先生に怒られてほしい話(脚本・演出家 藤井颯太郎)
「私、いま劇場を作っているんです」ワークショップに参加してくれた高校生がこっそり教えてくれた。詳しく聞くと、高校の授業で建築デザインの課題があり、彼女は「劇場の設計」をテーマに選んだらしい。締め切りは明日で「劇作家が新しい劇場に求めるものはなにか」参考にしたくて僕に話してくれたそうな。「設計するだけなんで、なんでも好きに作れますよ!!」と言われ、新しい劇場についてしばし考えてみる。
百席規模の劇場なのに舞台機構が充実し過ぎている劇場なんかどうだろう。その劇場へ観劇に行くと物語の随所でチャチなせり上がりやダイナミックすぎる廻し盆、絶妙に低い宙乗りなどを観ることが出来る。観客の目前で絶妙な高さに浮かぶ俳優。観てみたい。
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