絵描きの初雪日記
二月五日
寒い……すごく寒い
窓の外、いきなりの牡丹雪
天気予報通り
かなり激しい
思わずベランダに飛び出て写真を撮ったけれど
雪空に雪は上手く写らなかった
絵に描いたような牡丹雪に興奮して
雪で霞んだ向こう側の世界を妄想する
が、電車は止まらないかしら?
と、すぐに現実に引き戻される
やっぱり私もおとななんだ
猫耳帽子ともこもこブーツを装着して
駅までの道のり
まだ積もってはいない
ひらひら舞い落ちていたはずの牡丹雪は
途中で勢いづく霰に変貌した
アスファルトをまん丸の小さな氷の玉が
幾千万粒もキンキンと跳ねて転がる
忙しい空と騒がしい足元だ
駅の上りのエスカレーターの前の女性
白いロングコートにハネが飛んでる
こんな日は服の色にも歩き方にも気を遣わなくちゃ
自分の荒目のハウンドトゥースのロングコートを確認する
和名で可愛くいうと千鳥格子
赤の猫耳帽子と合わせて
雪と似合う気がした
今日の患者さんはいつもの半分にも満たなかった
動きが少ない分、院内も余計に寒かった
なのに、お腹空いたな
アルファポリスに書きたい時だけ書く気まぐれ日記擬きを書いています。
この日記は今日二月五日のものを、そのままこちらにアップしました。
気が向いたら読んでやって下さいまし。
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