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うすらい -あわいに暮らす-

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うすらいとは、春先に溶け残った薄い氷のことです。氷の向こうにおぼろげに見えるすぎゆく季節とちかづく季節のように、身体の中で言葉になりきれていない感覚と思考、そしてまだ感覚にも思考…
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#人生

庭を愛しむという生き方

一昨日からピーターさんの友達が我が家に滞在している。 「友達」と言ってもこれまで会ったこ…

めぐる季節とつづけるあゆみ

向かいの山にはすっかり日が差した。 大きな龍が暴れたかのように家の前の田んぼの稲はあちこ…

2024年8月の満月の現在地

目が覚めたら空が薄明るかった。 すでに垂れ始めた稲穂がさわさわと揺れる。 直接は見えないけ…

自然に善悪はない

眠りにつく前、ふと「自然に善悪はない」という言葉が浮かんできた。 「何を善いものとするか…

ことばの息づかい

またひとつ、人生の季節が巡ろうとしていることを感じる。 さびしさと安堵感。 今いる場所が…

賑やかな夢と静かな湖

今朝の夢も忙しかった。 鴨と子豚とラブラドールの仔犬三匹とハムスターが家の中に入ってきた…

雨とともに、水に流して

夏がやってきたかと思うような青空が、気づけば白くなり、しとしとと雨が降り出した。 それでもこれまでに比べると湿気は少ないように思う。 梅雨の終わりが近づいているのだろうか。 子猫のうち一匹の姿が見えないと思ったら、茶道具を置いている棚の中ですやすやと寝ていた。 棚には登ったらダメだよと何度も言っているが、猫にはそんなことお構いなしだ。 それにしてもなぜあんなところで寝るのだろう。 心地よく寝られるところはいくらでもあるだろうに。 椅子から飛び移って、遊んでいるとこ

からあげが冷めない距離で

昨晩は近所の移住者仲間のカップルとからあげを食べた。 朝、昨晩のうちに玄米を水に浸してお…

ゴミと情報 -世界に静けさと余白を取り戻すために-

「テレビを消してもいいですか?」 調理場から出てきた老齢の配膳係にそう聞くと、キョトンと…

自我殺しの夢とパートナーシップの更新

明け方、随分と強い雨が降った。 コスタリカのジャングルの中で暮らしたことを思い出す。 強い…

矛盾だらけの世界を生きる

「日本人は以前はたくさん来ていたけれど、今はあまりいないね。今はロシアの人がたくさん来て…

旅立ち

鳥の声が聞こえ始め、部屋の中がうっすらと明るくなり始めていることに気づいた。 そんな風に…