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お世話になった人⑨

今日も私が21歳から23歳まで、アルバイトをしていた中で、出会ってお世話になった人について、話していきたいと思います。

私が応募した時に面接を担当してくれた総支配人でしたが、売上を伸ばす事ができず、会社の上層部より、交代の命令を受けてしまい、あたらしく外部から総支配人となる人が来ました。

横浜の中華街などにある高級中華料理店のひとつの店長などをしていた人で、年齢は当時40歳という事でしたが、白髪が多く、かなり髪の毛は真っ白に近かったのではないかと記憶しています。

私を雇ってくれた総支配人は、引き継ぎの為、しばらく店長が2人いる状態になり、下層の私たちは、呼び方について小さな議論になっていました。両方総支配人と呼ぶか、苗字だけで呼ぶかなど。。

引き継ぎが終わり、前の総支配人が去ってしまうと、空気もガラッと変わったのを今でも覚えています。私の事で起こった大きな変化は、入職時は本当にダメな私でしたが、前の総支配人たちのおかげで、仕事もだいぶ身についていて、1番最初に直面したのは、派遣会社も増やすという事で、今まで着ていた制服が足りなくなってしまい、なんと新しい総支配人は私に黒服を着ろと言ってきたのです。

言われた時は、複雑な気持ちでしたが、総支配人自ら、制服を渡された時は、本当なのだという、なんというか言い表せない気持ちになったのでした。黒服とは言っても、総支配人や副支配人が着ているようなジャケットではなくて、ベストのタイプのものですが、今まで着ていたものとは、全然違うし、他の人より立場が上のという事は、ゲストから見ても一目瞭然でした。

新しい総支配人は、50最初のくらいの副支配人と23歳の女性社員を連れてきて、今までの総支配人がやってこなかったことをやろうと言い始めたのでした。

それは、ゲストの前にワゴンを持って行って、北京ダックや鯉の姿焼きなどを取り分けるのですが、慣れていないであろう私たちのために、総支配人はある日の休憩時間を使って、研修も開いてくれたのですが、研修1回で覚えられるものではなく、なかなか苦労したのを覚えています。

また、レジ打ち関係で、大きな損失となるようなミスも犯してしまったのでした。というのは、あるキャンペーンで、コース料理を破格で提供するというもので、コース料理が注文に入った際は、人数を明確にして厨房に伝えるため、ハンディ(リモコンのような注文を取る機械)を使わず、原則的に口頭で伝えるという事をしていて、そのコース分は、会計の時に打ち込むという方式を取っていたのですが、そこで私はやらかしてしまいました。
予約の20名様だったと記憶しています。現計ボタンを押すと1万6000円くらいでした。私は違和感なく、そのまま進めようとし、お客さんは、お財布から1万円札を何枚もだそうとしていましたが、それでも気がつけなかった私は、何の違和感も感じず、「お会計、1万6000円になります!」と言い切ってしまい、お客さんから「あら、随分やすいのね」と言われて「はい!」と言ってしまいました。本当にどうかしていたと思います。

そのままお客さんを帰らせてしまい、お説教を食らったのはその日の閉店後でした。10万円単位の大きな損失でした。私は、アルバイトだという事からか、若かったからか、よく覚えていないのですが、その後どういう感じになったかは教えて頂けませんでした。

そのあと、いろいろとあり、新しい総支配人を含む3人とも仲良くなり、ちょうど副支配人が新車を買ったばかりの時、どこからどういう流れで、そういう話になったのかはよく分からないのですが、総支配人と副支配人と私と6個下の高校生の女の子のアルバイトの4人で、副支配人の車で、横浜に高級中華を食べに連れていってもらったことがありました。

今まで、私たちのお店では見たこともなかったようなものばかりを総支配人は気前よく奢ってくれ、レストランの厨房から料理長らしい人が出てくると親しげに会話を交わしていたのでした。

その後、私が辞める原因となったのには、いろいろな事情があるのですが、よく覚えていません。ひとつは、前の総支配人から、俺と一緒の所で働けという事を再三に渡って言われ続けていたことなどだと思います。

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