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#ポエム

ふわりと白いものが降ってきた
差し伸べた手に乗ったのは
今年初めての雪だった
すぐに消えてしまったけど
柔らかい雪だった

触れたら消えてしまう雪
あの春の日に出会った
君のよう
少し胸が締めつけられる

あの日君に触れてしまったから
君は消えてしまったのだろうか
降り注ぐ白い花を見ながら
ぼんやりと考える

雪がとけたら春になる
君がいないなら
春になったって意味がない

濡れた足元を見て
白い

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透明な感情

透明な感情

透明な感情に満たされる

海のような水のような

何かしたいとも思えず

ただ虚無とは違うような

不思議な感情

自分自身が透明な感情に溺れる

不思議と苦しくなくて

居心地が良くて

溺れていたいけど

知らないうちに感情は消える

この感情はなんだろう

名前を読むには青すぎて

滲んだようにしか見えない

そのうち読めるのだろうか

この透明な感情の名前が