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「ゆるやかな仲間」の力

本日、noteで開催している「awai リフレクションジャーナルクラブ」の共有会を開催しました。

「awai リフレクションジャーナルクラブ」はnoteの共同マガジン機能を使って、リフレクションジャーナルを共有する取り組み。

共有する・しないも自由な中でも、ジャーナルを書いている仲間の存在を感じられることが、ひとりでは始めたり継続したりすることが難しいことを続ける後押しになるのではという想いから試みてきました。

そして共有会での参加者の方のお話をお伺いして、そしてこれまで開催してきた共同探究や対話会のご感想等からも、「ゆるやかな仲間」の存在の大切さを改めて感じています。


ここで言う「ゆるやかな仲間」とは…

・同じもしくは似たようなことに取り組んでいるけれどもいつも一緒に取り組んでいるわけではない
・相手の存在を感じたり、考えを知る機会はあるけれども、直接関わりを持たないこともある

といったような関係性のこと。

ビジネスにおいては「弱いつながり(ネットワーク)」、つまりは集団と集団の橋渡しをするような「つながっていない者同士をつなぐ」役割が大切、という考え方があります。

「弱いつながり」の相手とは距離感はさほど近くはないけれど、だからこそ、普段とは違う情報をやりとりすることができるし、ときに相談をしたり助け合ったりすることができる。


一方で「ゆるやかな仲間」の間には「つながり」や「情報のやりとり」はあまり存在していません。

結果としてそれらが生まれることもあるけれど、そうでないこともある。

相手がどこの誰で何をしている人かさえも分からないこともある。

それでも、同じようなことに取り組んでいる人がいるということそのものが励みになり、その人の考えを垣間見ることが刺激になる。

そんな関係はお互いの「存在の力」を存分に発揮し合い活用し合っているいる関係とも言えるかもしれません。


そんな風に、普段存在は感じるけれどつながることのない仲間と話をすると、不思議なことが起こります。

相手の体験談や考えを聞いていると、自分の中に気づきやひらめきがふわりふわりと湧き上がってくるのです。

人の話を聞いていて気づきやひらめきが起こるということは珍しいことではありません。

しかしこの「ゆるやかな仲間」との間ではそれがより強く起こる。

なぜでしょうか。


もしかするとそれは「つながりの維持」が必要ないからかもしれません。


組織や共同体、パートナーシップなどでは、その関係性を保つことで自分の居場所も保つことができる。

そのためわたしたちは「つながりがある相手」との間ではそのつながりを保つために、相手に対して理解や共感を向けようとします。

それに対してつながりの維持が必要なければ、理解や共感をしようとするときとは違った意識で話を聞くことができる。

たとえば音の響きやエネルギーをそのまま聞くということもしやすいかもしれません。

そうすると、自分の中でも、言葉や意味といったこととは別のところで化学反応のようなものが起き、それがふわりと浮き上がってくる。


もちろんそこには大前提として「自分の居場所が守られている」ということが必要です。

そのため、「ゆるやかな仲間」の集まる場所としては

・何かをしていてもしていないくても存在そのものを認められる
・自分自身や他者のさまざまな面を受け入れる空気がある
・人を攻撃したり、傷つけたりしないというグランドルールがある

といったことが必要でしょう。

他にも

・利害関係がない(もしくは手放すことができる)
・共通した、もしくはそれぞれが自分なりの取り組みのテーマがある

といった状況だと、お互いが普段直接やりとりをしていなくても存在の力で影響を与え合い、かつ対話をするときには気づきがうまれやすいということを実感しています。


もちろん「ゆるやかな仲間」が、「つながりのある仲間」に変化していくことで深まるものや見えてくるものもあります。

2022年1月から3月のあいだに開催していたawai Co-Journey for Professionalで自己探究と共同探究の実践をされていた方々のご感想からもそれを感じることができますので、ここで参加者のうちお二人のご感想をご紹介します。


お名前

お仕事

探究テーマ

ご感想

①今回の取り組みはあなたにとってどんな時間や体験になりましたか?ぜひご感想をお聞かせください。
②今回のような取り組みはどのような方におすすめですか?


