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『天使の翼』第12章(36)~吟遊詩人デイテのネバーエンディング・アドベンチャー~

 「さて、これからどうする?」
 疲れていたためか、思わず独り言が出た。
 どうするもこうするも、もう寝る場所を見付けないと……
 洞窟はないかしら?なんて、そんなうまくいくは・ず・は――
 支脈のうっそうとした森を暗視ゴーグルで左右に掃いていたわたしの視界に、道?……そこだけ木の生えてない切れ目が飛び込んできた。
 思わず近付いてみる。
 幅3標準メートル程に踏み固められた道が、巨木を迂回するようにくねくねと、山の上に向かって続いていた。……何の道かは分からないが、これだけの幅があるのだから、途中でばったり途絶えているとも思えない……何かに行きつくはず……仔細に見ると、雑草の伸び具合からして、そうそう頻繁に使用されているとも思えない……ただし、轍の類は認められず、どのような乗り物がここを通るのか、見当も付かない……

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