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理由より先に感情がある

かねてより私はネガティブ思考して気分が落ち込みやすいと自覚していた。自分にとって望ましくない物事を針小棒大に捉えて過剰に反応していた。

しばらく時間が経ってからその時のことを思い返し、たったあれだけのことでなぜあんなにも動揺して塞ぎ込んでいたのかと、しばしば自分でも不思議に思った。

一体なぜだろう。何が理由だろう。
私は自らがネガティブに考えてしまう理由を見つけ出して解消したかった。
その理由を解明できれば、きっとそこには何らかの誤解があるからそれを解消して思い込みを正すことで平常心・本調子に戻れると信じていた。

それが3、4年前にこうした記事を書いたときのモチベーションでもあった。

でもどうやら逆のようだった。

つい最近まで、具体的には先週の投稿をした翌日くらいまで私は先述の考えを持っていた。つまり何か理由があって己はネガティブに思い詰めて気分が塞ぎ込むのだと思っていた。
けれども今ではそうでなく、むしろ自分の中でネガティブになって塞ぎ込みたいと思う感情が先にあったと認識している。

色々なことで頑張ろうとする一方で、全てを諦めて自暴自棄になりたいと思う気持ちも自分の中にはあった。

自分が正常だと思っている状態では、それを理性で抑え込んで気を張ろうとした。でも心のどこかでまた落ち込んで楽になりたいとも思っていて、それを正当化する理由ができたときに過剰にネガティブ思考していた気がする。

つまりかつて考えていたのと反対に、自暴自棄になって塞ぎ込みたいと思う気持ちが先にあってそれを正当化する理由を見つけられたとき実際に落ち込んでいたのが実態なのだ。

だからネガティブに考える理由を見つけて解消したところで次の理由を探し始めてしまう。いわゆるイタチごっこの状態だった。
前回書いたように何をどう頑張ってやっても心の中に潜む後ろめたい気持ちが消えなかったのはこれのせいではなかろうか。

そうと分かれば話は簡単だ。「自暴自棄になって塞ぎ込みたいと思う気持ち」を抑え込まないで一旦そのまま吐き出してみようと思った。

休みの日に寝られるだけ寝てみる。弱音をこぼすまいと力まないで、紙に思うがままに書き出してみる。
一旦思うがままにダラっとしてみると心地よい。だがしばらくすると物足りなく感じて再び動き出したくなる。あら、こんな簡単なことだったのと呆気にとられる。そんな状態で今回の記事を書いたのだった。

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