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【自分用まとめ】リサーチ関係備忘録(手法・ツール・アウトプット)

はじめに

大学時代、レポートを書く講義が本当に苦手でした。

文献を調べたり読んだりするのは好きでしたが、
それをまとめて自分の考察を加える、という作業は
未だに苦手です。

手当たり次第にリサーチするのではなく、
自分なりの方法を系統立ててまとめておきたいなと
思ってこの記事を書きました。

この記事の流れ

大きく分けて、4つの章に分けています。

  1. リサーチの基本的な流れ

  2. リサーチ手法

  3. リサーチツール

  4. リサーチのアウトプット

基本的なフレームは
アクセンチュア 消費財・サービス業界グループ 著
『外資系コンサルのリサーチ技法(第2版)』
を基にしておりますので、詳細はこちらをご参照ください。


リサーチの基本的な流れ

この章では、リサーチの基本的な流れをまとめていきます。

目的の確認

答えるべき問い
調べるべきことの内容を決定

企画のステージ
調べるべきことの範囲を決定

成果のレベルとまとめるイメージ
スピード・精度・網羅性

リサーチプランの設計

  • どんなソースに当たるか

  • いつどの順番で当たるか(優先度)

リサーチの実行

情報に付加価値を付ける

  • 複数ソースから得た情報の合わせ技

  • 通常以外の情報収集ルートで得た希少性の高い情報

アウトプット化

リサーチ結果の整理

リサーチ手法

このテーマでは、リサーチの基本的な手法をまとめていきます。
主に、調べる範囲が広い→狭い順で有用な手法を記載します。

NDCトラバース

調べたいテーマ×NDC(日本十進分類法)を掛け合わせて
横断検索(トラバース)する手法

①取り上げるテーマやトピックを一つ決める

②テーマ・トピックに対して、日本十進分類法の各項目を掛け合わせて、検索を行う

読書猿(2020)『独学大全』P.230~237

カルテ・クセジュ

既知のものと未知のものを選り分け、
気になる・大事そうなものを優先的に調べていく。
関連を意識することで手当たり次第に調べることがなくなり、
継続しやすい。

①取り組もうとしている分野や課題について、何でも思いつく限り順不同で書き出す

②書き尽くしたら、読み返しながら、まずは知っていることを四角で囲む

③四角で囲んだものの中から気になる/大事そうなものを選んで調べる。調べたものはさらに四角で囲む(四角い二重囲みになる)

④いくつか調べた後で、再び全体を読み返しながら、項目同士で関係がありそうなものを線で結んでいく

⑤調査と結びつけ(③、④の作業)を繰り返し、項目を結びつけたカルテの変化と成長が落ち着いたら、今度はもっと知りたいと思うものを、いくつか○で囲んでいく

⑥カルテを見返しながら、◯をつけた項目の中から、最も知りたいものを一つ選びもう一重、○で囲む。(◎の囲みになる)。
これがあなたの学習/研究のテーマに、少なくともそのコアになる

⑦カルテ・クセジュを学習/研究が進む度に改訂していく

読書猿(2020)『独学大全』P.214~223

おむすびキーワード

元々はSEO対策用のサイトだけど
関連してよく検索されているキーワードが出てきて便利!
アイデア出しの補足に使えそう。

ラミのトポス

5W2Hが具体的な事象を扱うのに対して、
こちらは抽象的な事象を扱うのに適している。
ソクラテス式の問答法を一人でやっているイメージ?

①自分がわからないこと、または知りたいことについて、次の問いをぶつけて、自問自答する
類(○○は何の一種か?)
種差(○○は、同じグループの中で他とどこが違うのか?
部分(○○を構成する部分を列挙すると?)
定義(○○とは何か?)
語源(○○の語源は?)
相反(○○の反対は?)
原因・由来(○○を生じさせる(た)ものは?)
結果・派生(○○から生じる(た)ものは?)

