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親戚紹介①母方の祖父

これで、私が濃厚に接触してきた私の家族についての話が一段落した。

それでは親戚紹介にも触れていきたいと思う。
まずは母方の祖父から。

この話もまた結構ドロドロの話になるかも知れない。

私の母方の祖父の家は、茨城にあって小さな建設会社を営んでいた。私が幼少期から小学生にかけて、よくお盆や正月に母と妹と共に帰省していた。

子供心には、祖父の家の敷地はとても広大に見えた。母屋の他に大きな倉庫が2つくらいあって、庭石や植木、盆栽などもたくさんあった。そして、祖父は趣味で闘犬をやっていて、土佐犬が4匹くらいはいただろうか。子供には、土佐犬はとても身体が大きいし、鳴き声も大きく、とても怖い存在であった。また、私が幼少期にはクリちゃんというキジトラのねこもいた。栗がつく地名で拾われたので、この名前になったと聞いていて、ねこはおとなしいし、いろいろな動くものに反応していたので、私もよくねこと遊んでいるのだった。

また軍鶏や鶏もたくさん飼われていたのを覚えている。鶏はたまごを産むのに飼っていのだと思うが、軍鶏は何故飼われていたのかまでは、覚えていない。

祖父は、その建設会社の社長であった。

だが、経営はあまりよろしくなかったようで、私たちが帰省している時も、お客さんが来て、億単位のお金を貸すとか借りるとかなんとかという話が聞こえてきていた。

祖父は私や妹が小さい頃は本当に可愛がってくれていたものだ。母から、私が絵が得意だと聞いて「じいちゃんを描いてくれ」とよく言われたのだが、人物画は正直あまり得意ではなかったので、すこし困惑していたのを覚えている。

また車はクラウンを持っていて、私たちが帰省した時などには、最寄り駅に着き、母が連絡をすると駅まで迎えにきてくれたり、また帰る時も、最寄り駅まで送ってもらっていた。お正月にはお年玉をよくもらっていて、いつもだいたい3000円くらいは入っていた記憶がある。

また母から聞いた話なのだが、祖父は結構気が短い性格だったそうで、怒るとちゃぶ台をひっくり返したり、テレビを庭にぶん投げてしまう事もあったと言うが、私はそういうシーンを見てはいなかった。

あと幼少期の話で覚えているのは、食事にカニが出た時があって、カニ味噌は、希少で美味しい所だからということだったようだが、カニ味噌を私も欲しがったら、「子供が食べると病気になる」と言って食べさせてもらえなかったのを覚えている。

また私は祖父だけでなく、親戚の名前までは知っていたが、誕生日までは知らされていなかったというか、覚える気がなかったのかは分からないが、知らなくて祖父母が今いくつなのかは分からなかったが、大体60〜70歳くらいだろうという認識で接していたのだった。

私の父と母方の実家の関係もあまりよくなかったのだが、それは母の逆DVのせいもあるのだが、祖父の会社の借金が多くなって、祖父が母を経由して、父にお金を借りようとしていたという事もあったからのようで、父が母方の実家にあまり長居する事がなかったのも今となっては頷ける。

私が中学になってからは、祖父の家に行くという事はなくなってしまっていたのだが、そんな中、祖父が高齢となり、息子(私から見て叔父)が2人いたのだが、その一人に社長の座を譲る事になると、経営はますます悪化して、事実、父も金額までは知らないが、お金を貸した事があったようだが、結局のところ倒産という事態になってしまったのだった。

そうなると、もう闘犬もできないし、結構いろいろな物を売ったりしてら手放していったようだ。私が成人してからのある時、祖父の容態が急変し、逝去してしまった。その時は、家族や親戚との関係性などのしがらみを抱えていたせいで、通夜に行くことができずにいたが、母から聞いた話なのだが、亡くなる直前まで、私の名前を何度も呼んでいたのだそうだ。

私が、再び祖父の家に行ったのは、そこから10年ほど後の事で、何かに突き動かされるように赴いたのだった。この頃になると新しく電車の駅が新設され、昔は車で20分くらいはかかる道のりだったのだが、徒歩でも行けるようになっていた。

私は、見覚えのある敷地内に入った時、子供の頃、あんなに広大で大きな家のように見えていた祖父の家が、実はそんなにすごく広い訳ではないんだと思ったのだった。

ただ何か淋しかったのは、祖父がもういないという事もそうだが、よく吠えていた土佐犬や、鳴いていた軍鶏や鶏がいなくなって、しんと静まり返っていた事が大きかっただろう。

ただねこだけはたくさんいて、親ネコ、子猫を合わせると合計20匹くらいはいるねこ屋敷のようになっていたのだった。

そして、そこでその時住んでいた社長にならなかった方の叔父と認知症の進んだ祖母が住んでいて、祖父のお墓に案内され、お線香を上げに行ったのだった。

今日は祖父の話なので、ここまでにしたいと思う。
読んでいただき、ありがとうございます。

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