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ついに学校が始まりました!オリエンテーションweek

シカゴに到着してちょうど1週間。学校のオリエンテーションが始まりました。Illinois Institute of TechnologyのInstitute of Design(ID)という大学院に進学しています。オリエンテーションの様子を簡単に記録しておきたいと思います。以下はオリエンテーションのAgendaです。

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Day 1 学校の雰囲気

朝は9時からスタート!コロナ以来初の完全対面実施となりました。色んな人に出会って学校の雰囲気が掴める1日でした。

今年入学する人は見た感じ100人ぐらいいるように思いました。ダイバーシティの観点で説明があったのは、11の国籍の人が今年入学し、全ての学年を合わせると16の国籍の人が在籍するとのこと。デザイン経験者に加え、11の異なるデザイン以外のフィールドから入学する人がいることなどに触れられました。(エンジニア、法律家、学校の先生など)

日本人も今年は多く、私を入れて8人。インド人が最も多く、二十数名と言っていました。想定以上に大学卒業後すぐに本校にきている学生も多く若い人も多いです。

Welcomeスピーチの後には全員でまたは、少人数に別れたりしてゲームを沢山行いました。Ice breakingにもしっかり時間が費やされ盛り上がっていたと思います。

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今週はランチを学校が用意してくれますが、サンドイッチとポテチ。アメリカンだな〜と笑えました。

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午後は教授の紹介やコース構成について改めて説明がありました。教授についてはもっと学校のホームページで読み込んでしっかり予習をしようと思います。

一番感動したのはMy Deskを提供してくれること。下の写真はMy Desk です!

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Day 2 チームダイナミック

デザインの世界ではチームワークが求められます。個人個人の力、ユニークさを最大限に引き出せるかがキーになります。そのためにデザイナーとしての心構えを教わりました。
チームワークで避けられないのは意見のすれ違いなどの衝突です。衝突が起こる原因を理解し、それを紐解き次に進める一つの考え方として人間の思考タイプとよばれる考え方を学びました。

まずはじめに、箱を渡されて中にある部品を使ってチームメンバーと物作りを5分程度で行います。かなり短い時間でテーマも幅広いのでなかなかアタフタします。私のチームは大学生の通学をサポートするバスを作りましたが、ソフトクリームが落ちないようにするサポーターやアイフォン立てを作っているチームなど様々でした。いきなり取組んだグループワークを振り返りながら以下の学びを得ました。

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グループワークのまとめ
・時間、Resourceに限りがあることはプレッシャーだが、そのプレッシャーはアイディアの創造には大いに役立つ
・色々な人の立場、backgroundを活かすことが重要
・全員が平等。デザイナーであるか、ノンデザイナーであるか、経験者かそうでないかは関係ない。誰が偉いも正解もない。尊重し合うからこそよいアイディアが生まれる
・アイディアは常に周囲に飛び交っている。キャッチしなければ落としてしまう。アイディアを投げてくれた人の意見は否定せずに拾うことはもちろんだが、自分から積極的に拾いに行くことでさらに世界は広がる

デザインで避けて通れないのは衝突(Conflict)です。新しいアイディアを提案しても反対意見がでてきてなかなか前に進めないものです。そうした衝突が起こる原因は以下の5つです。

衝突が起こる原因。以下の5つが不十分である。
・Self understanding (自己理解)
・Design skills, mindset and facilitation skill (デザインのスキル、マインドセット、ファシリテーションスキル)
・Expectation management (期待マネージメント)
・Empathy (共感)
・Common framework (共通のフレームワーク)

衝突を紐解く1つの手段としてThinking profileというツールを学びました。

Thinking profileとはデザインにおける思考スタイルを見極めるツールです。リーダーシップ研修などでは性格診断が用いられますが、そのデザイン版というところでしょうか。簡単なアンケートに答えてデザインにおける好みの思考スタイルを知ります。思考スタイルは以下のように大きく4つ分類されています。

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このThinking profileは基本的に有料のサービスだと思いますが、詳しく知りたい方は以下のホームページをご覧ください。

さてあなたはどのタイプだと思いますか?例えば、「よく分析してから行動したい、数字的根拠が欲しい」という方はClarifierタイプになると思います。

私たちは事前にアンケートが配られ、いくつかの質問に答えました。その診断による結果、私はIdeatorが最も強く、Implementerも強めに出ていました。続いてClarifier、Developerの順となり、総合してIdeatorタイプということになります。

