習慣化に必要なことを言語化してみた
はじめに
こんにちは、aviciidaです。
普段は英語アプリmikanでPMをしています。
これはmikan advent calendar (!) の1日目 (!!) になります。
いきなりですが、みなさんは何かを継続することは得意でしょうか?
僕は得意な方だと自負しています。
ここ数年で日記・筋トレ・ランニング・勉強などの習慣化に成功してきたことだけは、自分でも胸を張って自慢できます。
筋トレや、mikanの事業ドメインである英語学習も例に漏れず「継続できない」という声をよく聞くので、何か参考になればと思い、自分が何かを習慣化するにあたって気をつけていることを言語化してみます。
やろうと思っても、体が動き出さない
なかなか成果が出なくて、モチベーションが下がってしまう
数日は続いても、どこかで忘れてしまう
1日途切れると、やる気がなくなって挫折してしまう
習慣化するぞ、と思っても上記のような「よくあるうまくいかないパターン」に当てはまって挫折してしまう人にはおすすめです。
具体的に習慣化したこと
日記
2021年11月から365日以上連続
日記自体は2016年10月からの6年間で1,700日以上継続(週5日くらいの計算)
筋トレ
2021年の1年間、週5くらいの頻度
2018年の5月から3ヶ月間でほぼ毎日
ランニング
2022年10月, 11月で連続で合計距離100km/月突破。ランニングできなかった日は2ヶ月間で10日のみ
勉強
Duolingoで270日連続でドイツ語を勉強
mikanで100日連続で英語を勉強
これは途絶えてしまい、今は再チャレンジして27日連続(Duolingoに負けてます・・)
意識していること
日記でもランニングでも、何かの行動が完了するまでには以下のステップに分解できます。
① 思い出すこと
② 動き始められること・完了すること
また、2ステップに横たわるような形で
③ 適度なモチベーションがあること
も大切です。
(改めて書いてみると、The Hooked Modelとほとんど同じでした)
1. 思い出すこと
習慣化する上でまず大きな障壁になるのが「忘れてしまうこと」です。
日記を書くことや、アプリで勉強することを、忙しい日々を送っている中に組み込もうとしても大抵の場合は、数日継続した後に忘れてしまいます。
毎日その行動を忘れずに思い出すために私が意識していることは2つ。
「毎日決まった時間・場所で行う」ことと「常に見えるところにおいておく」ことです。
毎日決まった時間・場所で行う
これは、mikanの継続率改善のためにユーザーインタビューをしていた時に、ヘビーに使ってくださっている方々に共通していたことでもあります。
簡単に言うと「既に習慣化されている日々のルーティンに組み込む」ことです。
上記の記事では「毎日の通勤電車の中」や「お風呂の中」がありましたが、それ以外でも「歯を磨く時」や「夜ベッドに入ってスマホいじる時」など、毎日やっているルーティンの中に組み込められれば何でもOKです。
私の場合は、
ランニング:朝起きてすぐ
Duolingoとmikan:朝のランニング後の朝風呂時
日記:夜の入浴時
と決めています。
ちなみにmikanに関しては、既にDuolingoを200日以上継続した状態で再開したので、「Duolingoの後にやる」ことにしました。このように、あることを習慣化できると、別のことも習慣化しやすくなります。
最初はその時間・場所で行動するように意識をする必要がありますが、ある程度続けることができれば、むしろその行動をしたとき(起きた時、朝風呂に入っている時など)に「あ、あれやらなきゃ」と思い出すことができるようになるでしょう。
常に見えるところにおいておく
毎日決まった時間・場所で行うのも、その時に思い出す必要があり、時にはどうしても忘れてしまうこともありますよね。
そうならないように、常に目に入るようにしておくことが大事です。
例えばmikanであれば、スマホを起動した最初のホーム画面や、できればホーム画面下のDockにおいてほしいと思っています。スマホを開くたびにmikanのアイコンが目に入って「やらなきゃ」と思い出すからです。
私は日記をDay Oneアプリで書いているのですが、スマホのウィジェットがすごい良くてお気に入りです。
直近7日間で日記を書いた日・書いてない日がわかりやすいウィジェットをホーム画面においておくことで、単純接触が増えるだけでなく「今日はまだやってない」と思い出せるのです。
ランニングに関しては、朝起きたらまず行くリビングにランニングウェアを置くようにしているので、朝起きてまず考えるのは「今日もランニングしよう」ということです。
2. 動き始められること・完了すること
