「アバター：ウェイ・オブ・ウォーター」新しいスタート
前作で死んだはずのシガニー・ウィーバーが何を演じるんだろうって思ってたら、まさかの子供で登場。CGってすごいなって思いました（小並感）
復習がてら前作の「アバター」を観直し。2009年の映画だから約13年も前に観たきりだった。当時は映画館で3Dで見て、3Dすごい！ってなった覚えがある。それからしばらく3Dで映画を観てたけど、眼鏡オン3D眼鏡は疲れることに気づいた為「トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン」を3Dで観て以来それっきり。本当はIMAXで観たかったけど、近所のIMAX劇場は3D IMAXしかなかったので2Dで鑑賞。でも十分いい映画館を選んだので十分その映像美を楽しめた。
アバターの”新しい”作品ということ
アバターに続編が作られる、という話は前作からずっとあった。しかもシリーズ化の想定があるらしい。10年くらい前から聞いてた話だったので本当にやるのか？と思っていた。というのも前作の「アバター」というストーリーがその後の展開としては大きくは変わらないだろうと思っていたからだ。しかし、まだ前作だけでは表現され切れていないものがあった。それがパンドラという惑星だ。今作はまさしくその”パンドラ”に焦点を当てた、もっと言えば”「アバター」という作品はパンドラを舞台にしている”ことの表れだ。というのも前作は”アバター”という人間がナヴィの身体にその精神をインストールして…という話が主だっている（もちろん映像美も映画の醍醐味ではあったが）今作では前作の舞台であった”森”から”海”へ移し別の文化、生物、環境にスポットライトが当たることで、13年経った今でもパンドラの”新しい”発見をサリー家と共に観客に提供する。
ストーリーは割と王道だ。前作も同じくだが、物語の三幕構成はしっかりと分かりやすく描かれている。第一幕で世界との分離、第二幕で新しい世界への以降、第三幕で世界への再統合。少なくとも映画を観慣れた人であれば、正直なところストーリー展開は読めたかもしれない。しかも３時間以上も上映時間がある為、これだけ聞くと飽きてしまうのではないかと思うが、上述した通り、パンドラの新しい風景が我々を飽きさせずにあっという間の３時間で、水中表現はどれも感動する美しさであった。ロアクがパヤカンと優雅に遊泳し、水中から水面を撫でるシーンは特に良かった。テンプレさを感じつつ、パンドラを背景に新しさを描いている。
思えばキャメロンは「ジェームズ・キャメロン 深海への挑戦」というドキュメンタリー映画にもある通り、マリアナ海溝に単独で潜ったりと、海に対して相当な関心がありそうだ。調べてみると難破船の探索を行なったりと、海洋探検家という顔も持つらしい。「アバター」にも相当な力を入れていることからも、その水中表現の圧倒的な説得力が今作にも活かされているのは間違いない。
その他思ったこと
前作の敵であったクオリッチ大佐たちがアバターとして戻ってくるのは面白かった。フィジカル面での差がなくなり、訓練されているのでより強力に帰ってきたというが、あまりそれが活かされた場面が無いのは気になったけども。
個人的に、悪い事してた人が被害者側からアベンジに会うざまぁみろ！！なシーンが好きなので、捕鯨ないしトゥルクン狩りをしていたスカイ・ピープルたちが腕ちぎれたりして死んでいくシーンはとても好き。久しぶりにこういうシーン観れた気がする。ありがとうキャメロン。
前作でも触れられていたが、どうやら地球はもう住めない星になり、パンドラに人類を移住することが目的となっているようだ。その為、前作の和解や懐柔といった手段は無く強硬手段がメインとなっていることが話される。しかし、その割には個人的な復讐だったりトゥルクン狩りによる資金調達だったりと、どうもその緊張感が描かれない。映画のテーマとして重要ではない点ではあるけど、子供が出たり、今後壮大なシリーズ化が想定されている「アバター」という作品にいろんな語られるべき余地が残されている、という一種の楽しみ方を提示されている表れなのかもしれない。
おわりに
前述した通り、アバターはシリーズ化が決まっており2028年までに残り３作品が想定されているらしい。今作は２作目ではありつつも、パンドラという舞台にスポットが当てられ、そのスタートが切られた作品と言えそうだ。続編では砂漠や山岳地帯、極圏などが舞台になるという話もあるらしい。今後パンドラの素敵な景色をより様々な視点で描かれていく期待、またスカイ・ピープルとの闘いがどう描かれていくかはスパイダーの存在が父を助け、そしてキリの父親という謎（大体想像できそうだけど…）といったいくつかの伏線がばら撒かれた。なにより、これからもずっとキャメロン映画を観ていきたい。
おわり。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？