に向けて必要となる準備を進めていきました。

前回の内容はコチラ

■3つのグループに分かれ、実装に向けた準備を進めていく

ミッションごとにグループに分かれ、それぞれグループワークを実施。

今回からは、学生の皆さんとラボメンバーを下記の3つのグループに分けて、ワークを進めていきました。

まずは、企画チーム

a. 企画チーム
■ミッション
- 「食のAX」として提供する食事体験を企画・ブラッシュアップ
■ワーク内容
- 面白い音と、その音を実現できる料理の候補決め
- 食事の経験にまつわる要素をさらに興味深くするアイデア創出
- 上記を組み合わせて、特別な食事体験となる企画を詰める

企画チームは、まず、外部のフードクリエイターと共に開発する「食のAX」に向け、暗闇で食事を通して聞こえたら面白いと思う音と、その音をどの料理で再現するかについて検討を進めていきます。

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また、食事体験を構成する「ウェイターとの会話」「カトラリー」「席の配置」….といった様々な要素から、よりその場の体験が面白くなるようなアイデアを洗い出し。

その二つを組み合わせ、最後にはメンバーそれぞれ、漫画形式で体験者の目線から見たサービスの流れを発表。

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上記はほんの一例ですが、今後の実装に向けて起点となるアイデアが数多く出揃いました。

次に、クラファンチーム

b. クラファンチーム
■ミッション
- 資金調達を成功させるためのリワード案ブラッシュアップ
■ワーク内容
- 食・宿泊で目標金額に達している事例から成功要因を抽出
- 自身が考えてきた以外に発見したリワード案を洗い出し
- 実現可能性、適正金額を踏まえ、リワード内容と金額を設定

クラファンチームでは、HOTEL SHE, KYOTOへの企画の実装に向け、必要となる資金調達を成功に導くべく、クラウドファンディングの成功事例のポイントを紐解き、リワードを一旦FIXすることがミッションです。

まずは、食・宿泊にまつわる成功事例のリサーチし、今回の企画とプロジェクトメンバーのリソースを最大限活用したら、どんなリワードがありえるかを検討。

アイデアの発散では、当日京都に来られない方へ、”自宅で「食のAX」を感じられるものが提供したい”、実際に参加される方が、”体験している様子を後日客観的に振り返ることのできる映像作品はどうか”、など様々な意見が飛び交いました。

結果、一旦リワードのプランと金額を確定することができました。まだ明かすことはできませんが、是非公開を楽しみにお待ちください。

■真っ暗闇で様々な食べ物をテストし、未知の食事体験に昇華させていく

最後に、プロトチーム

C. プロトチーム
■ミッション
- プロトタイピングを通した宿泊者視点でのテスト・PDCA
■ワーク内容
- 真っ暗な部屋で、各自持ち合わせた食べ物を咀嚼
- 一連の流れを見て聞いて感じたこと・質問を洗い出し
- 新鮮に感じたポイント等を抽出し、本番でも通用する内容を検討

プロトチームでは、ダークダイニングをより新奇性の高いものにするべく、体験される方の立場で、暗闇で実際に食べてみるテストを実施。

食感を楽しむべく”紙のようなモチーフ”として昔懐かしい「蒲焼さん太郎」、料理自体から音が鳴るというテストとして「クレームブリュレ」、雪のモチーフとして「ココナッツのかかったブラウニー」など、様々なものを片っ端から試していきました。

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体験者(テスター)以外のメンバーは、それぞれ「見ていて感じたこと」や「体験者(テスター)への質問」、「ピンときたこと・こなかったこと」、「新鮮だったこと」を列挙していきます。

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実際にテストしてみると、当初の想定と違う点が浮き彫りになり、客観的に鋭い意見も多く集まりました。

今回のワークで集まった意見も活用し、企画チームの案とも掛け合わせることで、今までなかった未知の体験へと昇華させていきます。


京都芸術大学の学生の皆さんとのワークショップは、今回で一旦終了。

授業後に毎度休まず参加し、夜遅くまで企画の立案に努めていただき本当に感謝しています。この経験が学生の皆さんにとって、今後の糧になれば嬉しい限りです。

今後の藝泊は、学生の中で有志のメンバーを都度召集しつつ、AX ULTRA LABが中心となり、HOTEL SHE, KYOTOへの実装・一般提供まで進めていく予定です。

■(お知らせ)「藝泊」プロジェクトの今後と開催目処につきまして

今春を目処に一般提供する予定だった「藝泊」ですが、新型コロナウイルス感染症の流行等を鑑み、開催を延期することを決定いたしました。

これまでにも"楽しみにしている"との声も多くいただいており、大変心苦しい決断ではありましたが、社会情勢等を踏まえ、まずは安全が第一と判断した次第です。

この延期期間を用いて、企画自体をより良いものへと追求し、更なる[未知]の体験を皆さまに提供できるよう、メンバー一同、今後も尽力してまいります。

ご参加をご検討いただいていた皆さまには、ご迷惑をおかけすることとなり
大変申し訳ございません。

開催目処につきましては、決まり次第改めてご連絡いたしますので、恐れ入りますが、今しばらくお待ちくださいませ。



引き続き、本noteにて上記「藝泊」の取り組みに関して発信していきます。

“[未知]のつくり方」を研究し、社会実装する”というとてつもなく難易度の高いテーマですが、試行錯誤しながらもアジャイル的アプローチで、「未知をつくる」を実現していきます。

今後の取り組みに、ぜひご期待ください。



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