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インリンとアーモンドアイの不定期万冊 第3回 安野モヨコ『さくらん』
呂雉「虞姫ちゃん、平和なコーナーになってるね」
虞姫「姐さん、何だか嵐の前の静けさみたいですけど…」
呂雉「…確かに」
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インリン「アイちゃん、今日の本は安野モヨコさんの漫画『さくらん』(講談社)ね。蜷川実花さんが映画化した漫画でしょ?」
アーモンドアイ「はい、蜷川さんは岡崎京子さんの『ヘルタースケルター』も映画化していますが、蜷川さんは本業が写真家だけあり、映像美が見事です」
インリン「この主人公の〈きよ葉〉ちゃんって、オルフェーヴル君の人間女子ヴァージョンみたいな子ね」
アモアイ「…さ、さすがにきよ葉さんに対して失礼ですよ」
インリン「舞台は江戸時代の吉原の遊郭だけど、ある意味キレイな『ぼっけえ、きょうてえ』ね」
アモアイ「どちらも色々な意味で『ウマ娘』のアンチテーゼです」
インリン「明智紫苑さんの関係性萌え傾向の一種である〈キャットファイト〉要素もあるね。女の修羅場の業界だから当然か」
アモアイ「吉原の遊女たちがメインキャラクターたちですから、当然吉原の遊女としてのそういう場面もありますけど、男性向けエロコンテンツと比べると上品な描写です」
インリン「この漫画のオアシスは、きよ葉ちゃんの初恋相手の男性だけど、その業界ゆえの悲しさがあるね」
アモアイ「ある意味、娑婆の女性以上に純粋ですね。いわゆる〈黄金の心を持つ娼婦〉属性ですね」
インリン「それって、要するに素人女性の打算に対する皮肉でしょうね。いわゆる婚活女子を嫌う男性たちは多いようですし」
アモアイ「それはさておき、もし仮に『ウマ娘』の世界がこの漫画やよしながふみさんの『大奥』のようだったら、ディープインパクト先輩や私の父(ロードカナロア)は洒落にならない立場や心理状態になってしまいそうでつらいですね」
インリン「……(涙)」
【椎名林檎 - カリスマ乙女】
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