まさ(宇都出雅巳)

個人·組織の学び·成長をサポートするコーチ
昨年、公認会計士試験に合格し、
今年1月から監査法人にフルタイムで勤務。

「個人」と「集団」「組織」「社会」との関係
(とりあえず、「個人」と「組織」の関係、とします)

①自分一人では得られないさまざまな言葉、経験に触れることで、自分の経験、感覚を広げ、深める時間、体験になりました。また、グループセッションのほか、参加者との1対1のセッションがあることがとてもよかったと感じています。グループセッションの中でも3人セッションや1対1セッションもありますが、お互いに時間調整して1対1で向き合う時間を取ることはやはり、より自分自身や相手についても意識を集中する時間になったからです。

グループセッション、そしてその間の対話のセッションがあることで、日常生活全体が一つのセッション時間となって、取り組みに参加していた期間全体にわたって、Awarenessが高まり、気づき、学びの多い濃い時間になりました。

②コーチングなど対人支援を学び、実践されている方で、ある程度、学び、実践経験を積まれてきた方にお勧めです。あるコーチング流派に片寄らないようなグループ構成も心掛けてもらっているので、多様な視点から自分自身のコーチングなど対人支援のあり方・やり方を振り返る機会になります。

また、1対1のコーチングセッションをクライアントとして受けられてきて、少しマンネリ化を感じている方にもお勧めでしょう。

まささんの取り組みはこちら▼


えふ(Takuya)

対じぶん支援パートナー/中高一貫校教諭

自分自身を解放するセルフダイアローグの探究

①一言で表すとするならば「出会い」、そのような言葉がふさわしい期間となりました。 それは他者との出会いであり、自分との出会いであり、場との出会いでもあります。

毎回のライブセッションでは他者との関わりによって、何か新しいものが自分の中に息づいているのを感じます。次のセッションまでの探究によってそれが形作られていく感覚は不思議なものでした。自分が意図を持って取り組んでいるはずであるのに、全く想定していなかったことやものに出会う、出会ってしまう感覚。

日常と非日常が反転するかのようなと言ってしまうと大袈裟かもしれませんが、それほど現実の捉え方がガラッと変わるような体験でもありました。

わたしとあなた、わたしとわたしの関係性がもたらす影響力の大きさは計り知れない、ということを1ヶ月たった今でも鮮明に残っています。

場との出会いとは、他者や自分との出会いではなく、わたしとあなたがわたしたちになるという体験のことを指します。わたしであって、わたしでもないもの。さらにあなたでもないもの。誰一人が欠けても生まれなかったもの。これから仕事でもプライベートでも、人と生きていくことが不可欠な自分にとって非常に大切なものを手に入れた気がします。言い換えれば、わたしたちという視点で物事を見ることの大切さの意味が腑に落ちたと言えます。

今回の取り組みを経て、わたしたちは日々生まれ変わり、新しいものに出会い続けているということを学びました。一方で、自分の思考や他者の解釈・判断がそのことに気づかせないようになっていることにも気づきました。

今、自分は何と出会っているのか。そして、これからどんな人やものと出会っていきたいのか。そのために自分ができることは何か。 そのような問いをもってこれからも自己探究、共同探究を進めていきたいと思っています。

最後になりますが、場を用意してくださった草さんをはじめ、共同探究をご一緒させていただいた参加者の皆様に感謝を申し上げるとともに、これからのよりよい人生を静かに祈っております。

②新しい自分と出会いたい方
日常をアップデートしたい方
人生のテーマや使命を見つけたい方
自分の人生のテーマや使命を持った方と出会いたい方
自己実践、あるいはコーチングなどの1on1による実践に停滞感を覚えている方

えふさんが言葉や想いを綴っているものはこちら▼



クライアント・コーチでもない、同じことを一緒に学んでいるわけでもない、取り組みや想いとして重なるところはあるけれど違うフィールドや場に身を置いている間柄だからこそ、生まれてくるものがある。

「つながり」の先に何かが生まれることを目的にしているわけでないからこそ、自然に育まれていく関係性があり、やはりそこで生まれてくるものがある。


そんな、「ゆるやかな仲間」の力を、もっともっと探究していきたいなと思っています。



そんな想いから、awai では2022年6月からあらたな「試みと語らいの場」を開催します。

これまで共同探究会として行ってきたことを、さらに実践的かつそれぞれの方のペースやスタイルで楽しく取り組めるといいな思っています。

わたし自身、ひとりでひっそり探究をするのも対話や協働を通じて深めるのもどちらも好きなので、そんな風にゆらゆらといろいろなモードを行き来できる場にしていきたいです。

あたらしい試みを一緒につくってみたい方はもちろんのこと、自分らしい探究や実践、関係性の形を見つけていきたい方ともぜひご一緒できればと思っています。

「ゆるやかな仲間」とともに、あらたな旅に出てみませんか?

取り組みの詳細・お申し込みはこちら▼

あらたな取り組みについてはこちらの記事でもご紹介しています▼

*awai リフレクションジャーナルクラブの取り組みはawai Laguna内の取り組みに移行します。
*awai Co-Jouenry for Professionalは現在第三期実施中。今後はawai Laguna内の取り組みに移行する予定です。

このページをご覧くださってありがとうございます。あなたの心の底にあるものと何かつながることがあれば嬉しいです。言葉と言葉にならないものたちに静かに向き合い続けるために、贈りものは心と体を整えることに役立てさせていただきます。