![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/105519081/rectangle_large_type_2_1c4b615728cabf11089eb6ab0f5763e8.jpeg?width=800)
美しい瞬間は孤独で、愛にあふれてる
今日は散歩をしよう。
そう言って布団をたたみ、身支度をした。
我が家から100mほどのところにある、山に続く道の入り口に向かう。
ふわっと、湿気を含んだ、山の匂いに包まれる。
整備された道に、木々や石が転がり、
いつしか自然にのまれていく。
カエルが跳ねる。
水が土に吸い込まれていく音が聞こえる。
細くなった道が途切れる場所で、空に響く鳥の声に耳を澄ます。
来た道を戻る途中、振り返ると木々のあいだから光が差し込んでいた。
![](https://assets.st-note.com/img/1684022526989-WrcDKLsxjt.jpg?width=800)
「何かを本当に美しいと感じる瞬間は、孤独だね」
そう言うと彼が不思議そうな顔をする。
「だって、美しさはその瞬間にしかないでしょう?
写真に撮っても、言葉にしても、
わたしが今この瞬間に感じた本当の美しさは誰にも共有できない。
自分の心の中でしか感じられない」
それを聞いて、
「今、一緒に感じているよ」
と彼が笑う。
昨晩降った雨で濡れた草花が揺れる。
![](https://assets.st-note.com/img/1684022765147-TqGF09IMLb.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1684022830055-oyGiZyfTSa.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1684022823434-Tds5Imw5Hy.jpg?width=800)
山道を降りながら、「大好き」と伝えたくなっている自分に気づく。
「美しいものを見ていると、なぜかあなたに大好きと伝えたくなるよ」
「心が澄んでいるのかな。僕も同じだよ」
山を出ると、家の周りの景色も鮮やかさを増していた。
![](https://assets.st-note.com/img/1684022947976-XF4GthpKYM.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1684022956489-I5qhdbJtu4.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1684023019615-bM3lMz5HkV.jpg?width=800)
このページをご覧くださってありがとうございます。あなたの心の底にあるものと何かつながることがあれば嬉しいです。言葉と言葉にならないものたちに静かに向き合い続けるために、贈りものは心と体を整えることに役立てさせていただきます。