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光とシルエット

真っ暗な道を進んでいた。
進めど進めど
ケツメドケツメド。

ところでケツメドってなんだろう。
ケツが尻なことはわかると思う。
メドは茨城弁で穴を指す。
しかし一番大事なことは
ミスターセンクスは
茨城県民ではないことである。

ケツメドをギュッと締めて
暗い道をずっとずっと進む
そこにかすかではあるが
一筋の光を見つける。

あれは星の光だろうか。
ケツメドビームだろうか。
いやちがう。
あれは希望の光である。

精神も肉体もボロボロ
そんな状態で見つけた光。

ああ、なんという神々しい光だろう。
ミスターセンクスは導かれるように
その光へ向かい進んでいく。
残された体力は微かしかない。
力を振り絞って。

力というものは絞れるのだろうか。
力は雑巾のように物体として
捉えられるのだろうか。

そんなしょーもない雑念を
頭の中でぐるぐるさせると
辛さも少し和らぐのである。

近づくにつれ光は大きくなる。
それと同時に
影の部分の形状が気になってきた。

眩しい光でよく見えないが
その影の部分
つまりシルエット
どこかでみたことがある。

股間に違和感を感じるこの感覚は
この暗闇に入って3年
感じてこなかった感覚である。

そうか。
股だ!
いや股というべきだろうか。
股、またはケツだ!

あろうことかその光は
股・ケツ・太股の隙間から
溢れ出していたのである。
百戦錬磨のセンクスは瞬時に
これは男性ではなく
女性のシルエットだと悟る。

ぶらさがっていないから女性だな。

ちがうちがうそうじゃない
そこから出るのはそれじゃない
センクスはそう口ずさむが
光が出ているのは事実である。

いよいよそのケツに近づき
彼女に声をかける。

彼女はゆっくりと振り向く
ゆっくりと見えたのはセンクスだけで
彼女は普通に振り向いただけかもしれない。
ドラマなどでよくあるあのスローモーション。

女神だと思っていたその彼女
お顔を拝見して悶絶したセンクス。

そこに立っていたのはデヴィ夫人だった。

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