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それぞれのタイプによってプロセスの進め方に好みがあります。例えばClarifiersは初めにしっかりリサーチして現状をよく理解してからアイディア作成に取り掛かりたい。Ideatorはとにかくアイディアを出すことからが好きですが詳細を詰めるのが苦手です。デザイナーとしてそれぞれの好み、苦手分野を知ることで、自分の可能性を広げ、チームメンバーの可能性も広げることができます。

自分の好み、悪い癖を知ることで自分自身を鍛えることができます。筋トレと一緒と言ってました。悪い癖は意識して少しずつ改善すればいいのだと。

自分でだけでなく相手のタイプを理解していると、相手がやりやすい玉を投げることができる。強みを活かしてアイディアの発展を促すことができるようになります。

どのタイプになってもデザインにおいて良いとか悪いとかはありません。全てのタイプがデザインにおいて必要なのです。

まとめ
designerもnon-designerも全員平等である。いかにDiversityをleverageできるかがキーである。

午後は在学生と卒業生が招待され、IDで成功するための秘訣を教えてもらうセッションでした。とにかく忙しい、忙しいと皆さんおっしゃってました…そんな中どうやってタイムマネージメントするか、でもリラックスタイムもデザイナーには重要とのことで関連するアドバイスを受けました。

Day3 卒業後のキャリアに向けて

オリエン最終日。午前中はキャリアについてでした。個人的に非常に興味深く、序盤でキャリアについてしっかりレクチャーをしてくれる点はIDらしいセッションだと感じました。

IDはアメリカで唯一デザインのプロフェッショナルスクール(高度職業教育機関)だそうです。「学費は高いけど卒業後はそれに見合う、またはそれ以上のリターンをしっかり受けなければいけない」と心強い発言がありました。

以下はIDのホームページにも掲載されていますが卒業後のデザイナーとしての進路を示しています。大きく分けて円の外側にあるDesign research&Insight、Product-service delivery、Organization & Innovation Strategy、Product Managementのいずれかに専門性を持って卒業しましょうというもの。

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ただし「今、卒業後の出口は定めないことが重要と教わりました。

卒業後の明確なゴールを持っている人も持っていな人も一通りの分野に触れること。そして2年間かけて自分のFocusを定めることが求められています。

デザインの世界を幅広く、正確に理解した上でキャリアを定められるというのはデザイナーの方にとってもそうだと思いますが、non-designerの私にとってこの考え方はIDの魅力のひとつでした。もちろん、途中で自分のフォーカスを定めなければただのGeneralistで何も持ってないデザイナーになってしまうので注意は必要です。

これからのデザイナーに求められること
少し前までのデザイナーは幅広いデザインを持ちながらも1つ強みを持っているT型のデザイナーであることが求められていました。(横線が幅広さを表し、縦線が深さを表しています。)これからのデザイナーは幅広くデザインを知りながらもπ型のように2つの強みは必須である。

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卒業までのゴール
1. 強みを得て次のキャリアに向けた準備ができている
 ①3つのコンピテンシーが備わっている。(可能性を発掘する力、複雑な問題を理解する力、影響力のある変化をもたらす力)
 ②ポートフォリオ、レジュメ(履歴書)がしっかり作れている
 ③ネットワーキングがしっかりできている
2. デザインへの熱い想いと自分の得意分野を理解している

上記を達成するために今日からキャリアに向けて動き出しなさい。宿題やプロジェクトで忙しくても全ての取り組み時間の内、最低10パーセントの時間はキャリアのための準備時間を作りなさい。

学長からのお話の後、学校から提供される様々なキャリアに関するサポートが紹介されました。自己分析、ポートフォリオの作り方、インタビュー対応といったレクチャーがほぼ毎週のように提供されます。

さっそく具体的なレジュメの作り方のレクチャーも続けて行われました。

キャリアのレクチャーは本当に感動しました。今デザインのことをあまり理解はしていませんが、それでも今日から次のステップに向けて動き出すことが重要だと気付かされ、背中を押されました。

オリエンの締めはパーティーが外で開催されて、無事楽しく乗り切れました。

オリエンテーションウィークも内容が盛りだくさんの週でした。学校選びでは本当に悩みましたが、自分にフィットしているなと改めて実感できたので良かったなと感じています。

さっそく大量の読み物の宿題が出ていて忙しさに耐えられるか不安ですが、noteの更新も頑張れればなと思っております。読みづらい点も多いかと思いますが読んでいただきありがとうございました。

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