これで習慣化したいことを思い出すことはある程度可能になりますが、思い出しても「面倒くさい」と思って動き始められず、「今日はいいか」とやめてしまうこともあります。
作業興奮とも言われますが、やり始めさえすれば、やっているうちにやる気が出てくるものです。やり始めさえすればもうあとは完了できるので、最初の「やり始めること」が大事だと思っています。
mikanでいえば「アプリを開いた時点」、日記でいえば「今日のエントリを作った時点」、ランニングでいえば「着替えた時点」で、もう98%くらいは完了していると言っても過言ではありません。
その動き始めに必要な要素は3つあります。
「意思決定の回数を減らす」と「その行動自体を少しでも楽しめるように工夫する」そして「その行動自体の、やるべき理由を探す」です。
意思決定の回数を減らす
スティーブ・ジョブスが毎日同じ服を着ていたのは有名な話ですが、どんなことであっても、何かを決めるのは疲れますよね。
ランニングや筋トレなどを習慣化する上でも「具体的にやること」が決まっていない状態だと、行動に移すことがなかなか難しいはずです。
何をするかが決まっていないなんてのは些細なことのように思えますが、行動し始めるにあたっての意外と大きなハードルになり得ます。
動き始めるまでの無駄な意思決定の回数を減らしましょう。
私の場合は、ランニングであれば、走りたい距離ごとのお決まりのルートがありますし、筋トレであればメニューは順番も含めて毎回全く同じでやっていました。
(腹筋→背筋→ベンチプレスの20kg, 40kg, 60kg, 80kg)
Duolingoもアプリ起動時に「何をすればいいか」が非常に明確になっていてその辺りの意思決定をしてくれているので行動に移しやすいですね。
mikanは起動時の画面での選択肢が多いので、始めたばかりで慣れてないユーザーさんは戸惑ってしまうかもしれません。この辺りは改善できそうです。
その行動自体を少しでも楽しめるように工夫する
いくら思い出しても、やることが決まっていても、その行動自体が楽しくなければただの苦行になってしまい、継続できません。
逆に、何でも良いので、自分としての楽しみを見出せると、思い出してから動き始めるまでのエンジンになります。
mikanにしてもDuolingoにしても、多くのユーザーが継続できているのは、一般的にはつまらないとされている勉強が、楽しくできるような作りになっているからだと思います。
私はかつてランニングを習慣化しようとして挫折してしまった時期があったのですが、その時の原因は、あまりにもタイムを伸ばすことばかりを意識してしまって、ランニング自体が楽しくなくなったことでした。
逆に今継続できているのは、「タイムは気にせずゆっくりでもいいから走って、景色を楽しもう」と楽しむ方向に意識を向けているからだと思っています。
また、新しい場所を訪れるのが好きな人は「観光」だと思って周辺をランニングすると、観光という第一目的が達成された上に、ランニングにもなるという「一石二鳥」の状態を作ることができますね。
私もたまにいつもの決められたコースではなく、行きたい場所ベースで走ることがあります。そのときは「何をするかが決まっている」を担保するために、前日には行きたい場所それに合わせたルートを決めるようにしています。
その行動自体の、やるべき理由を探す
楽しむことと少し似ていますが「その行動自体がどれだけ自分にとって良いか」を調べるのも、動き始めるためのエンジンになります。
例えばランニングを習慣化しようとした時に
朝ランニングするとどんな良いことがあるか(頭がスッキリする、生産性が上がるなど)
何分くらい走るのが1番体に良いのか
などを調べることにより、「自分の身体に良いことをしている」と思うことができ、早くランニングがしたいと思うようになりました。
また、去年から日記を毎日書こうと決めた時は、「1日15分振り返ればパフォーマンスが23%上がる」という記事を読んでモチベーションを上げたりもしていました。
3. モチベーションがあること
筋トレや勉強など自己研磨系のものは、成果が出にくいためモチベーションが下がりやすく、それで挫折しまうことが多いです。
逆にモチベーションがあると、行動するのを思い出しやすくなったり、思い出してから動き始めやすくなったりします。
もちろん人それぞれなので、あくまで一例として挙げてみます。
「継続や行動を可視化する」「はっきりした目標を置かない」「できなかった日の翌日こそが本当の勝負」です。
継続や行動を可視化する
「継続」や「積み上げ」が可視化されること、つまり努力が可視化されることは、成果が出にくいことを長期的に習慣化したい時に大きな効果を発揮します。
