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創作過程で読んだ本① 宮野真生子、磯野真穂『急に具合が悪くなる』

小松菜々子は昨年の夏から、今作『あわいにダンス』の創作に向けて継続的に読書会やオープンリサーチの場を開き、さまざまな本や人と出会ってきました。創作過程で読んだ本のいくつかをご紹介します。

宮野真生子、磯野真穂 『急に具合が悪くなる』 晶文社 2019年



『急に具合が悪くなる』

哲学者 宮野真生子さんと人類学者 磯野真穂さんの往復書簡。

何かを選択するときに正しさを求めようとする息苦しさ。そんなエビデンスに裏づけされた生き方を少し休憩して、偶然の中に身を投じる。

自分の身体を信じてみること。ちゃんと色んなことに反応していて、感じていて、変容しながら未来を掴み取る力を持っている。そして必ず訪れる別れの中で、お土産のような大切なお話。

人生は全然合理的じゃない。理不尽で歪で、でもだからこそ大切な誰かと偶然出会えたりする。googleマップを少し閉じて、自分の目で自分の足で街中を歩いてみようと思える一冊です。

(小松菜々子)

小松菜々子(振付・演出)
ダンサー/振付家
自分自身を宇宙の地学的混合物の表出の一つととらえ、自分の身体と天体的構造の交換可能性をパフォーマンスする。心が動かされることや思考が振り付られることをダンスと捉え身体感覚の拡張をモチーフに作品を制作。
今までに余越保子、山田うん、垣尾優、井手茂太、梅田宏明、森山未來の作品にダンサーとして参加 。
自身の振付作品に『モザイク』@ArtTheater dB KOBE(Kobe, 2022)『Border』@Aoyama Spiral Hall (Tokyo, 2019) など


公演情報

dBアソシエイト・アーティスト小松菜々子 新作
『あわいにダンス』

日程:2023年2月4日(土)・5日(日)
集合場所:アトリエKOMA(兵庫県神戸市長田区駒ケ林町2丁目2−3
詳細は下記の記事をご覧ください。


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