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サムサムサムサ

キルギス・カラコルの2泊3日の小旅行を終え、私はルームメイトとキルギスの元の宿へ戻った。

申請してあったウズベキスタンビザは無事に受け取ることができた。あとはイランビザ申請のための招待状待ちだ。

キルギスではのんびりする予定だったのに、天気とビザ申請に追われて全くのんびりできていなかった。やっとのんびりし始められると思った頃に「タジキスタン行かないの?行くなら早い方がいいよー寒くなる前に」との提案があった。

この友達からの提案がある前に、過去に中央アジアを旅した友達からも「タジキスタンおすすめっす。中央アジアで一番よかった」とすすめられていた。

しかし「タジキスタンって一体何があるの?」という感じで特に魅力を感じておらず、行くには"車を何人かでチャーターして行った方がいい"とのことで、オフシーズンにはなかなか厳しい条件だった。

その時、私が宿泊していた宿には5人の日本人がいた。うち3人はすでにタジキスタンを訪問。あとは私ともう1人のみ。

この1人の男の子は、年に一度の大型休暇を利用して、のんびりするのを目的にキルギスに来ていた。しかし、「下調べとか全部してくれるなら、一緒に行ってもいいですよー」と言ってくれたので、私は急遽タジキスタン行きを決意し、翌日にはビザを申請しに行った。

ただし、私はイランビザ申請のための招待状をキルギスのビシュケクで受け取るので、タジキスタンの後もう一度戻る予定で行く計画である。

さらに宿に、英語が堪能な男の子が加わり、提案したところタジキスタンに一緒に行くことになり、相棒が2人に増えた。

寒くなる前に出発しようということで、相棒のオンラインビザの返答を待ちながらも、翌日タジキスタンの経由地となるキルギス・オシュへ向かう。

この道中、渋滞に巻き込まれて到着は3時間遅れ。足止めを食らった山は死ぬほど寒く、キレイと勧められていた景色は真っ暗で見られず、タジキスタンへの道はお先真っ暗でスタートした。

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オシュには着いたものの、まだ相棒のオンラインビザの返答が来ず、雨が降ってない時間を狙って、キルギス・オシュにある唯一の世界遺産「聖なる山・スレイマントー」へ。濃霧の中、必死に登ったが、頂上からも霧しか見えないという誰もが予想できるオチだった。

「寒い、寒い」が口癖というか、この言葉を発せずにはいられないオシュでの滞在の中で、唯一あたたかったのは「サムサ」という中央アジアのパンのようなもの。

インドには似たような名前の「サモサ」という揚げた食べ物があるが、中央アジアの「サムサ」は、窯焼きのピザのような生地に羊肉が入ったものだ。

中央アジアの食事で栄養を蓄え、古着屋で冬物アウターと帽子をようやくゲットし、相棒もビザを準備できたので、ようやくタジキスタンへ向かう。

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※2016年10月21日~24日 キルギス・オシュ
「Over30女子バックパックでアジア周遊」


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