思い出して、行動して、その結果何かのゲージがたまっていく・増えていく ことでモチベーションが上がり、さらに習慣化が強化される。このような良いサイクルに入れる工夫をできれば、より挫折しにくくなるのではないでしょうか。
ランニングの管理アプリのRunkeeperやGarmin Connectはその辺りの可視化が良くて愛用しています。
また、Duolingoやmikan、そして日記のDay Oneでも、「連続日数」「xp」「合計学習時間」そして「合計日数」などが見えるようになっています。
今だとNotionで習慣化の管理もしやすくなっていると思うので、そういうのも使ってみても良いかもしれません。
要は、ただ行動して終わりにするのではなく、その行動・努力が可視化される工夫をすることが大事です。
はっきりした目標を置かない
モチベーションを保つことを考えると少し逆説的な感じもありますが、私はむしろ、目標は高くしすぎないか、もはや置かないくらいでも良いと思っています。
勉強にしても、筋トレにしても、さあここから習慣化しようと思う初期の段階が1番モチベーションの高いタイミングであることが多いです。その時は気合が入っているので高い目標を立てて達成してやろうと思うわけですが、大抵のものはすぐに大きな成果は出ません。
すぐに成果は出ない以上、今やっていることと目標の乖離が大きい状態がしばらくの間続いてしまいます。そうすると「ギャップを埋めないと」という気持ちになり、行動自体に「楽しさ」よりも「義務感」や「辛さ」を感じてしまい、モチベーションが下がり、挫折しやすくなってしまいます。
さらに、目標を置くと、その目標を達成した時に燃え尽きて習慣が途切れてしまうことも多々あるので、習慣化を目指す上では、目標を置くこと自体が不要なのではと感じます。
(大学受験が終わった途端、高校3年間毎日続けていた勉強をやめてしまった顔)
私としては、目標に向かっていくことよりも、日々積み重ねて感じる成長実感から湧いてくるモチベーションの方が好きです。目標は置かずに、フワッと「いつかこんな風になれたらいいな〜」くらいに思っておくくらいがちょうどいいのではないでしょうか。
かつてランニングを挫折した話をしましたが、そこから「景色を楽しむ」ことを目的にして再開して以来は継続することができ、結果的に当時よりも圧倒的に良いタイムが出るようになりました。
目標を置くよりも、楽しくやることを優先してまずは継続する、結果は後からついてくるということは往々にしてあるのではないかと思っています。
もちろん、人によってモチベーションの上げ方は異なるので、自分にあった目標管理ができると良いと思います。
できなかった日の翌日こそが本当の勝負
普通の生活をしていると、毎日同じ生活リズムで過ごすのは難しいかと思います。日によっては旅行に行っていたり、体調を崩したり、飲み会に行ったりして、普段のルーティンが崩れることはよくありますよね。
そういう日は「できなかった…」となることが多いと思うのですが、大事なのはその翌日です。
習慣化していたことができなかった日(もしくは数日)の翌日で、またちゃんとやること、これが長期的に継続していくために必要になってきます。
できなかった日があると、もうやめてしまおうという思いが強くなるものですが、そここそが大事と踏ん張って、また軌道に戻していきましょう。
目標の話とも繋がりますが「毎日絶対やろう」と思っていると、できなかった日があるとモチベーションが下がりやすいので、こういう意味でも、強い決意や目標はない方が良いですね。
まとめ
忘れずに、思い出すような仕組みを作る。
毎日決まった時間・場所ですることで、日常のルーティンに組み込むようにする
常に見えるところにおいておく
動き始められるようにする。
何をするかを具体的に決めておくことで、当日は特に何も考えずに体が動くようにしておく
その行動自体を楽しめるような工夫をする
その行動自体をやるべき理由を探す
モチベーションを保つ。
継続や行動を可視化して、積み上がっていくのを実感できるようにする
はっきりした目標を置かない
できなかった日の翌日こそ頑張る
最後に
習慣化は奥が深くて面白いです。
ここまで書きましたが、まだまだ整理できていないところや、抜けている観点があると思います。
ぜひお気づきの点がありましたら、コメントなりDMなりいただけると嬉しいです。
また
プロダクトの話
習慣化の話
ランニング
サウナ
サッカー
など一緒にできる方がいらっしゃれば、お気軽にご連絡ください!
おまけ - 使っているアプリ
日記アプリ:Day One
ランニング:Runkeeper, Garmin Connect(Garmin Connectで筋トレも記録してました)
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