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一匹狼が社会で生きる術

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フリーランスとしての働き方に関するものたち。仕事のこだわり・仕事術など。
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記事一覧

「みないことにしてたこと」と向き合うピアノの話

自宅に電子ピアノを導入して1年が経ちました。 大人になってピアノを始めた・再開した方の話を聞いていると、「やりたい曲をやった方がいい」と言われるのですが、いま、あえて「やりたくないけどやるべき曲」をやろうとしているという話をします。 ********************* 基本が怠け者体質なので、電子ピアノ購入後は、「続けること」を目標に、練習時間は1日30分と設定。少なすぎますよね。自分に甘過ぎます。 ただ、おかげさまで、出張など忙しい日を除き、毎日、練習を続ける

制服・校則は富国強兵向きなのかもしれない話

結局、「人はされたようにしかできない」ってことなのですが。 制服とも校則とも縁のない高校時代を過ごしました。  校則は生徒手帳に書かれていたのですが、「登下校時の履物は靴または下駄とする」など、いつの時代のものかかわらない文章がそのまま残っているという、要するに実質的に機能していない校則でした(現在はさすがに改訂されている模様)。先生から「校則を守れ」と言われた記憶はなく、いろいろなシーンで「自分の頭で考えろ」と迫られたことをよく覚えています。  制服もありませんでした。

「下剋上球児」を観ながらモヤっとした話。

 先に言っておくと、テレビドラマが大好きである。おそらく毎週15本くらいは常にTVerで追いかけていると思う。役者さんたちも好きだし、何よりも劇伴(音楽)が好きで、すべてのクリエイターのみなさんには本当にリスペクトしかない。毎週15本見ていたとしても、倍速再生なんて絶対あり得ない。  ・・・のだが、仕事柄、学園ものに関しては、モヤモヤが止まらなくなるので、「最高の教師」みたいな、よほど仕掛けがおもしろいものでないかぎり、なかなか観ることはない。学園ものは若手の役者さんの活躍

音感ゼロのピアノ弾きが身につけた仕事術の話

「あなたは計画的にやる派?それともギリギリ派?」 ・・・こんな質問で思い出しました。 私は「計画的にやる派」です。 ただ、性格的にきっちりしているのではなく、 むしろ、いろいろな能力が不足しているので、 ギリギリで何かをやったところで パフォーマンスが上がらないという「消去法」です。 これ、社会人になる前からそうだったのですが、 子どものころの経験で思い当たったのが ピアノでした。 小学校卒業と同時にやめたピアノ教室。 でもピアノを弾くのは好きでした。 合唱の裏で動く

「大切にされてこなかった男たち」がつくる男社会の話。

 ジャニーズ事務所の性加害について報道したBBCの番組、あらためてみてみた。(※YOUTUBEで見れます。)  日本のメディアというか、社会全体が、ジャニーズ事務所だったりジャニー喜多川氏を叩く方向になっているけれど、このBBCの番組が指摘しているのは、それだけではないように思う。「日本人、おかしくね?」というトーンが全体に漂う。被害に遭ったにも関わらず「ジャニーさんのことが好き」と言う被害者に、記者のお兄ちゃんが「ちょっと待って、理解が追いつかないんだけど…」と困惑するシ

35年前に見えたかもしれない景色の話

教育の話でも仕事の話でもなんでもなく、めずらしく完全プライベートな話です。 2年ほど前になりますが、ピアノを再開しました。  そもそものピアノとの出会いは4歳か5歳のころ。幼稚園の門の目の前にピアノ教室があったのです。その看板が可愛くて。家にオルガンがあったし、幼稚園にもピアノがあったし、自分もやってみたい、と教室に通い始めました。  挫折の始まりは、ソルフェージュ。楽譜の読み方の「理解」は早かったのですが、音感がないので、楽譜を初見で「歌う」ということがどうしてもできま

公共事業を受託するという仕事の話

メルマガでも読書メモでもないnote、ちょっと久しぶりです。 3月が決算期の我が社も、決算が終わり、法人税の納付を済ませました。超ちっさい会社なのでたいした金額じゃありません。ただ、2016年に法人化したことで、自分自身が納税者であるということを、より強く意識するようになったように思います。会社員だって納税してるんだけど、給与から天引きされちゃうから意識しずらいんですよね。 で、納税者のひとりであることを強く意識するようになると、同時に、その税金は適正かつ有効に使われてい

