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ひとり芝居を終えて

アポックひとり芝居フェスティバル
『APOFES2022』参加作品
「震える私の心の音」

おかげさまで無事終演いたしました。

まず、多方面への感謝の気持ちでいっぱいです。こんな厳しいご時世のなか、諦めずに最終日まで開催を続けてくださったAPOFES主催者さま、スタッフさま、物凄かったです。23組もいるのにひと作品ひと作品真摯に向き合ってくださり、ありがとうございました。
そして、開催していただいてもお客様がきてくださらなければ演劇は成立しません。ご来場くださいましたお客様、お忙しいところ、遠方から、心のこもった差し入れをいただいたのもコロナ禍以前以来です。久しぶりにお見送りもできて嬉しかったです。何よりも会場で温かく見守ってくださったこと、ありがとうございました。
そして、ご来場は叶わずとも配信でご視聴くださいましたお客様、直接会えずとも応援は確実に届いております。ありがとうございました。
共演はしていないけれど同じくライバルでもあったAPOFES出演者さま。座談会(あの座談会は私のひとり芝居稽古におけるかなりのターニングポイントになりました)を企画してくださったくまがいじゃるさんをはじめ、多くの方が配信で観てくださってご感想をくれましたり戦友であります。ありがとうございました。
今回、たったの2ステージにも関わらず、配信も含めると120人以上のお客様にご観劇いただきました。素晴らしい宣伝美術に関わってくださった、保坂様、藤尾様、KUMA様、ありがとうございました。
前日にも関わらず、ゲネプロ撮影を快く引き受けてくださった中野あき様。ブログには撮っていただいたステキな写真をたくさん載せさせていただきたいと思います。

そして、ひらいまる。低予算でのご依頼にも関わらず脚本・演出を引き受けてくださって、私がやりたい「バレエ」を取り入れてくださって。私の実体験を取材してエンタメとして昇華してくださいました。演出面でも私の面倒臭い質問にも真摯に答えてくださって、ひらいまるとの信頼関係で千秋楽までなんとか終えることができました。ありがとうございました。

ひとり芝居はとにかく「孤独」で自分と向き合わなければいけないことの連続でした。

自分一人で稽古場に行き、セリフ確認をして、通して、動画をチェックする、その連続です。

普段の稽古ですと、セリフ覚えの時だけは孤独ですが、読み合わせをすると新しい発見がたくさんありますし、あまり孤独は感じたことがありませんでした。

ですので、1週間や2週間に1回ひらいまるに会える演出稽古はものすごく大きいものでした。抱えていたもやもやしたものを解決してもらえたり、観てもらえることで新しい感覚で芝居ができたり、とても大切な時間でした。

また、今回は初日ステージ2週間後に千秋楽ステージというかなり変わったスケジュールでした…
初ステは完本からの必死なセリフ覚えからの流れのままなんとか終えたのですが、その後の2週間どうやって過ごすのか、これもとても悩まされる問題でした。

初ステで少し思ったのが、客席がかなりほぼ円形劇場とでも言いますか、横からご観劇されるお客様も多いということでした。
有難いことに両ステージ満席でしたので、席によってはセリフが聴き取りにくかったり見えづらかったりがあったのかな、ということに関して少しでも改善しようと2週間稽古いたしました。
セリフに関しましても、初ステでは大きいミスはなかったものの、一言一句台本通りとはいってなかったので、せっかく時間があるのですから、ひらいまるが書いてくださった言葉の美しさを正しく届けられるようセリフチェックも徹底的に行いました。

本番前、定期的にかなり激しい不安に襲われました。病気の関係もあるとは思うのですが、普段の公演前には経験したことのなかったものでしたので戸惑いが大きかったです。
その不安をかき消す為にとにかく稽古を繰り返しました。自分でも引くほど稽古しました。
特に千秋楽の前日は孤独と不安感で明日舞台に立てる状態ではありませんでした。通しても今までうまくいっていたラストが今までで1番出来が悪く…ショックで稽古場を出なければいけないギリギリの時間まで調整を繰り返しました。

しかし、千秋楽のステージでは今までの不安が幻覚だったのようかにセリフが身体からでてきてあっという間に公演が終わりました。一度も邪念といいますか、要らないことを考える瞬間がなく、今までで1番集中することができました。
これはまぐれではなく、今までの稽古の成果と、前日の充分な睡眠と温泉療法のおかげであることを確信しております。健康を整えることがパフォーマンスを最大限発揮することに必要だということを病気を経験して知って実行することができました。むかしの自分からの脱却をできたこと嬉しく思います。

千秋楽を終えた今、玄関にはお客様から頂いたお花があり、差し入れのお菓子をいただいたり、心のこもったご感想を読んだり。バイト先では配信を観てくださった方が楽しかったよー!と言ってくださったり。私はこんなにも周りの方に恵まれているんだ、ということにふと気付かされました。

病気のせいか時折激しい不安感に襲われますが、実際はそんなことはなく、周りの方々に支えられてひとりではありません。そんなことを、改めて考えさせられた数ヶ月間でした。
ひとり芝居フェスティバルに応募したきっかけはこの療養日記でも書いた「どん底の8月」コロナ禍第五波による公演中止でしたが、期せずとも今後も私はひとり芝居を続けることになると思います。

私の叔父(元テレビ局プロデューサーで今はほぼ毎日演劇を観ているような人)が「ひとり芝居は続けるように」と言ってくれたのです。
叔父の言葉だけではありません。とにかく今回はお客様からの評判が驚くほどに良く、今後も演劇活動を続けていく上で私にとってとても自信になりました。

この作品はきっといつか再演すると思います。

新作のひとり芝居にも挑戦するでしょう。

その時にはまた成長した姿をみていただけるよう精進いたします。

また、今週末には
『APOFES2022グランドフィナーレ』
YouTube生配信がございます。
【2/12(土)20時〜】
URL:https://youtu.be/C-tBgctv1fw
※アーカイブも残ります
zoomによるAPOFES主催者と23組の参加者の公開打ち上げのようなものです。YouTubeなので無料でご覧いただけますので、よろしければご視聴いただき余韻に浸っていただければ嬉しいです。

次回出演は
モミジノハナ第三回公演『粗末な人たち 新宿編』3/23(水)〜27(日) @SPACE雑遊
詳細 :https://momijinohana.jimdofree.com/next/
となっております。本日から稽古が始まりますので武者震いしております。

また劇場でお会いできること、心から楽しみにしております。今後とも宜しくお願い致します。

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