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バラと昼寝イス

 東京にあった実家の近くに「林試の森公園」というのがあります。林業試験場が筑波に移転した跡地に作られたものです。
 子どものころ、しばしば、壊れた塀の隙間から林業試験場の中へ忍び込んで、遊びました。地域の子どもたちの格好の遊び場でした。試験場とはいえ、それほど人手が入っていない森が、東京の下町と山手の境目くらいの所にありました。いま思い出しても夢のような場所でした。しかし、公園として整備されてしまったら、その魅力は消えてしまいました。
 タイトルの写真は、沖縄南部の海辺。

2010年6月27日
リージェンツ・パークのバラ園

 英国の国花はバラ、その花が咲き誇るリージェンツ・パークへ行きました。広々とした草原地帯の中に、バラ園や野外劇場、動物園などがある実に美しいところです。
 バラ園は、クィーン・メアリー・ガーデンといいますが、そこをそぞろ歩いて、私は日本との大きな違いを感じました。

蜂が……。

 公園内には、バラの他にさまざまな花が咲いているのですが、ものすごいたくさんの蜂が、その花に集まってくるのです。きっと、農薬があまり使われていないのでしょう。実際、もしこれが日本の公園だったら、バラの花は、こんなに自然な感じでなく、もっと整然としているでしょう。
 確かに咲き誇っていて、きれいですが、ある意味では、咲き乱れているだけとも言えるような美しさです。

あまり見たことのない色の薔薇。

 日本の公園たとえば日比谷公園などと比べて、ここの公園は、それほど手入れがされていないのではないかと感じます。公園ではあるけれども、とても自然が豊だと感じるのです。さまざまな小鳥は終始さえずり、木の実をついばむ姿が見られます。そして、ぶんぶんと蜂が花に群がっています。とこにも立ち入り禁止の柵なんかありません。芝生の上でみな寝転んだり、ビールを飲んだり、ベンチに座って本を読んだり……。とっても気持ちの休まる空間でした。これが、ロンドンいう都市の中心部からほど近いところにあるのですから……。

癒される。

 日本の公園のように、不自然に手をかけたという感じではありません。確かにバラの品種ごとに区分けはされているけれども、あとはみな勝手に咲いていると売った感じです。

こんなふうに、昼寝いすが置いてあって、自由に座って昼寝でもするのかと思いきや……。
座ってからしばらくたったら、料金を徴収にきました(笑)。

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