②自分だけで答えられる問いには答え、調べる必要があるものは後で調べておく

読書猿(2020)『独学大全』P.224~229

文献たぐりよせ

今持っている本から関連本を発見するのに適した手法。
研究はほとんどが繋がっているので、被引用の数が多いと
中心部分にたどり着きやすくなる。(+批判も多かったりする)

①起点となる文献(参考文献付き)を決める

②起点となる文献の参考文献を手がかりに次の文献を見つける
引用文献たぐりよせ
被引用文献たぐりよせ
著者名たぐりよせ

③②を繰り返して、さらに文献をたぐりよせていく

読書猿(2020)『独学大全』P.258~267

リサーチツール

Web検索

検索エンジンによる検索
調べているうちに関連情報に行き当たることもあるので、
脇道情報を逃さないこと!
情報発信元の信頼性や情報の鮮度に気をつけること)

調べ方

  • 代替ワード
    そのものズバリのワードで出てこない時は、
    より一般的なワードで調べてみる

  • キーワードの組み合わせ

  • 画像検索
    ザッピングして情報の場所にアタリを付ける

調べる媒体

  • 公的機関のHP

  • 民間企業のHP

  • 新聞社・ニュースサイト

  • 個人ブログ・サイト

  • note

  • Twitter(X)

メモ:ニッチすぎる話題はTwitter(X)でキーワード検索すると
手がかりが見つかることがある(情報の間違いや古さに気をつけること)

文献検索

国内

国外

記事検索

公的調査・統計

総務省統計局(https://www.stat.go.jp/
ハブとして使う

民間調査レポート

リサーチのアウトプット

引用・参考文献の内容整理

リサーチログ

①知りたいこと(テーマ)を表の左端の欄に書く

②テーマについて次の3つの質問について自問自答して表を埋める
<既知>既に知っていることは何か?
<欲知>自分が知りたいこと/見つけたいものは何か?
<調査法>どのように知ろうとしているか(どこを探すつもりか? 何を調べるつもりか?)

②調査で分かったことを表に記入する
<得知>調査・学習して知ったこと・分かったこと
<未知>調査・学習したがわからなかったこと
<調査法>実際に用いた調査法(どこを探したか? 何を調べたか?)と反省
<活用>調査・学習したことは何に役立ちそうか

読書猿(2020)『独学大全』P.268~277

マトリクス(目次・引用・要素別)

目次マトリクス

①独学のテーマごとに、マトリクス(表)を作る

②文献のタイトル、著者などを表の左端のマスへ入力する

③目次から「見出し」を拾い出し、マスへ入力する

④必要な各章の概略を追記する

⑤同じ/似た内容をマーキングしたり、囲んでつないだりする

⑥文献を横断読みしながら気付いたことを抽出し、整理する

読書猿(2020)『独学大全』P.384~393

引用マトリクス

①集めた文献のタイトル等を表の上端に記入する

②表の左端に参考文献リストを転記する

③左端の文献が出てくる箇所を拾い出して記入する

④言及が多い順に被引用文献をソートする

⑤引用している側の文献をソートする

⑥引用マトリクスを読み解く

読書猿(2020)『独学大全』P.394~405

要素マトリクス

①文献を集めて年代順に並べる

②マトリクスへ抽出する要素を決める

③選んだ要素を文献から拾い出しマトリクスを埋めていく

④完成した要素マトリクスを読み解き、気付いたことを文章化する

読書猿(2020)『独学大全』P.406~417

【補足】
文字だけだと分かりにくいので、読書猿さんの
レビュー・マトリクスの記事がオススメです。

文章構成ツール

  1. マインドマップ

    1. Xmind(https://jp.xmind.net/

    2. Coggle(https://coggle.it/

    3. MindMeister(https://mindmeister.jp/

  2. アウトライナー

リサーチの公表媒体(個人)

  • 個人サイト

  • note

  • SNS

参考文献

アクセンチュア 消費財・サービス業界グループ (2023)『外資系コンサルのリサーチ技法(第2版)』東洋経済新報社
読書猿(2020)『独学大全』ダイヤモンド社


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