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チンポジウム

チーン
高層ビルのエレベーターが止まった。
階数を表す液晶は69を示している。

ゆっくりと扉が開く。
視線の先にはとても広いフロアが広がっていた。
足元はふかふかとした、高級感のあるレッドカーペット。
所々に白くどろっとした液体がこぼれている。

センクスはその液体を踏まないように避けて歩く。
「きっと給仕のシモーヌがカクテルをこぼしたからだ」
いつもはグチなど言わぬセンクスの口から、
今日は息をするように汚い言葉が溢れる。

会場は着飾った男女で賑わっている。
よく見てみれば、世界中の著名なチン客が楽しそうにしている。
そんなチン客たちでマン席になりかけたその刹那、
一瞬会場が怪しいピンク色に変わり、
ある男が壇上に上がる。

「チンギス・ハンだ」
会場がざわめく。
このチンポジウムを主宰する人物である。

シモーヌが白濁したカクテルを皆に配り終えるころ、
チンギス・ハンは声高らかに宣言する。
「これからチンポジウムを執り行う。チンチン!!!」

てっきりチンギスハンはモンゴル人だと思っていた。
まさかイタリア流の乾杯の掛け声「チンチン」を会得しているとは。
シモーヌが運んだレンチンしたチン味に舌鼓をうチンながら、
チン客たちは主催者を称える。

チンマン達が一息ついた頃、チンポジウムが始まる。
チンポジウムで話し合う内容はただひとつ。
「チンポジについて」である。

チンポジを多角的多面的に分析し、最適なチンポジを討論する。
それがチンポジウムのアジェンダだ。

男性から見るチンポジの重要性、これは主観的概念であるが、
女性から見るチンポジのスタイル、これは客観概念である。
あらゆる側面からじっくり観察し、考察する。

チンギス・ハン氏の特別公演
「子沢山のために大切な7つのチンポジ」
これは子沢山であったというチンギス・ハンだからこそ
説得力のある公演であった。
話によれば1000人〜2000人の子供を産ませたと言うではないか。
チンポジと絶倫の濃密な関わりについて納得せずにはいられなかった。

初参加であったセンクスのアイデアはチン腐化されたものであったが、
同じく初参加であったサルバドール・ヱビがぶっ放したソレは、
性別を超えて会場中を昇天させるパワーを持ち、
マン場一チンで採択されたのであった。

センクスはサルバドールへのジェラチンで意気消チンし、
チンチン電車でその場を後にするのであった。

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