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はじめに

オウム真理教での体験を綴った「オウムとクンダリニー」を章ごとにマガジンにまとめています。

私は、平成元年(1989)にオウム真理教に出家してから、教団の出版活動を担う編集部に三年、その後、東京本部道場で三年ほど信徒指導を担当しました。

地下鉄サリン事件(1995)を経て、2006年末にオウム(アレフ)を脱会したのですが、教団がなぜあんな事件を起こしたのか理解に苦しみ、やめてからもずっと考えさせられてきました。そして、「オウム真理教とは何だったのか」ということを理解するために、オウムでの体験を振り返ってブログに書いていったのです。

その後、麻原教祖が正気を失っているらしいことが伝わってきて、2018年には13人全員が処刑されました。心神喪失状態であるともいわれていた麻原教祖をはじめとして、だれ一人殺していない人も、反省して法廷で麻原さんを批判した人も、再審請求している最中であっても、一斉に処刑されたのです。

言葉にできない衝撃がありました。ショックの後に「これはいったいどういうことなんだろう?」という大きな疑問が残りました。12人の元弟子たちは、麻原さんと麻原さんの説く「真理」を一度でも信じた、そのことによって処刑されたようにしか思えませんでした。

13人全員が一斉に処刑されるという破滅的な結末を迎えて、私のオウム真理教についての総括は大きく変わらざるを得ませんでした。過去記事を整理しながら、そういうことをぼつぼつ書いていこうと思います。



【完全版】「オウムとクンダリニー」各マガジン

【序章】事件と私の問題意識

【第一章】在家信徒の頃

【第二章】富士の出家生活

【第三章】解脱の極厳修行

第四章】教団拡大と予言

【第五章】終末と破壊

【第六章】麻原教祖逮捕・活動停止

【第七章】教団分裂と脱会


マガジン【母たち国へ】(続・オウムとクンダリニー)


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