こんな仕事をしています(仕事依頼について)

お仕事のご依頼はinfo@ax-factory.comまで。 ●活動領域・小中高におけるキャリア教育 ・授業づくり、ワークショップデザイン ・教材開発 ・デザイン×学び キャリア教育コーディネーター・教育研修プランナーです。授業づくりは、地域・産業界にあるさまざまな教育資源を「授業」や「教材」というカタチに表現する「翻訳作業」だと考えています。 ●得意なこと・プランニング もやもやっとしたアイデアも、やりたいことをお聞きしながら整理整頓。一緒にカタチにしていくお手伝い

フリーランスの営業活動をどうするのかという話

先日、キャリア教育コーディネーターの雑談会@オンラインで公開というイベントを開催しまして。 今回のテーマは、「キャリア教育コーディネーターのキャリアづくり」ということで、話題のひとつには「営業活動、どうしてます?」というのがありました。登場したキャリア教育コーディネーターのみなさんにも、いろいろと本音ベースで語ってもらって、みんな本当にすごいなぁと、感心することばかりでした。そこで、そういえば自分はどうなんだろう?と、あらためてふりかえってみることにしました。ちなみに私、か

ズボラ人間が自炊を始めたら仕事の効率があがるという話

正直なところ、家事全般があまり得意ではない。 多少ホコリが積もっていても別に気にならないし、必要最低限の洗濯はするけれど、そもそもアイロンかけ不要な服しか持ってない。インテリアやカトラリーにも興味がないので、食器は「パンのおまけ」だらけだったりする。もちろん料理には全く興味がない。お菓子をつくるなんてありえない。レシピに「30分寝かす」とかかいてある時点で、待てないタイプ。どちらかというと、ズボラなダメ人間に分類されるはずだ。 しかし、2年前の緊急事態宣言の「おうち時間」

備忘録的な「うつとのつきあいかた」の話

気づけばもう20年近く前のことになってしまったらしい。 時が経つのって、早いなぁ(笑) 20代後半で、半年近く傷病休暇をとったことがある。  軽度の抑鬱状態で、最終的には病院で診断書も出していただいている。背景には、当時の私には質的にハードルの高い仕事だったという外部要因と、加えて完璧主義の性格という内部要因の両方があったのだと思う。「やらねばならない」にがんじがらめになっていたのだと思うが、あの仕事量と内容でなぜ潰れたんだと、今は思えるということは、少しは成長したんだろ

【社会人のための“教育ってそうなってるのか!”講座】キャリア教育って「働くこと」に関する教育?

キャリア教育とは、 決して「働くこと」に関する教育「だけ」ではありません。 平成23年の中央教育審議会の答申では、 キャリア教育で身につける能力として、 「基礎的・汎用的能力」を提示しています。 具体的には、以下の4つの能力です。  ・人間関係形成・社会形成能力  ・自己理解・自己管理能力  ・課題対応能力  ・キャリアプランニング能力 「働くこと」に関する能力は、 4つめの「キャリアプランニング能力」に該当しますね。 さまざまな働き方・生き方に触れることや、 働く意義

企画力を高めるために必要なのは「視点を変えること」という話

これもプランニング系の仕事をしている人にとっては、当たり前のことばかりかと思いますが。 私がやっているキャリア教育コーディネーターの仕事のほとんどは、「企画する」という仕事になります。授業づくり、教材づくり、時には教員向けの研修の場をつくることもある。そもそもどうやってプロジェクトを進めたらいいのか、そのプロジェクトによってどんな未来を描くのか、どんなスケジュールで動いたらいいのか・・・これらは、すべて「企画する」という仕事です。 フリーランスなので、こうした仕事を、プロ

人的サービスはA3用紙1枚で「サービス設計書」をつくるべしという話

人事系の仕事の方にとっては、腑に落ちる考え方かと思います。 私がこれまで、赤ペン先生の採用・研修・評価制度を担当していたときも、キャリア教育コーディネーターの育成・認定のしくみを設計していたときも、同じフレームが頭の中にありました。各施策を考えるベースであり、全体像が俯瞰できる「設計書」。これはA3用紙1枚でした。設計書で明らかにするのは、そのサービスの提供価値の定義、品質の評価基準、業務設計、人材要件です。この設計書があると、人事系の仕事のうち、以下の施策の指針が明確にな